テーマ:詩(911)
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白い紙
黒い墨 私はその紙に書くことで一日を刻む 以前まで保たれていた白と黒の均衡 整列した隷書 字の上手い下手は別として、とても気に入っていた 今は墨をぶちまけた一面の黒 既に文字ですらなくなった 全てが憎くて悲しくて 幸福を表す白は消滅した 字間を詰める、字間を空ける 掠れを入れる、墨を入れる 字を大きく、字を小さく 真っ直ぐ扁平に、平行に はたくを入れて、逆筆で 筆の持ち方すら忘れたかのように、私は日々墨をぶちまけている 手も足も、顔も服も、全てが黒に染まっている お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.03.03 20:36:01
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