2011/02/27(日)12:40
冷たい熱帯魚
336898view005 posted by (C)じゅんすけ
原題: COLDFISH
製作年度: 2010年
監督: 園子温
上映時間: 146分
原作 -
音楽 原田智英
脚本 園子温 、高橋ヨシキ
出演 吹越満、でんでん、黒沢あすか、神楽坂恵、梶原ひかり、渡辺哲、諏訪太朗
映時間約4時間の『愛のむきだし』などで話題となった鬼才、園子温監督による人間の狂気と愛を描いた作品。実際の猟奇殺人事件に触発された園監督が、猟奇殺人事件に巻き込まれることになる男性が味わう深い心の闇に迫る。主演は、『掌の小説』など数々の邦画に出演しているベテランの吹越満。共演者も『嫌われ松子の一生』の黒沢あすかや『月と嘘と殺人』のでんでんら実力派ぞろい。第67回ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門正式出品の問題作に、震撼(しんかん)させられる。
熱帯魚店を営んでいる社本(吹越満)と妻の関係はすでに冷え切っており、家庭は不協和音を奏でていた。ある日、彼は人当たりが良く面倒見のいい同業者の村田と知り合い、やがて親しく付き合うようになる。だが、実は村田こそが周りの人間の命を奪う連続殺人犯だと社本が気付いたときはすでに遅く、取り返しのつかない状況に陥っていた。
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『幸せになりたぁ~い★』
by でんでん
王様のブランチで取り上げていたのを見たのがきっかけで見に行ったのですが、すごかったです。↑のようにでんでん演じる村田が経営拡大のために今までに53人の共同経営者を殺してまで這い上がってきた熱帯魚店経営者で、死体は山奥にある実家の風呂場で解体をして処理をする、いわゆる『透明』にしてしまうから大丈夫という心情を持つ残虐非道な男を演じています。
この村田に気付いた時は主人公社本は逃れられない立場に追いやられ、裏切れば家族ともに『透明』にされてしまうので、村田とともに共謀をしていくけど、物語後半では追い詰められた挙句に・・・・というストーリー展開です。
完全なフィクションではなく、実在した事件をベースに脚本されているため、かなりの生々しさを感じました。物語の中では、風呂場の人間の解体シーンがあり、臓器を取り出して切り刻むシーンとかあるので今まで見た映画の中では一番画的に残酷な映画ですが、とにかく村田演じる
でんでんが最高★
でんでんと言えば、人柄が良い親戚のおじさん、近所のおじさんというイメージしかなかったので、本作の別人のような役柄が色んな意味で新鮮でした。今年の日本アカデミー最優秀助演男優賞候補の一人だと思います。
人間は理性があるからこそ、秩序を乱さずに実生活は保たれていますが、もし目的や欲望のために理性というブレーキを外したら人間ってどうなるか?ということがリアルに描かれた作品です。
まあ、残虐非道な殺人はいけないと思いますが、何事も目的を達成させるための必死な迫力というのは少し見習わなくちゃいけないかなっていうポジティブな視点でも見てて楽しめました。
R18作品なので、是非見てとはおススメできませんが、刺激が欲しくなったら見てほしい作品なのかも・・・。
評価は
★★★★★
映画『悪人』は未観賞ですが、おそらく『悪人』よりもラストはポカーンとするだろうな。ちなみにこの映画を見た後に渋谷の肉横町に行ってきました♪