柿渋を塗ったり染めたりする作業は比較的簡単で、嫌われる臭いも市販の無臭柿渋使うことによって室内でも染めることができる。柿渋を使った一閑張りに関する説明は検索にお任せして(笑)、柿渋の染めについて染め物屋として書いてみる(^^
柿渋の原液をそのまま染めると濃くてムラが出る場合もあるので、水で希釈1/2の濃度で染め重ねている。
柿渋1回目→乾燥→媒染1回目→乾燥→柿渋2回目→乾燥→媒染2回目・・・好みの濃度まで

左上から①柿渋染め②鉄媒染③2回目の柿渋④鉄媒染 右は銅媒染(色変化少ない)

左上から①柿渋染め②チタン媒染③2回目の柿渋④チタン媒染 右は柿渋の2回重ね

刷毛は三味線糸締めやステンレス針金締めを使用(草木染めと同じで金属反応が出るから) 生地を刷毛で染めると均一な状態にできるが、立体を塗る場合は液だまりが出やすい。カゴや箱などに塗る場合は、液だまりの塗りムラを手作りの味として割り切る(^^
工房では乾燥後しばらく保管してから縫製、草木染めマスクとしている。光で濃く深い色に反応していくので、経年変化の味を楽しむのも良いと思う。
柿渋は染色の仕事では大切な道具の基でもあった(^^ 和紙に柿渋を塗ることで強くあり防水性も出るので、伊勢型紙を使い、渋紙として友禅の筒描きにも使っていた。
漆とか柿渋とか、膠(ニカワ)とか、よくぞこういう手ごわい液体を上手に使う方法を見つけて残してくれたものだと思う、先人に感謝!ありがたく利用させてもらいます(^^))

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