1月15日、快晴!暖かい日!こんな日が懐かしい。
かつては成人の日で私の染めた振袖を着た成人の写真を撮影しに、賑やかな成人式会場へ出かけたものだった。今は昔の物語である(^^;
五十肩と指の痺れによって細かい染めができなくなり(最近は、かなり回復したけれど)手描きの着物仕事を行なわなくなって久しい。今年はコロナで成人式も静かになって、今後は振袖を染める予定が入るとは思えない(^^; この先の私には振袖を染め上げるパワーもない気がするから、この辺りで私の振袖仕事をまとめてみる。

私が染めて描いたのは素描き系統の花や、ロウケツ模様の振袖。

この振袖は20年ほど前の作、着る人本人に好みを聞いて図案を描き、染め上げた
このころまで着物の図案は紙の上、デザインガッシュを使った手描きだった。細かいところはお任せしてもらうことが多かったけれど、イメージが結びつかない場合は、見本の絹布に実際の大きさの模様を染め上げて納得してもらったこともある。それが誂えの着物だと思っていた(^^
能登では染めの仕事をしてもらえる人がいなかったので、図案から染め、彩色まで全て自分で行うしかなかった。まれに急ぎで、京都の先輩や専門業者にヘルプをお願いしたこともある。1月15日に着るというので逆算してスケジュールに余裕を持たせた筈だったが、いつも仕立てもらう姉にギリギリで届けて、クタクタに疲れ果てた私はボロクソに叱られて、周囲をハラハラさせてしまった(^^;
振袖は袖の片方だけでも訪問着の一枚分ほどの模様があり、図案にも染めにもエネルギーを費やすから、仕上がると私はクタクタになっていた。それでも振袖の仕事を完成させるたびに自分が鍛えられたような実感を得られた。20年ほど前の話、そりゃぁ若かったから、まだ元気だった(^^;

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