大安、結婚式で、危機一髪!
日曜は、相方のいとこの結婚式があった。男だが、30も半ばを過ぎていたので、親戚中、心配していたが、あるパーティで知り合った相手と、1年ほどで、結婚に至ったようだ。1階に住む相方の両親と合計4人で、レース場にくっついたホテルの結婚式場へタクシーで向かった。当日はまあまあの天気で、桜もすこし残っており、レースの開催日にも重なっており、隣接した遊園地も賑わっていた。担保不動産の任意売却マニュアルただひとつ、私は恐れていたことがあった。それは、相方の姉との再会である。以前は、うちの家族と姉の家族とその両親、3所帯が同居していて、しかも私も姉の旦那も、マスオさんである。二人姉妹は家業を手伝うために家におり、マスオさん二人は、外でサラリーマンをしているのだ。名字の違う表札も、3種類かかっていた。それが、家業を廃業することになり、土地建物を処分し、借金を清算して、それぞれ家を出ることになった。しかし、よく聞く話ではあるが、やはり色々とモメルのである。もめて、もめて、もめ倒して、冷戦と言うか交戦状態になっている。図式としては、元は仲が悪かった社長であるオヤジと姉が野合し、当初、廃業と不動産の処分に反対していた母親とウチの相方の2派に分かれた格好である。相方の姉は、親には教えているが、うちらには引越し先の住所も電話番号も教えない。ほぼ断絶状態である。1階のオヤジと姉はコソコソと外で会って、いまだに何やら相談をしている。その姉夫婦(旦那もいかにも大企業の窓際にいそうな曲者)と、久々に顔を合わせることになるわけだ。案の定、式場に入っても、お互い顔を合わせないように、避け回っている。一触即発なことはお互いわかっているので、そうしているのだろう。酒は飲めないが口の達者な義姉と違い、酒クセの悪いウチの相方は、飲むと何をしでかすかわからない。一時避難場所(大)ところが、式が終わり、そしていよいよ披露宴が始まろうとしていた時に、事件が起こった。その姉と相方が、ロビーのトイレの入り口でばったり鉢合わせしたわけだ。しかし、その時である。ドッカーン!という音に続き、地響きが始まった。地震である!姉の方は冷静に、その場を立ち去ろうとしたが、相方はパニックに陥り、なぜかはわからないが、障害者用のトイレに逃げ込もうとした。(後で誰かに聞いたが、本当はトイレは安全度が高いらしい。)大震災その時どうする?生き残りマニュアルなんとか、相方を取り押さえ、引きずり出し、安全そうなところに座らせたが、どうも身体の震えが止まらない。ホールの端では、別の従妹の子どもが火がついたように泣き叫んでいる。式場の従業員が披露宴の会場の確認で右往左往している。どうも会場内のテーブルに照明器具が倒れたりして、皿やテーブルクロスがメチャメチャになったようだ。幸い出席者はまだ、会場内に案内される直前だったため、何も被害はなかったが、すでに披露宴が始まっていた隣の会場の人たちは全員、円卓の下に隠れていた。■総額50万円!フランス大統領府御用達シャンパン!シャンパーニュ・キュヴェ・ナオミツイていると言えば、そうかもしれない。主賓席の上にはシャンデリアがあるし、キャンドルサービスも予定されていたので、もしかしたら、タイミングによっては惨事になっていたかもしれないわけだ。そんなこんなで、テーブルフラワーやクロス、食器などが全部交換され、約1時間遅れで披露宴が、新郎新婦の鏡割りで始まった。待っている間、新郎のオヤジ(この人も酒癖悪く、やたらオシャベリだ)が、みんなにビールを振舞ったおかげで、相方の震えもなんとか収まり、怖がらずおとなしく会場に入ることができた。相方は調子に乗ってきて、給仕するオネーチャンに「シャンパンはないの?」と訊くと、あるというので、「注ぎに来なくていいから、瓶ごとテーブルに置いてちょうだい」と言っていた。結局、ほとんど二人でシャンパンを3本、赤ワインを1本飲んでしまったのである。NEW! [2005]“モンテカステッリ”トスカーナ・ロッソそんなこんなで、地震のおかげというべきか、姉とのチャンバラもなく、よい気分のままお開きとなった。ただ、終わってもウダウダとロビーでお茶を飲んだりしているうちに、ホテル内にある中華料理屋でウマい老酒が飲みたいというので、仕方なく入った。ところが、理由はわからないし、何が気に入らなかったのか、私はその店に放置され、それにしばらく気がつかず、相方は先に帰ってしまった。ようやく置き去りにされたことに気がつき、帰宅したら相方はドレスのままベッドでぐうぐう寝てしまっていた。地震の影響からか、ワイングラスなどがサイドボードの棚から落ちて割れて破片が散乱していた。相方が投げつけて割ったのという可能性も否定しきれないが、、、私も相当飲んだので、その晩はミネラルウォーターをしっかり摂って、早めに寝ることにした。