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有明の詩

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2011/09/22
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テーマ:詩(898)
カテゴリ:心の天空図

 

 

 

 

『  旅立ちのとき 』

 

 

壊れかけたドア

鍵も掛からない

 どうしたらいいものかと

考えあぐねていると

そのドアの傍らで

静かに眠る犬を見つけた

 

もしやきみが生き返り

戻ってきたのかと思い

頭を撫でようとしたら

すくっと起き上がり

くるりとぼくをひとまわりした後

何も言わず 門の外へと消えていった

 

茶色の体毛

丸い目

小さい鼻

その犬はきみではなかったけれど

ぼくに見せたかのように

振舞っていたそんな

夢をみて目覚めた

 

夕べは電灯のない夜を過ごしたよ

きみの蝋燭の光で食事をみんなで摂ったよ

いつもにない不思議な瞬間が流れたよ

 

炎の揺らぎはきみの微笑み

灯りの色合いはきみの温もり

大きく小さくそして強く弱くみんなを照らす

ぼくはそんなふうにこの時間をみつめてた

 

今朝は

 早くから家の周りの掃除アンドかたずけ

 水差し蚊取り線香受け蝋燭を置いただけの

軒下なんちゃって祭壇も

跡形もなく吹き飛んでた

 

それでも

空は青く澄んで高かった

台風一過の青空だ

きみはこの大空を駆けてゆくのだろう

生まれ変わるために天国を目指すのだろう

颯爽と 風に乗れ

すじ雲を追いかけろ

太陽に吠えろ

 さあ

ここから旅立って行け

 

きみはきみのために

ぼくはきみのために

自由に活き活きと

そして

力強く逞しく

明日を生きてゆこう

 

 

 

 

 

あなたとあなたの愛犬が幸せでありますように

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 






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Last updated  2011/09/23 01:02:21 AM
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