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2026.04.12
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村上重良『世界の宗教―世界史・日本史の理解に―』
~岩波ジュニア新書、1980年~


 著者の村上重良先生(1928-1991)は宗教学者で、岩波ジュニア新書からは本書のほかに『日本の宗教』という著書も刊行されているようです。
 まず、本書の構成は以下のとおりです。

―――
この本の読み方
I 宗教のはじまり
II
 古代の宗教
III
仏教
IV
 儒教と道教
V キリスト教
VI
 イスラム教
むすび・現代社会と宗教

世界のおもな宗教の信者数
―――

 アニミズムから世界の様々な宗教まで、幅広く、また簡潔にして要領を得た叙述で概観する良書だと感じました。
 第1章では、アニミズムなど自然に生まれた宗教としての「自然宗教」(その他、原始宗教や民族宗教とも)と、教えを開いた人がいて、布教により広がる「創唱宗教」(世界宗教)の別はあらためて勉強になりました(5-6)
 第2章では、ゾロアスター教、ギリシア・ローマ神話、古代アメリカ文明の宗教など、幅広く古代の宗教を概観します。
 第3章は仏教の創始と伝播がメインですが、ジャイナ教やヒンドゥー教にもふれています。
 第4章は朱子学や陽明学、日本への影響も論じます。
 第5章はユダヤ教からはじまり、初期キリスト教、東西分裂、プロテスタントはもちろん、修道院にも簡潔ですが言及があります。3~4章同様、日本への影響も述べられます。
 第6章はイスラームの概観。
 むすびでは現代の宗教の世界分布の概観や、新興宗教についてもふれられます。
 私が学んでいた頃の高校世界史で勉強したような事項・人名が取り上げられていて、副題にあるように世界史・日本史を宗教の観点から概観するにも便利です。
 40年以上の前の書籍ですので、研究の進展によりアップデートが必要な部分もあると思われますが、「ジュニア新書」ということで「です・ます体」で大変読みやすく、内容的にも非常に勉強になる1冊です。

(2026.02.17読了)

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Last updated  2026.04.12 09:27:59
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