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ノウテツ

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2011.12.02
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カテゴリ:心の窓
美深にて。

マイナス20度の朝。

キンキンに澄んだ晴天に誘われなんの準備も無く歩き始めた雪道。

長靴も履かずに歩いている事に気が付いた時はもう良い気分。
畑に向かう森への道は除雪され雪が積っていなかったのでそのまま歩き続けた。


111202-02

そうして。

除雪されていない『ぶどうの丘』への登り道。
人の立ち入らないその道に、先客が道を付けてくれていた。

鹿?
私のために^^?

蹄の跡のある幅30センチくらいの雪をかき分け進んだ道が、私にもちょうど良い。

『濡れてはいけない。』という思い込みを捨て、心のままに跡を追ってみた。
マイナス20度の世界では、靴もジーンズも雪が付いても凍るので、濡れるという感じではなく大丈夫だった。

111202-03

よろめきながらも順調に歩け、このままぶどうの丘へ行けるものだと思ったが、相手は野生動物でありそんなはずはなく、、、
その道はひょいとカーブし、『ついてきて』っと道を逸れ森への谷を降りて行く。。。

『農哲の畑が一望出来るぶどうの丘に行き、美しい美深の冬をカメラに収める。』

そんな思いがあった私。
ちょっと鹿さんに逆らい、ひざ上20センチの雪をかき分け自力で登ってみた。
しかし、これが結構大変で・・・ほんの1m進むだけで全力疾走しているように疲れてしまった。

鹿の足跡がどんなに有難いものだったのか知り、見えない導きを感じた。

111202-06


『行ってみましょう。』
谷に向かう先人の声がし、その姿を感じた。

感じたけど・・・谷を降りるのは怖いし、当ても無いし意味が分からない。

ということで、導きに逆らって帰ることにした^^◎


後ろ髪を引かれながらも、これが今の未熟な私なんだと言い聞かせながら坂を下っていたら、、、
腰に巻いていたストールが無くなっている事に気が付いた。

振り返っても、その紺のストールは全く見えない。

消えた・・・?

仕方なくまた登り登り、なんでそんなに気が付かなかったか不思議なくらい引き返し、、、ストールが埋まるように落ちていたのは、鹿が道を逸れ谷を降り始めたその場所だった。

・・・。

これはもう遭難することになっても、熊に襲われることになっても、、
今の私に必要な事なんだと受け入れ、鹿に従って谷を降りてみた。

怖さはもう微塵もなく、先人の見えない姿に着いて道を進んだ。


::::::::::


真っ青な空ときらきら輝く白銀の世界。

ただただ心地良い。
どんなに魅かれていても考えると出来ないことが、一歩踏み出すだけで素晴らしい世界が現れる。

『ぶどうの丘に辿りつく!』というドラマティックな展開を思い、、ずんずん進む。
登ったり、下ったり。
二匹いるのか遊ばれているのか、時々道が分かれ、私に選択を迫る。


木々の多い森に入ったり、銀世界が開けたり。
軽快に進みながらも時々不安になり、これで良いの?と思う度に・・・鹿のフンが落ちていた。

大丈夫◎
森の命に、音に、色に、対話しているようだった。

111202-04


だいぶ歩き、数時間経っているかのような感覚。
こんなに面白い展開なのに、なんでぶどうの丘に着かないのか不思議に思った。

思ったら気が付いた。

ぶどうの丘に辿り着くというドラマティックな展開は、ちっぽけな私の計らいに過ぎず、そんな現象はどうでもいいことで、もっともっとたくさんの恵みを受け取っていた。

気が付いたら満たされてしまった。

気が付いたら、一度も見ていないけど持っていたはずの携帯電話が無いことに気が付いた。



有難い。



完全な安心感から、生死に直結する雪山への畏怖が薄まっていた時。
戻る時を、帰り方を教えてもらったようだった。

ふわふわの真っ白い雪の中に埋まっているだろう、真っ白い携帯電話。

なんの不安も無くちゃんと返してもらえると信じ、来た道を戻った。
そして、探すことも無く、信じた通りの方法で目の前に現れた。


有難う。


長い長い旅をしたようだったけど、家を出てから2時間も経っていなかった。

111202-05

自分と周りの命の堺が無くなり、すべてと繋がるその世界は、
命が生まれ生かされている導きに身を任せたら、本当の自分になれると知ったあの時の私の原点の世界。

農哲学院で学ぶ今、堺が無い世界が当たり前なことで、感じるかどうかは自分次第であることだと知っている。

こんなシンプルな世界だから分かりやすい事が、日常の現実の中でも起きている。

遭難するのも良いし携帯電話を無くすのも良い。
計らいも怖れも無く、目に見える現象を受け入れたら、本当の自分になるために今一番必要なことが与えられる。
お任せして『誠実』に生きていたら、見守る命が助けてくれる。

境の無いつながった世界は、信じるものを物質化する。

何が起きても大丈夫な世界。
どんなことも有難い世界。

体知するたびに、自分が、現実が、どんどんシンプルになっていく。

美しくクリアな美深の旅。


ありがとうございます。


ゆう


111202-01





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最終更新日  2011.12.14 23:30:25
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