|
カテゴリ:GSX-R1000・排気系
さて、忘れる前に作業の記録を残しておきます。今回はオイルパンの交換でしたが、そこを交換することは相当レアな作業なので、マフラー交換手順としては今後の参考になるかもです。 サービスマニュアルがないので完全手探りの作業でした。 エキパイのフランジをみると締め付けボルトを緩めるハンドスペースは明らかにないので、潔くラジエターを外しにかかります。 まずホース類を確認ですが、リザーバータンクに行き来するホースは当然外さないといけませんが、これが固い・・・。 特に戻ってくる側のホースが難儀。マイナスドライバーで無理に押して、膨らんだ隙に556を差したりでなんとか抜けました。盛大にがり傷。まあ、そこはよほど錆びませんがなにかでタッチアップしておきます。 で、見落とすところでしたが、ファンの電源コネクターでしょうか。これがフレーム付近で他のハーネスと一緒にクランプされています。これを外さないとラジエターのボルトをすべて外せても、車体からラジエターを分離できません。 インシュロックされてましたが、大き目のインシュロックだったので細いマイナスドライバーをいれて爪を下げたらなんとか緩めることが出来て、コネクターをフリーにできました。 GSXにはクーラントのドレンボルトがないって、ネットで書いてあったのでクーラントを抜く場合はホースを抜くんだそうです。今回はクーラント交換が目的ではありませんが、ホースは外さないといけないので抜きます。これも固いなぁ・・・。 車体左側のホースも抜きます。 あとはラジエターを留めているボルトを外せばいいはずですが、いろいろ干渉物があって素直に取り外せないと思います。悩んでいる時間を有効に活用するために、固着していそうなエキパイのフランジボルトに556を吹き付けておきます。 ラジエターを留めているボルトは5本。 オイルクーラーもラジエターにぶら下がっているのでこれもボルトを外します。そうするとオイルクーラーを固定するのは残りのステー1本となりますが、それも外してフリーにしておきます。ラジエターにしろ、エキパイにしろ、少しでも固定物はまわりにないほうが楽なはずです。オイルクーラーをフリーにしても特にホース類に負担がかかっているように見えないので大丈夫そうです。 そういう意味では、ホーンも邪魔なので外します。フロントフォークが邪魔でアプローチが地味に難しいです。 エンジンから生えているラジエター、オイルクーラーのステーも外しておきます。 で、なんとか外れました。写真だけみると簡単に外れたようにみえますが、狭い車体の中をラジエターを傷つけないように干渉物の合間をぬって外すのは手間でした。 それにしても車体の各部に黄色いものがたくさん付着しています。錆ではなさそうです。単純な泥とも違いそうです。工事中の塗りたてのイエローラインでも走った車体でしょうか? ラジエターを外す際、意外に悩んだのはファンのコネクターの外し方でした。 次にサイレンサー側を外します。中間パイプを車体に固定しているボルトを外そうとして異常発見?いくら緩めても全然ボルトが抜けてきません。 よくよく見たら、この中間パイプ側のタップ、ナットとか直接溶接されてるんじゃなくて、うまく説明できませんが、バッテリーのターミナルみたいにフリーのナットが囲まれた中に入っていて、それが回り止めになるように考えられているようですが、なかでナットが空回りしてます。 周囲の囲みが変形してるように見えます。もともとクリアランスが多きめで、ナットが面で触れずにエッジで受けたため中で舐めたんでしょうか。空回りするナットを見るとエッジが舐めてます。 こりゃー参った・・・。とりあえずナットと周囲の囲みの隙間に細い六角レンチを突っ込んでナットが空回りしないようにしました。 やっと中間パイプのボルトが外れました。あとはサイレンサーの固定ボルトを外して、中間パイプとエキパイをジョイントしているバンドを緩めます。ガコガコゆすると、サイレンサーごと抜けました。 軽い! で、ここでも難題。排気デバイスの駆動用ワイヤーが外れない!ああでもない、こうでもない、と試行錯誤しましたが、上側のナットを最大上部まで上げたら抜くことができました。 上側のナットを戻すときの基準にしようといじらなかったのがダメだった用です。初期状態のねじ山数を写真に撮って置きます。あと、どちらのワイヤーがどっち側かを覚えておきます。とりあえずマーカーで印をつけておきました。 やっと抜けたサイレンサー。中間パイプの中に排気デバイス?バタフライバルブが見えます。 苦労したサイレンサーも無事外れました。中間パイプ、戻すとき、死んだナットどうしよう・・・。 それはそうと、今回の作業はいつものスマホで撮影じゃあありません。さすがに深部を触るので手が汚れます。なので、ふるーい作業撮影用のデジカメ、PENTAXを使ってますが、子供のおもちゃになってるので、レンズが汚れてるんでしょう。写真を眺めていると左側がぼけて、ソフトな感じになってます。 どうでもいいカメラなのであとで激落ち君で洗っておきます。 さて、試行錯誤が長かったので、556は浸透したでしょうか。エキパイのフランジボルトを緩めます。今回の作業はサービスマニュアルがないので規定トルクが分かりません。 