家の周囲にクサギの花が咲き始めた。このところの雨と風に傷ついて痛んでしまってるけど、今年はやむをえないかな。
秋に青い実がなり、絹布に青色を染める。染色のプロも趣味の人も一度は染めてみたくなる色といえる。私も20数年前・・・1995年11月に染めていた(^^ 今年のクサギの花

青い実の鉛筆スケッチ

アクリルで彩色・・・1997年・・・絵が若い(笑)

その頃の試験染めデータ

全ての媒染の色が変退色している
20数年経た青色はファイルの中でムラになって変色している。不安定な色は、こういった退色をする。ファイルの中で20年保存されて、この変色具合だから光に当てていたら今頃色味は無くなっているだろう。青色を美しく染めるには加熱を高温にしないで、短時間で染める(データでは20分)。草木染めの色としては退色条件を完全に満たしている。
夏に染める藍の生葉のタ―キーズブルーもクサギのブルーも、花びらの紫系統の色も、全て染めたときだけの美しさを楽しむ色だ。商品や作品に使う色ではない。
それは他の植物の色でも同じことで、可能な限り長持ちする染め方を探すのも、染める人の仕事であり責務だと思う。退色しやすい色を染めて作品や商品にすることは、草木染めを貶めることになり、自然の魅力を台無しにすることだと思う。
クサギの染め色を思い出し自分自身への戒めとして、これからも植物の色を染めていく。

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