能登上布に能登産の草木の色を染めるというテーマで、これから当分の間、麻布に試験染めを行う。染色データを採取し耐光堅牢度と耐摩擦堅牢度の試験を行い、全て3級の結果を出すという(笑)笑えないほどの修行を行うのだが、どれだけの手間と時間をかけて染めるのが正しいのか?全く分からないの(- -;
昨年の暮れに1回行った試験の結果を踏まえると、ニホンアカネの鉄媒染のグレーとウルシの鉄媒染の緑グレーは3項目(耐光、摩擦の乾燥と湿潤)全てクリアした。なので、その抽出方法と染色方法を基準にして実験を進める。
ウルシチップ 輪島産 自家チップ加工

ニホンアカネ 自家栽培中

ヤシャブシ 自家栽培中

コガネバナ 自家栽培中

そのほかに優良な染料として、ヤマモモ、ザクロ、アメリカセンダングサ、シャリンバイ、ウメなどが採取できる。
いずれも鮮やかな色になるアルミ媒染は弱いので、その色の上に鉄媒染や銅媒染を染め重ねる。植物の抽出液は薄い色の上に濃い色や結合の良い媒染を重ねるのは、ほとんどの色で問題はない。しかし、濃い色の上に薄い色を染め重ねると色ムラや不安定な色になる。また、鉄媒染や銅媒染の上に錫媒染やチタン媒染を染め重ねると元色がムラになって薄色に変色する。
そういう染めの現状に立って色彩計画を行い、新たな色を染め重ねて再度工業試験場へ持って行き、また試験を受ける。う~~ん、試験に受からなかったら、どうしょう? という大いなる不安(^^: 今年70歳になるのに、まるで受験生のような気分なのだった(笑)・・・ひきつり笑いね。 | |