この外すときの固さを覚えておきます。 で、緩めたんですが、パキン!という音とともに特に舐めることなくすべてのボルトを緩めることが出来ました。今回この辺の舐めそうなボルトはある程度ガスケット類とともに注文済みですが、問題が。ラチェットのソケット部がエキパイに干渉するので、まっすぐさせませんでした。抜くボルトは捨てる覚悟で六角穴を少しダメにして抜きましたが、締め付けるときはそうはいきません。 まさかLレンチで締めるわけもなく。レンチ部が長いソケットを買い足す必要があるかもです。 それはともかく、無事全ボルト外せました。 ラジエターもなく、オイルクーラーもフリーのおかげでエキパイは一番簡単に車体から外せました。 なんつーか、こんな苦労したなら社外のフルエキが付けられます。でも今回の目的はオイルパン交換という、まったくパフォーマンス改善に寄与しないもの・・・。 通常もバイクブログとかなら、どう考えてもフルエキ交換記録になるんでしょうね。 でも、ノーマルからチタンのフルエキはめちゃ軽!自分には十分な代物なのでこれでいいです。それにしてもフルエキ交換の工賃、考えたくないです。 エキパイのなくなったエンジンフロントまわり。ガスケットが見えます。 排気ポートもきれい?バルブが見えます。焼きが入ったような、調質材を感じるテイストです。 いよいよオイルパンの締め付けボルト周りがフリーになりました。問題となったオイルパンのフランジ。こっちは正常なほう。なるほど、こういう風にステーが付いてるんですね。覚えておきます。 まずはオイルを抜きます。ドレンボルトのソケットサイズは17。 で、排出・・・。まだ透明度はありそうです。2000キロは使ってません。 抜きながら思います。今回のGSXはオイル交換みたいな軽整備もショップに任せて、大人の乗り方をしようと思ってたんです。自分でやるのは卒業。オイルなんかも純正で十分って思ってたのに・・・。なんでこんなことに・・・。そういうOS搭載なんでしょうか。 ドレンボルトを見ると、ノーマルからマグネット付みたいです。SUZUKI、やります。 それにしても、なんでオイルぱっくりじゃないか、ってところなんですが、まさかのリザーブ!!!まだ2000キロも使ってない、ってのもありますが、このオイルの中にはエンジン内スラッヂ洗浄用の添加剤が入ってます。もう少し洗浄して欲しいのでリザーブ。また戻します。 あと、昼食時に調べたらK1用の中間パイプがオークションにありました。ちょうど値段が純正オイル3リットル分くらい。ナットが舐めてましたのでそっちに予算を回します。 このオイル受けの形とオイルの色は完全にすき焼き。とりあえず一番下の子が来ない部屋に隠しておきます。上にダンボールを乗せて隠しておきますが、大丈夫でしょうか。 昼ごはんを食べ終わって作業再開。 再開なんですが・・・、また下の子が庭に出てきてバイクの回りで遊びます。買ったばかりのトミカを走らせまくり。 で、バイクに乗るって言うんで、乗せてあげて供養。満足して家の中に戻っていきました。よかった・・・。三輪車に乗って出かける、って言わなかったので。 いよいよオイルパンを外しにかかります。ボルト総数は14本。そのうち2本はなぜかガスケットがかませてあります。タップ周りの肉厚でも十分確保できなかったので、応力緩和とかしてるんでしょうか。だったら位置は重要。パーツリストにも2本だけガスケット使用指示。確信行為のようなので、2本の位置を覚えておきます。 14本のボルトもそこそこ固かったですが、舐めることもなく外せました。ただ、白く粉を噴いていたのでこれも新しいボルトに交換しておくと思います。 全ボルトを抜いても外れてきませんのでゴムハンマーで叩きます。 すると、ガタン!と落下してきました。もう使う気はないのでラフに扱ってますが、緩衝材を置くとかふたり作業で受けてあげるといいんでしょうね。 オイルはこのくらい残るもののようです。 心配していたガスケット残りはエンジン側にはなさそうです。こっちに残られるとガスケット剥がしの作業が大変です。地べたに仰向けとかマジ勘弁です。この辺のエンジンはまだまだきれいでした。 この作業中に、中古のオイルパンが届きました。そのオイルパンも欠損部がありますが、全損の今よりはマシでしょうか。 今週の作業はここまで。なのでオイルパンをボルト2本で仮組みして戻しておきます。 あとは・・・、見つけた中間パイプを落札します。でもあそこのナットって舐めるものなんでしょうか。確かに何度もやる作業じゃないので、そこまで耐久性はないのかもですが、さすがに1回目で逝くとは思えません。前のオーナー、サスペンションだけじゃなくマフラーもスリップオンとかに替えていたのかもです。 ボルトの固さには思ったより悩まされませんでしたが、すべてが手探りの作業。ここには最終的な顛末だけ書いてますが、いろいろな試行錯誤の結果です。非常に疲れました。パーツ類の軽さのおかげでひとり作業が楽だったのは特筆です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017.09.24 07:01:30
コメント(0) | コメントを書く |
|