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カテゴリ:障害児と共に
『発達障害の人たちが行動障害を起こさなくてもすむ関わり方』~自閉症・高機能自閉症・アスペルガー症候群の視覚的支援~ というテーマでした。 連続講座なので、PECSについて次回(10月14日)に詳しくするそうなので、今回は自閉症の基礎とソーシャルストーリーについてでした。 なぜ、問題行動が起きるのか? 「まわりの対応のまずさから、強度行動障害をおこす。」と、今までに聞いてきた人と同じ意見でした。 自閉症の子どもが悪いのではない!コミュニケーションが確立していないために、行動障害を起こすのです。 たとえば・・・「たたいては、いけません。」と言ったとすると、自閉症児には全体の意味が処理できないので、「たたいて」は入るけど、「いけません」は入らない。 だから伝える時は具体的に、視覚的にそして肯定的にする。そのためには、コミュニケーション手段の工夫が大切。 視覚的構造化とは、場面の意味と見通しを明確にすること。 目的は「本人が理解する事。」であって、絵や写真は手段であるから、こにこだわる必要はない。(きれいに作るのが、目的では無い!) 空間の構造化も、ただ衝立を立てれば良いというのではなく、目的はその子がわかりやすくする事! 問題行動を改善するために使うのではない。子どもが楽になる事が目標である。 高機能の子や、アスペルガー症候群の子には、5W1Hを視覚的に伝え、目に見えないルールや対人関係を文章にして目に見えるようにする。「ソーシャル・ストーリー」が、苦手な対人的やりとりを減らすのに効果的である。
最後に、子どもの頃から入所施設に入っている最重度の22歳の青年の実例のビデオを見せてもらいました。 今までの彼の施設職員とのコミュニケーション手段は、職員詰所の壁をたたいたり、暴れたりする問題行動によって取っていたそうです。 それが、PECSを導入したところ問題行動はグンと減り、スケジュールを導入してからは、際限なく食べていたりお菓子をセーブできるようになったそうです。 同じく、際限なくしていた水遊びも何回したら終わりと自分から終わる事ができるように、たった数ヶ月でできるようになっていました。 勉強会で呼んでいる講師の方々も、共通してコミュニケーションの大切さを唱えています。 言葉が上手く使えるように待っていては、いつになるのかわからないので、コミュニケーションが取れる事は言葉にこだわらずに、お互いにとっても大切な事だと実感しました。 やっぱり、失敗しても実践あるのみ!です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Jan 22, 2007 03:17:34 PM
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