このところの試行錯誤で、絵の色をニュートラルグレーにしたことから、頭の中の色もニュートラルにして染めの色を考えてみたい(^^
草木染めを行うときには染料店から乾燥植物を買う場合と、採取した植物を加熱して煮出すことが一般的だ。・・・? 何を今さら書くことがある?(笑)という疑問が起きそうだが「どういう煮出し方が良いですか?」と聞かれることがある。
テキスト本に書いてあるように沸騰して20分程煮出しても良いけれど、マニュアルによって時間や内容が異なるから、だいたい適当に30分ほど煮出すことが多かった。私もそうだった(過去形・・・今は60分抽出 (^^;) 草木染めは、染まれば嬉しいし、染まること自体が不思議なのでOKという人もいる。
だが、せっかく疑問を持つのなら、抽出液の成分や性質を調べて染色結果を照らし合わせてみるのも良い。普通、抽出液は1液、2液、3液、4液~8液まで、液の見た目は次第に薄くなる。以下、例としてインドアカネの染め布の結果から、抽出について考えてみる。
自然のことなので全て成分が同じとは限らない (色はモニタによって変わる)

S:絹:左上から1液、右上2液、左2段目3液、右2段目4液、
左3段目5液、右3段目6液、左下7液、右下8液
絹にも綿にも同じ液を同じように染めている。

C:綿:左上から1液、右上2液、左2段目3液、右2段目4液、
左3段目5液、右3段目6液、左下7液、右下8液
1液の綿の色は2液3液4液より薄色になっている。
一方絹の方は濃い1液~8液まで順に薄く染まっている。 染まる液にも赤味の成分、黄味の成分などがあるし、濁った成分も出て来るはず。水や低温度域で出る成分や高温になるにつれて出やすい成分もあるだろう。
実際インドアカネの成分の黄色は絹に良く染着するが、綿や麻には殆ど染まらない。なので、同じ液を染めると綿のほうが赤味のピンクに染まる。絹は染まりやすい分、黄色味も濁った成分も染まるのだった。
以下、《耐光3級試験の結果と類推》は次回 | |