085353 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

ほぼ週刊☆東雲色Surf舟便

A luxurious trip

【A luxurious trip】


『神の声…。』

 平成19年7月、早くも発生した台風4号は、今年の目標であった丹沢湖のRaceを中止にして去って行った。腐る私を見かねたかの如く、三浦の海を根城にする”ASNちぃ~む”の方々より声をかけて頂いた。「大島から三浦まで漕がないか?」私にとっては、まさに神の声。二つ返事で、御一緒させて頂く事となった。

『落ちる波高、落ちない風速…。』

 俄かに活気だったチンピラ親父を嘲笑うかのように、台風5号が発生した。ヘロヘロと仕事を終え、帰宅後の波と風のチェックが習慣化し始めた。予報では週末にかけて、ガクガクと波高が落ちるのだが、風速が8m/sから落ちない。何とも嫌ぁ~な感じを残しつつ当日の朝を迎えた。


0708os1
8月4日早朝、風は止まない。予報は予報であって欲しいぃ…。


『午後出の甲斐無く、ヘロヘロな上陸…。』

 集合場所には参加者が予定通り集まっていた。皆一様に微妙な表情である。しかし、この後に及んで四の五の言っても仕方がない。ともかく準備を整え、天候の様子を見、あとは海の専門家である船長の判断を仰ぐしかない。舟や装備等を積み込み、各自待機。しかし天候は変わらない。9時出港の予定を昼に変更し、もう暫らく様子を見ることに…。各自昼飯を摂り『もう駄目かなぁ…。』という空気が漂いかけた頃、「出るだけ出て、様子をみるか。」と船長が口を開いた。『出港だぁ!』嬉々とする一同は、この後、相模灘の海神様から素敵なアトラクションのチケットを頂くのだった。
 久里浜港を出るとデッキ・テラスまで飛沫が上がった。一同、それでもニコニコ顔でキャビンへ。すると剱埼を前に、女将がキャビンに下りてきた。「何とか行けそうだから、このまま往くけど、気持ち悪くなったら、その辺に出してイイからね。絶対に、外で縁から頭を出しちゃ駄目だよ!」そう言い放って再び操舵室へ上がる女将。一瞬、『何の、こっちゃ?』と顔を見合わせたのも束の間、すぐに、その言葉の意味を思い知った。前後左右上下の激しい挙動は、今まで船酔いを経験した事のないと言う参加者までも、ガッツリ!と酔い心地を体験する事となり、辛うじて猛者数名が、快適?なクルージングを愉しむ結果となった。かくして3時間の”相模灘コースター”は、夕暮れの岡田港で終わりを告げ、ヘロヘロな上陸となったのだ。


0708os2
準備完了!午後まで待っての出港だったが…。


『外れない予報ぉ…。』

 「お疲れさん!荒れる時は、もっと酷いからねぇ。このくらいなら、明日は凪って可能性も無くは無いよ。ゆっくり休んでください。」女将さんの言葉に望みを託し、ダックリと宿に入る一同。風呂&夕飯後の”軽飲ミーティング”では、予定通り4時に宿を出て準備をするが、海況次第で”島帰りAttack!”は中止とする事。代替案として、大島沿岸ツーリング・早帰りでの三浦沿岸ツーリングを行なう事。安全第一で、最悪は漕がずに帰る事。等を確認し、早々に寝床に入った。
 明けて翌早朝。荷物を担ぎ宿を出ると、白んだ空を仰ぎ溜息をつく皆様。明らかに風が落ちていない。いや、むしろ強くなっている様にも感じるのだ。沈む気持ちを引っ張り上げ、港へ。船長の判断もAttack中止が妥当との事。しかし、沖に出なければ、風裏になるので沿岸Tourは可能のようだった。一同、気持ちを切替えて、大島沿岸ツーリングへ漕ぎ出した。『無理せず、行ける処まで行こう!』を合言葉に、まずは岡田港を出て南下する。透明度抜群の海は最高の気分だ。ところが万根岬を過ぎた辺りから、島の地形によって所々に、やや強めのDownBlowが発生していた。南下をする分には追い風となりイイ調子なのだが、帰路は確実にシケインとなるので、潮吹崎先のワンドで休憩をし、引き返す事に。案の定、帰路は数箇所の向い風エリアが待っていたが、早目のリターンで、皆、余力を残しつつ漕ぎきった様子だった。『ならば!その余力を使って、もう一漕ぎ!』そんな雰囲気の中、岡田港を通過して北上、風早崎まで漕いでみたが、乳が崎を回ってくる風は、予想以上に強く、到達後早々の撤収となった。


0708os3
気持ちを切り替え、大島東側を南下したのだったが…。


0708os4
処により追い風が強く、帰路を考慮し、そこそこで戻った。


0708os5
『…ならば!』と向った風早崎では、更なる強風を頂戴した。


『快適なクルーズ』

 舟や荷物を積み込み、一路、久里浜を目指し出港する。当然の如く、昨日の”相模灘コースター”が蘇る。しかし、女将さんが言うには、帰路は追い波のため快適だとか。終始デッキ・テラスに居てももOK!の許可さえ出た。そこまで言うのなら、ここはヤルしかないでしょう!皆、挙って操舵室の後ろに設けられたデッキ・テラスに陣取った。
 ユックリと名残惜しげに岡田港を出ると、一気に加速する。どんどん大島が小さくなる。反して、船の周りにウサギが飛び始め、更には走り始める。予報では波高2mとの事だったが、よく見れば2m以上の波海原だった。台風余波のウネリと、太平洋高気圧の縁を回りこんできた南西風の風波が、微妙に交差して複雑な増波を作り出していた。また、結構なスピードで飛ばしているのに、デッキの上は、ほぼ無風という事からも、追い風がいかに強いかが伺われた。

0708os6
来る際とは打って変った、快適クルーズに大満足♪


『ビアマレ!』

 快適な追い波クルーズを堪能していると、大きな帆を張ったクルーザーや風見鶏の様な釣り船が目立ち始めた。あまりの快適さに『へ?もう城ヶ島?』って感じで到着してしまった。しかし、周辺の海況は、これまた思わしくなく、最後の望みであった”早帰りでの三浦沿岸ツーリング”も断念せざるを得なかった。しかし、それでも一同は、皆、満足げな表情をたたえており、当初の目的が達成できなかった今回の遠征ではあったが、大団円を迎える事ができたと実感した。
 最後に、今回、御世話になった船は、ビアマレ号と言って、普段は久里浜を拠点にダイビング・ツアーを行なっている船と言う事だった。女将さんも船長も、まさしく”海のプロ”といった雰囲気でありながら、気さくな方々で、実に愉しく2日間を過ごす事ができた。帰りがけに、誰かが聞いていた。「ビアマレって何の事?」「フランス語で言う、ボン・ボヤージだよ。」なるほど…。では、今回御世話になった皆様に、ビアマレ!

0708os7
…って、ビアマレは何語か、控えはぐった。無念!(笑)


皆様、ありがとうございました。また、何処かで宜しくお願い致します。



Copyright (c) 1997-2019 Rakuten, Inc. All Rights Reserved.