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2021.04.29
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アンソロジー『金田一耕助の新たな挑戦』
~角川文庫、1997年~

 金田一耕助へのオマージュ作品のアンソロジー。
 収録作品と概要は次のとおりです。

―――
亜木冬彦「笑う生首」軽井沢の別荘で、夫婦が殺されていた。二人とも、首を切断されていた。残されたマネキン人形の意味するものとは。
姉小路祐「生きていた死者」大阪駅で、女性が男性を突き飛ばし、男性が電車に轢かれるという事件が発生した。男は死の間際に住所などを口にするが、名前は偽名だった。しかし、男の顔を知っているという僧侶が口にした名は、担当刑事が知っている名前だったが、彼は戦時中に死亡しているはずだった。
五十嵐均「金田一耕助帰還す」アメリカから東京行きの飛行機の中で、殺人事件が発生。たまたま居合わせた金田一耕助が事件の捜査に当たるが、被害者は、特定の席を示すダイイングメッセージを残していた。
霞流一「本人殺人事件」金田一耕助の功績を称えるため準備されていた「金魂館」の製作発表パーティーの後、関係者の一人が離れで殺されていた。それは、まるで「本陣殺人事件」のような状況の現場だった。
斎藤澪「萩狂乱」若き記者が金田一耕助に取材に訪れた日、事件が発生。数日前から行方不明だった女性が死体となって発見された。現場に落ちていた萩が意味するものとは。
柴田よしき「金田一耕助最後の事件」金田一耕助は、アメリカに渡る直前に、獄門島の了沢の訪問を受ける。早苗の息子の婚約者が、殺人事件の容疑者となっており、真犯人を明らかにしてほしいというのだった。
服部まゆみ「髑髏指南」金田一耕助に何かを手渡した外国人女性。中身は、髑髏だった。また同時期に、ダイヤの盗難事件も発生。果たして髑髏の正体は。
羽場博行「私が暴いた殺人」金田一耕助がアメリカで手掛けた事件。
藤村耕造「陪審法廷異聞―消失した死体」昭和13年。前年の「本陣殺人事件」で有名になっていた金田一耕助は、陪審法廷に証人として出廷し、屋敷から死体が消えてしまったという事件の真相を明かす。
―――

 特に印象に残ったのは「笑う生首」「生きていた死者」。いずれも、タイトルも事件の性質も本家にありそうで、楽しめました。また、「陪審法廷異聞」は、タイトルこそ本家とはやや異質な感じですが、内容は本当にありそうで、こちらも時代背景も含めて興味深く読みました。
 このブログでは何度も書いていますが、私がこれだけミステリを読むようになったきっかけは横溝正史さんの作品(とりわけ​『本陣殺人事件』​)との出会いなので、他の作家さんによる金田一耕助ものを読むのにはなんとなく抵抗があったのですが、結果、杞憂でした。うまくあの世界観が描かれた作品が多く収録されていて、安心して楽しめた一冊です。

2020.12.03読了)

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Last updated  2021.04.29 12:56:04
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 背番号のないエース0829@ タイムカプセル 「沖縄りうぼう・SNOOPY 」に、上記の内容…

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