野澤武史のラグビーモチベーター!!

2010/09/07(火)17:31

逆転、逆転、そして! トライネーションズ第8節

ラグビー(322)

 トライネーションズ第8節、オーストラリアー南アフリカは劇的なサヨナラPGでオーストラリアが勝利を収めました!!41-39。前半は圧倒的なオーストラリアペースでしたが、後半は南アフリカが怒涛の追い上げで逆転。そしてそして・・・ということです!  オーストラリアは攻めどころがはっきりしていました。  南アフリカのディフェンスは、個人で判断する部分が多く、そこで生まれたギャップへの2段アタックが機能していました。ボールキャリアが前に突っかけてディフェンスを引き付け、空いたスペースにランナーが走りこんでくる。効果的でした。  「テイク・スペース」  ボールが空中にある時間がディフェンスの詰めるタイミングです。詰めるディフェンスが持ち味の南アフリカとしては、短いパスへスピードのついたランナーが走りこんでくるのは嫌だったと思います。そこが布石になりますから、外のアタックも効いてくる。目線が内に内に向いているところに、抜群のスピードを誇るパスがオーストラリアにはありますから、ディフェンスを更に難しくしていました。  対する南アフリカも、ここ何試合かは従来の破壊的アタックが戻ってきています。執拗なレッグドライブがスペースを生んでいました。この力感が日本ラグビーとの力感が日本ラグビーとの差でしょう。  相手に接近するプレーで求められる一番のスキルは「度胸」ですね。スクラムからセンター・デビリアスがシザーズでトライを挙げましたが、躊躇が全くありませんもん!ああいうプレーのできる選手が一人でもいたら、ゲームの組み立ては、非常にシンプルに力強くなりますね。  結果として逆転負けを喫しましたが、試合の流れが来ていないとき「目の前のフェーズに全てを注ぐ」ことで閉塞感を打開した南アフリカには、グッと来るものがありました。もし、僕が一つだけ変えられるとしたら(笑)1stフェーズのアタックを修正したな。バレバレでも、とにかくハバナに渡しちゃう。やっぱり、相手としては怖いわけですから。その後のアタックはグッと楽になったと思います。    これで南アフリカは全日程を終了。前半はメンバー選考も含めて厳しいシーズンでしたが、後半は、チームの内側、選手サイドからチームが変わっていった印象を受けました。内部のことは分かりませんが、経験値の高い選手が自浄作用を持っていたのでは、と想像しています。  一つスキルのことを言うと、後半38分からタイムマネジメントのため、南アフリカがゆっくりとフォワードのピック&ゴーで試合を作ったシーン。  あそこで外に外に、タッチラインへ向かってアタックを繰り返したのは、ターンオーバーされたときのリスクを減らすため。結果的にビールにPG決められちゃいましたが、いい判断ですよね。当たり前なのですが。あれは高校生に教えてあげないと、と思って見ていました(笑)。

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