2006/03/16(木)21:13
プリント
まこの学校のプリントは毎日見て、何かコメントをすることにしている。
理科のテストが返ってきていた。ふむふむ。3年生のまとめ、か。
何々。
問:「どうして影がうごくのでしょう?」
答:「太陽が動くから」(まる)
うーん。たぶんマルなんだろうな。でもなぁ。
「んじゃ、どうして太陽が動くのかな?」と私。
「・・・」とまこ。
丸いざぶとんをもってきて、地球が丸いこと、
自転していることを説明した。ここが朝で、
ここがお昼、そしてここが夕方だ。
「えー。回っているのにどうして飛んでいかないの?」とまこ。
ふーむ。だから、課程から外されたのかな。笑。
「すげー。それはニュートンという人が思ったのと、
同じ疑問だよ!」
子どもの発想ってすごい。当然の疑問をさらりと口に出すのね。
先生が困るから教えないっつーのはもったいない話だ。
重力発生の原理まで質問されたら、どうしようか、と思いながら、
引力の説明をする。
つぎが虫めがねの質問だった。
あら、こんなところ間違えている。さては、実験してないな。
実験した子どもが間違うはずがないもの、こんなところ。
すかさずPLを持ってきて実験してみせる。
「だから太陽を望遠鏡で見たらだめなんだよ。分かる?」
すべての質問について実験・実演をしながら、説明した。
楽しそうに聞いていたから、満足。
さて、翌週。またテストがあったらしい。
問:「どうして影がうごくのでしょう?」
答:「地球が動くから」(まる)
お。答えが変わっている。覚えていたらしい。
嫁さんに「覚えてたんだねぇ」と言うと、「そう書いたのは、
クラスで一人だけだったみたいで、ほめられたみたいよ。
すごくうれしそうだった」
そうかぁ。良かった。これで何人かの子どもたちは、
理科にもっと興味を持ってくれるようになるかな。
子どもに真実を伝える努力をするのは、大人の務めだと思います。
子どもを子どもとして、限られた知識だけを与えていては、
子どもたちがいつまでたっても大人になる準備ができないと
思います。
おろかな大人たちが作った制限の中で、自分たちの子どもを
育てるのは、子どもたちのすばらしい能力を捨て去ることに
等しい。そんな風に思いました。