[ホームステイ]の記事一覧 | FAM. FREJ OF STOCKHOLM

可愛い子には旅をさせよ　3週間目

脚の付け根が腫れあがったという息子のメイルが気になって（気になったのはそれけではないが…例えばジプシーがポケットに突っ込んだという怪しげな草等）、ヒポコンデリーの気があり時々アルバイトで通訳をやっていて医学知識は人並みにあると思い込んでる私はリンパ腺炎やリンパ管炎を疑い始め心配になり、ホストファミリーに電話をする事にした。電話口の息子の話によると、腫れは大分ひいてもう心配なくホストファミリーにも話してあると言う、と言うことは少しはスペイン語の勉強をしている訳である。16歳の娘以外にはホストファミリーは全く英語を話さないからである。腫れの原因は思い当たる節もあると息子は説明する。ここ2日位海が大荒れで、２－３ｍもの高波の為赤旗が立っていたにもかかわらず友達と一緒に泳ぎまくっていて、脚に負担がかかりすぎたのだろう。友達は波にのまれて脳震盪を起こし救急車で病院に運ばれた（！）と淡々と言う。こんな話は聞かなきゃ良かった！

可愛い子には旅をさせよ　スペインからのメイル　número 2

iHej!グラナダは日陰でも42度で、思ったより楽しくなかった。きれいだけど何もする事がありません。その上大勢のジプシーが変な草を僕達のポケットに突っ込んで、そのあと１ユーロ払えと言うし。家では毎晩ホストファミリーと一緒に食事をしています。昨日は豆のスープでしたがまったくOK。まだ何も落っことしてはいないし、出かけるときは大金を持っては行きません。今晩はみんなはジャズフェスティバルに行く予定で、その前にバレーボールをすることになっています。だけど足の付け根がとても腫れ上がって痛いので僕は家で休もうかと思ってます。歯の矯正のブリッジが壊れたので半分切り取りました。帰ったら直さなきゃ。テレビでホストファミリーと闘牛を見ました。ジプシーキングの名前はここではまだ見かけていません。（私がCDを買うように頼んだ）

可愛い子には旅をさせよ‐　スペインからのメイル

ｉオラ！一日中海水浴をした後インターネットカフェに座っています。(学校は？）今晩はFiesta de virgin del Carmenに行く予定です。（怪しげなバーでは？）送ってもらったお金はもう全部おろしました。キャッシュで持っていたほうが楽だから。（つでに全部使い切ったのでは？）ホストファミリーのご飯はとってもとってもおいしくて一杯食べています。レストランのご飯のようです。（私の作ったご飯はたいした事がない？でも食事込みだから沢山食べなさい）来週はここアルメニカではスペインで2番目に大きいジャズフェスティバルが開かれます。（いつジャズファンになったの？でもスリに気をつけて）いつか暇があったら又メイルを送ります。（本当かな？）ｉAdios!(こんな親を持った子は苦労が絶えないだろう）

可愛い子には旅をさせよ　３

金曜の夕方から北の方にあるヘネサンドという所に住んでいるダンナの姉の家に遊びに行った。彼女の誕生日と義理の父、つまり彼女の父親の誕生日を祝うのが目的だったが親戚が全部で16人も集まり、皆何泊もしていったので誕生日の当人は大忙しだったに違いない。ダンナの家族親戚は何かある度に良く集まるまとまりの良い家族だが、皆ほとんど手ぶらでやってきては手伝いもろくろくせず家のものを食べ尽くし飲み尽くして行くので、我が家の誰かの誕生日の度に私は内心恐れている。アパート住まいの我が家には食事をする場所はあっても大人数が泊まれる場所が無いのがせめてもの救いである。ストックホルムから車で5時間北上して森の中の一軒屋に夜遅くたどり着いたときには、早くついていたほかの親戚達は夕食も終わり自分達の寝る場所をしっかり確保してしまっていたので私達は仕方なくソファーと書斎のデスクの下に持参した布団を広げた。スェーデンの多くの家庭は日本のように靴を脱いで上がり、客用のベッドが足りないときは床にマットレスを敷いて寝るので学生時代の合宿を思い起こさせる。家のホスト（ホステス？）である姉のレナは数年前にダンナを急病で亡くし一軒家に一人で住んでいる。一人暮らしをしていて寂しいのか私達が行くと喜んで迎えてくれるが、今回は赤ん坊が2人に犬と猫までが一度にやってきたので皆が帰る時にはかなりお疲れ気味に見えた。前回は家の壁の塗りなおしと薪割りという名目でやはり同じ数の親戚が集まって、家もきれいな赤に塗りなおされて薪も5年分くらいは蓄えられたが、彼女はその後疲れて一週間くらい寝込んだという話。湖に面したテラスでシーフードバーベキューのパーティーをして、いつものようにたらふく食べて飲んでいる途中でスペインの長男から携帯に思いがけず電話がかかってきた。電話代が無いからホストファミリーに電話して、とだけ言って彼は電話を切り、当然私達は何事が起こったかと心配になった。が、森の中なので電波がうまく届かず電話はなかなか通じない。私の心配をよそにいい加減酔っ払っている親戚たちは勝手な憶測をたてる。パスポートでも落としたんじゃない？ホームシック？夏バテ？グラナダですりにでもあったのでは？変な娘をハントして問題でも起こしたのでは？飲酒の現行犯で学校の先生につかまったのでは？いやうちの子に限って。ようやくの事で電話がつながると息子はただ"すっからかん。お金を送って”と言う。内心ほっとしたが、そんなはずは無い。お金は3週間分足りるだけ渡してあって、まだ10日しか経っていないのである。当人は学校に通う為にレンタルの自転車を借りて、デポジットとレンタル代で使い果たしてしまった、と言い訳するがいくらリゾート地でも3週間の自転車のレンタル代が自転車を買うより高いはずは無いのだ。"それで他には何に使ったの？"　"えーとビーチで使うバスタオル（バスタオルは2枚も持参しているのに！）、それに暑くて一時間毎に飲み物が必要だし、ランチはとっても高いし、あと予定していなかった物も少し買って、たとえば水パイプ（！）とかいろいろ。”いろいろの明細については尋ねる気にもなれなかった。知らないほうがいい事もあるかもしれない。結局、帰ってきてからきちんとした経費清算書を提出し、8月の陸上競技会の時にタダ働きをするから送金するという事で私は折れる。一緒に行っているグループには女の子がとても多いので、余暇はショッピングにつき合わされているのかもしれない。でもこのエクストラの費用は長男が就職したら利子をつけて請求するぞ。次男はきちんとした貯めがただが長男宛の請求書はすでに山の様にたまっている。誰に似たのやら。

