pH測定 どれを選ぶ?
工房の染めに時々登場するpHの数値の測定と測定方法について。草木染めや藍染めを行う人には様々な考えや方法があるので、pH測定が必要な人と要らない人がいる。それは自由で、趣味で草木染めを行っている人には、難しそうというイメージがあるらしい。うちの教室の生徒さんにもpHの話をすると、明らかに拒否反応を示す人もいる(^^;一般家庭の水道水は国内基準では「水道水質基準値(pH5.8〜8.6)」が決められている。自治体によって少し違うようだが、国内ではpH7~7.5程度が多いそうだ。この町の水道水は、我が家でも何度か計っているがpH7程度で安定しているので、そのまま草木染めの抽出に使っている。一般的な草木染めでは酸性抽出は酢酸添加で、だいたいpH4.そして中性水pH7.アルカリ抽出は炭酸ナトリウム添加でpH9で行うことが多い。pH11程にして煮出すと濃い色が出るが、pH7の水で洗うと流れてしまうことが多いのでpH9程度が良い。他には藍染め液の調整で、最適に発色するpH値が10.5~11.4なので、最低限でpH3~pH12まで測定できるものであれば良い思う。写真は安価なpH試験紙と2種類のpH測定器。染液を煮出すときは、求める色に応じて水道水に酢酸やアルカリ分を入れる。この時は水が無色なのでpH試験紙を使えるが、藍染め液やアカネ抽出液などは色が濃くて反応の色を判定できない。この場合は液の中に入れて計ることができる防水の測定器を使う。安価なものから数万円の精密機器まであるし、外見が同じように見えても精度の違うものもある。最近は鑑賞魚の水質調整のためのpH測定器が豊富に出回っている。安価で染色にも十分役に立つのがありがたい。購入の基準として、①pHの計測範囲 ②計測の最小単位 ③計測の誤差範囲、この3項目のレベルが価格の違いになっている。使いみちに応じて比較して買えばよいと思う。ちなみに外へ持ち出し用として最近買った黄色い器具(左下)の価格は2,618円(税+送料込)で、①計測範囲0.00~14.00pH ②計測単位0.01 ③誤差±0.05pH、そして計測温度0~80℃と記載されている。このレベルでこの価格が魅力のMADE IN CHINA…正しい表記であると願っている(^^計測の誤差が出たときに使う標準液(または校正液)というのが売っていて(写真の後ろ3種類のボトル)pH4・7・10程度に調整する方法がある。測定器を長期間使っていないと調整が必要になり、この辺も厄介なハードルだと思うかもしれない(^^;自然の染めに、そんな代物は必要ないとか、手間が面倒という方も居ると思うが私の仕事には必需品。※参考までに紹介しましたが、購入の際には自己責任で判断してください(^^ウルシチップが手に入らない場合・・・ウルシチップの作成と販売も行っています。先ず試し染めをしてみたい方はチップ200g送料込み1,100円で販売しています。ご希望の方はshigunaru16@gmail.comまで。染め方のプリントも同封します。チップ200gで繊維200g以上染めることが出来ます。▼能登の手の日々 カテゴリー ●全て ●日々 ●街中ギャラリー ●染色 ●能登、そして、この町 ●絵・美術について ●CG ●食べもの ▼能登の手の作品集 (写真・CG) ▼リンク ●ようこそNotoNote オリジナルのデザイン・あつらえの着物。染色・草木染めの専門ページです。 ▼お気に入り ブログ・その他 ●Water-Colour ひろろdecさん ●紅の水絵日記 M-Crimsonさん ●MoMo太郎日記 MoMo太郎009さん ●Kleine Erfrischung kamoppieさん ●考え事ほか vissel-篤胤さん ●地元力向上委員会 hanami73さん ●今日の空 つるまる5さん ●Que sera sera 五右衛門0563さん ●染工房えむ koubou-mさん ●バンブーおじさん奮闘記 幸達さん ●てんてん日記 もえぎさん染色の専門サイト★能登の手へのメール