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2013年09月04日
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随分久しぶりに川口へ。

《ポッペアの戴冠》は、モンテヴェルディ、最後のオペラ。1642年に書かれたものの、自筆譜は失われ、幾つもの他者の手が加えられているものが残っている、という。今回の上演は、さらに刈りこみ、また、他の曲なども入れこんで、19時開演、休憩20分、22時ぴったりに終了というかたちになった。
会場をでて、エスカレータに乗っているときも、係のひとが、開館時間を過ぎているから速やかに、とさかんにくりかえしていた。公共ホールは大変である。

ステージにはアントネッロ14名と指揮者の濱田芳道(ときどきリコーダーも吹く)。
ほんの1段低いところもあって、この2段分と、アンサンブルの背後、数段高くなっているところに椅子などがあり、このあたりに登場人物たちが出入りし、演戯する。
さらに背後、壁面にはオルガンが設置されているが、その前あたりの高いところは、「神々」がでてくる。ここに、ふつうの「人間たち」は来ることがない。また、この「神々」を「人間たち」はみることができない(ということになっている)。

ネローネがポッペアと結婚する、というのが大筋。ポッペアの恋人オットーネ、ネローネの妻・オッターヴィア、オットーネに恋するドゥルジッラはローマから追放され、教師セネカは処刑される。でもまぁ、あの極悪非道な「ネロ」がこの程度とは、かなりポジティヴな扱いと言っていい。
ただ、演出(ネローネを演じる彌勒忠文による)では、これが極道の世界のことに設定されていて、けっこう可笑しい。それがまた、よくはまるのだ。はじめは、ネローネの妻・オッターヴィアだけが着物で「極道の妻たち」のかんじなのだけれども、愛人だったポッペアが、愛よりも地位よ、みたいなことを言い、妻の座に落ち着くと、今度はそっちが着物で登場したりして、つい、笑ってしまう。そのくせ、照明でハート・マークがステージを何度かちらちらするのだから。

14名のひびきは、近代型のオーケストラとは違った意味で、多様だ。タンブレロが2人(田島隆、濱本智行)と、打楽器を積極的につかっているのもポイント。キターラとテオルボ(高本一郎)は持ち替えだが、前者をフォーク・ギターかフラメンコ・ギターかのように奏するのも、音色的に、また,リズム的に、アクセントがつく。戸田薫とパウル・エレラのヴィオリーノは、即興的な部分もあるものの少なめで、しあし、ふたつがそろって動くとき、特に「そろい」の効果が生まれる。宮下宣子のトロンボーネは、相方・大内邦晴とつくりだす音の厚みや、ファンファーレ的な部分はもちろんだが、ポルタメントがユーモラスなシーンに用いられたりするのも一興。
あとは、忘れてはならないのは、矢野薫のオルガノの持続音のうえで、チェンバロとアルパ・ドッピアを弾き分け、アラベスク文様を織りなしていた西山まりえだろう。鍵盤と指先との違いがあっても、ともに「絃」をはじく2つの楽器のひびきの違いと音型のフィギュールの違いが、舞台全体の色を微妙に変化させる。

歌い手については、それぞれがそれぞれに楽しませてもらったが、一番だったのは、オッターヴィアのお小姓役・ヴァレットを演じた藤沢エリカだろう。最後に1人ずつ挨拶するときにも、一段と拍手が多かった。

モンテヴェルディのオペラ、つづいて12月4日(水)に《オルフェオ》(正確には音楽寓話劇)、来年3月21日(金・祝)に《ウリッセの帰還》が予定されている。

2013年9月3日(火)、川口総合文化センター リリア音楽ホール





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Last updated  2013年09月04日 14時00分42秒
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