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カテゴリ:陸上競技
昨日は今年の大イベント30kmトレイルレースだった。
昨年はマラソンよりキツイと言われているこの大会の4日前に転んで足の骨を折った。 あの時に較べると体力も精神力も最低である。 一夜漬けトレーニング、いや一ヶ月漬けか、位しかしていない。 珍しくキンチョウも無く当日になってからコースのお勉強。 ![]() こんな感じだ。 最後の5kmに有名なニシン坂 ![]() ![]() ニシン坂はハイハイして登るか、イザとなったら前のランナーにしがみつくか。 体力不調に加えて2-3日前から風邪をひいたらしい。 Frejaは喉が痛くなったら走らない事にしているが、痛いのは喉か奥歯かよく分からないので一応参加する事にした。 予想したとおりここ数日間雨が降っている。 ちっ。 意欲が全く無いままスタート地点の草地に立つ。 8000円以上の参加費用を払ったんだからスタートしないと一生後悔するからだ。 スタート前にくるぶしまでぬかるんだ泥に浸かった。 スタート直後に大きな沼の様な水溜りの中を走らねばならなかったので、Frejaのダイジな白い皮のシューズは見るも無残に ![]() 最初の一キロはこんな感じで7分もかかってしまった。 3km位でもうすっかりやる気なし。 ああ、なんでこんなグウタラランナーになってしまったのだ ![]() 走り始めて20分もたたないうちにトイレを見つけたので駆け込む。すでにもよおした訳ではないが、その後は山の中で用足しをするしかないからだ。 今年は参加者がスゴク多いので、山の中も混み合うに違いない それに声援者の中にション光景なんかをYouTubeに載せる様な奴がいるかもしれない。 それはともかく又走り始めるとIpodからなにも聞こえてこない。 さっきまではクィーンのDon´t stop me now でなんとか景気付けてたのに。 立ち止まってイアフォーンのコードをたぐってIpodを探す、あれ、さっきトイレにでも落として来たのだろうか。 幸いな事に足元に落ちていた。 コードを引っ張った時に落ちたらしい。 付け直してタイツの小さなポケットにIpodを入れようとしたが、寒さで手がかじかんでなかなかうまく行かない。 タイツのポケットは3cm位の小さなもので、内側についているからこういう時は非常にややこしい。 ああ、もうタイムを考えるのはやめよう。 そんなこんなで15kmまで半分無気力のまま他のランナーについてゆく。 坂ばかりのレースだが、15km位からきつくなる。 だからそれまでは体力節約で皆もくもくと走る。 木の根っこや石につまずかないよう足元だけ見て走るので、時々登り坂に気が付かない、という利点もある。 Frejaは本当は坂道は得意なのだ。 特に下り坂は。 それなのに何故か不調である。 足が最後まで持つかどうかも心配だ。 この間の10km走ではスタート直後に足を滑らせて(あの時も雨だった)5kmでもう足が痛くなり、圧縮包帯を巻いてもらってゴールまでたどり着いた、というバッテンがある。 こんなネガティブな考えを持ちながら30kmのじゃり、泥坂道を走るのは楽じゃあないのだ ![]() 15km地点で精神を引き締めなければ。 こんな時には鞭よりアメが利くに違いない。 そこで心理診療士Frejaはやる気のなさに悩む患者Frejaにささやく。 「1キロ走るごとに1000クローネ(12000円)の賞金を出そう」 おっと! ここで急にスピードが上がる。 25キロまで貰った賞金で何をしようか楽しく考えながら走る。 こんな単純な患者ばかりだったら心理診療士は楽な商売だろう。 25キロで、ビアンキの中古自転車が買えるかも、などと考えながらシューズを脱ぎ、中にたまっていたジャリを捨てる。 テーピングをしてグリセリンを塗っていたにもかかわらず、雨ではがれて足の裏には水ぶくれがあちこちに出来ているようだ。 痛むのは後にして、次は新しいウエットスーツかベルリンマラソン旅行の事を考えよう。 ニシン坂の手前の坂は歩いて登った。 ニシン坂では日頃のFrejaがようやく目覚め、歩くランナーを横目に同じような速度で走って登る ![]() ここを走ったのと歩いたのでは後の自慢話に差が出るからだ。 ところが、やっぱり、トレーニング不足がたたった。 坂を走り降りた時に両ももがつった ![]() あと5km残っているし、恐ろしいカーリン坂もある。 ここで診療士Frejaは賞金額を上げてはくれないだろうか。 太ももがつると本当に痛いので、そこまでは頭が回らず。 ただ一つ分かっていたのは、ここで棄権しても結局ゴールまで歩かねばならないのだ。 木に寄りかかってストレッチをする。 がに股でゆっくりジョギングするしかない。 今日はFrejaはオレンジのトップに4DMのテカテカタイツ、と決め込んで来たのになんという情けない格好だ。 が、しようが無い ![]() 周りにも足がつってひいひいしているランナーが大勢いる。 こんな光景はマラソンでは見られない。 何故か山道の中で急に苦しむランナー達に共感が沸き、脚の痛みにもかかわらずレースが楽しくなって来た。 皆もくもくとゴールだけを目指すゾンビーの様だ ![]() ![]() ![]() がに股ランニングで少し行くと、天のスクイ、道端にマッサージ師達がいた。 マットに飛び込み、すばやく太もものマッサージをしてもらう。 効果バツグン! それに賞金額はすでに28000クローネだ。 あと2km。 最後の坂をなんとかクリアして、タイヘン遅ればせながらも急に時間が気になりゴール直前は泥の中をダッシュ。 ああ、賞金30000クローネ(36万円)! 誰が払ってくれるんだろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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