可愛い子には旅をさせよ　－２－

まだ出発して2日しか経っていないのにホームステイ中の息子に電話をしてしまった。始めの一週間位はこちらからは連絡しないとだんなと決めたのに何とも情けない話である。息子は同い年のヨーテボリから来ている男の子と同室で、ご飯はおいしく家族は皆テニスをするなどと口調も明るく思ったよりかなり元気そうである。昨日と今日は日中ずっとビーチで過ごし、明日は地元の少年達とサッカーの試合をするということである。勉強はいつするのだろう？　町からステイ先の家まで歩いて40分かかる事と、携帯の電話代が高い（スェーデンの携帯のチップを使っているのだから当然の事）のが玉に瑕という事だが良いトレーニングになるし、携帯は使わなければ良いだけの話。あれこれ心配していたのは無駄だった様でほっとする。最後に自慢そうに作りたてのビザカードでお金もおろせた、と言って息子は電話を切ったが、現金で持っていった200ユーロの大金は一体どうなったのだろう.....

可愛い子には旅をさせよ

今朝は朝の3時に起きて（もう既に日は昇っていたが）、今日から3週間スペイン南海岸のアルメニカという小さい町に語学留学する長男を連れて空港に行った。16歳とはいえ1週間以上一人で家を離れたことがない息子は、緊張していたせいか苦手な早起きに文句も言わず黙々と朝ごはんを食べ荷物を持った。もしかしたらまだ半分寝ていたのかもしれないが。夏休みにリーダー付きの30人くらいのグループ単位で、13歳から18歳までのヨーロッパ各国の子供達が同じ町にホームステイをしながら語学学校に通うという設定だが、出発間際になって私はやはりつまらないことを心配し始める。ご飯の量が少なくて夜中に空腹になるのでは（私自身そういう経験があった、そのせいでそれ以来慢性空腹症にかかったに違いない）とか、シャワーの時間が長すぎて水不足のスペインではひんしゅくを買うのではとか、海でくらげに刺されるのでは等など不安の材料はきり無く沸いてくる。申し込んだ時は、中学校も卒業し昔だったら丁稚奉公でこき使われていてもおかしくない歳なのだから少し突き放して甘えの治療にしよう、という意気込みだったが実際の問題はどうやら親のほうにあったらしい。始めはあまり乗り気ではなかった息子は、ホームステイ先にはテニスコートがあり、お母さんは料理が趣味、お父さんはコンピューター技師、それになんと同じ歳の娘がいると知ってからは顔にこそ出さないが心ひそかに楽しみにしていたに違いない。息子達の学校では英語は小学校一年から、第二外国語は小学校6年から必修で、中学2年からは第三外国語は希望者のみ学べる。息子達は二人とも第二外国語はスペイン語で第三外国語はロシア語を選んだ。どちらも出来る主人が宿題を手伝うからなどと言ってうまく丸め込んだのかもしれない。日本語から段々遠ざかって行くのは私には何とも面白くない話であるが、苦労しなくても言葉をあっという間に覚えてしまうティーンエージャーが本当にうらやましい。