涙がいつか海になったら・・・そのコトリはいつも笑っていました。みんな笑ってるコトリを愛してくれたし、コトリ自身笑ってる自分が大好きだったから。 そんなコトリが恋をしました。 それまでも、たくさんの恋をしてきたけれど、 こんなに幸せな気持ちになることはありませんでした。 どうしてって? それはきっと、彼が自分と同じ目をしてるからかな。 だからね、何でもわかってしまう。 悲しい気持ちも、嬉しい気持ちも。 だからね、彼を大好きになればなるほど、 時々とてもとても悲しい気持ちになって・・・。 そんな時、コトリは少し悲しそうに彼を見つめていました。 悲しい歌を歌いながら、それも彼を好きな気持ちの一面であるからって・・・。 でも、その気持ちが大きくなるにつれ、そんな歌を彼に聴かせることが悲しくてたまらなくなったのです。 コトリは一所懸命考えました。 彼とは離れたくない。 ずっとずっと一緒にいたい。 だから、決めました。 ときどき一人で、出掛けよう。 そこでいっぱい泣こう。 この涙が いつか海を作ったら その水平線を見に行こう 涙の海は自分の心 遭難することのないように いつもどこにいるかを確認できるように 何にも頼らず 誰にも頼らず ひとりで海を見つめよう 大きく目を見開いて 自分の気持ちと向かいあおう そして、また元気になれたら 真っ先に彼に会いに行こう だからね 心配しないでね いなくなった訳じゃない ちょっと歌いに行くだけ 海と私だけの歌 誰もいない、私だけの海で。 本当に本当に 愛しているから・・・(*^_^*) ジャンル別一覧
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