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![]() マザーにお会いしたのは、1993年の秋。 今から12年ほど前である。 体調が良くないとの知らせを受けており、お会いできるかどうか、 微妙な時期ではあった。 今日は、マザー・テレサにお会いした時の体験をお話しよう。 このようなサイトに載せるのは、おそれ多い気もするし、 登場する筆者は、少々かっこ悪いのだが、お許しいただきたい。 インドでは、ヒンズー教徒が多いから、牛は聖なる動物として大事にされる。 当然、牛糞もいたるところに、ふんだんに落ちている。 これを踏まずに歩けるようになったら、インド観光も一人前なのだそうだ。 草食動物だから、そんなに臭くないだろうなどと、たかをくくると、えらい目に遭う。 都会の真ん中でさえ、自動車に混じって、牛が悠然と車道を 歩いていることがある。 日本でも、野良犬や野良猫は珍しくないが、インドには野良牛がいる。 誰も飼っていないが、誰も取って食べないからだ。 牛に人間が乗ったとしても、おかしくはない。 だが、人間が、牛を背負うという話は、聞いたことがない。 ![]() ![]() 食べないとしたら、いったいどうするのだろう。 インドの平地は暑い。 カルカッタは、それでだけではなく、蒸す。 どこに行っても、カレー・スパイスの匂いがするのが、インドの特徴だが、 カルカッタは、異様な匂いがした。 カレーに加えて、牛糞や生ゴミの腐った匂いが混じる。 ![]() インドのどの空港に降りても、一歩出ると牛糞の匂いはするのだが、 ここは湿度が高いから、よけい、ありがたくない匂いになる。 ![]() カルカッタは、路上生活者も多いし、はっきり言って、町全体が豊かではない。 そして、マザーの活動拠点、ミッショナリーズ・オブ・チャリティは、ここにある。 わざわざ、貧民街を選んだのだ。 彼女の修道院を訪ねた時、かろうじて健康を回復されていたので、 何とかお会いすることが出来た。 たしか、84歳くらいだったと記憶している。 ![]() そして、幸運なことに少しだけ、言葉を交わす機会があった。 だが、英語で 「お会いするのが、夢でした」 それだけ言うのが、精一杯。 あとは、大の男が、おいおいと泣き崩れてしまった。 哀しかったわけではない。 クリスチャンでもないし、強烈な信奉者というわけでもなかった。 ただ、胸がいっぱいになって、涙がボロボロこぼれた。 彼女はとても優しいおばあちゃんで、いろいろ声をかけてくれたが、 平常でも、自分の英語力は低レベルなのだ。 こんなに高ぶってしまっては、英会話など、とても、とても。 日本人のシスターがいて、通訳してくれたのだが、日本語でさえ ろくに聞き取れなかった。 そんなに泣かないで、とか、東京がどうのこうのとか 言ってくれたようだが、よく覚えていない。 ![]() マザーの前に出て、泣かなかった人はいない。 日本にいる時、そう聞いたが、気にもしなかった。 たしかに、自分で体験した。 だが、いくら考えてもわからない。 背の低い、しわくちゃのお婆ちゃん。 見かけからは、そんな影響力など、想像もつかない。 あの感覚は、不思議だった。 ![]() 上の写真は、中庭にいた筆者たちを、祝福してくれているところ。 小さくて見づらいが、向かって一番左がマザー。 マザーの言葉で、印象的だったのは、 「私のために祈ってください。 そして私はあなたのために祈ります」 マザーほど修行を積んだ人でも、今なお、力もなき我々に助けを求めるのか。 自分のために祈ってくれ、というのは、なかなか言えるものではない。 プライドがじゃまをするから。 あなたのために祈りますよ、とだけ、言っておいた方が、 なにかと無難で、カッコは良さそうだ。 マザーと呼ばれるようになってから、ずいぶん経つであろうに、 どこまでも、一修道女として生きる姿を拝見した。 ![]() その4年後、1997年9月。 ふたたび、カルカッタを訪ねることにした。 しかし、日本を発つ少し前、訃報が入った。 再会は、かなわず。 インド行きは、思わぬ墓参りとなった。 そのまま、ミサに参列したが、彼女の定位置ともいうべき、 ホールの後ろの方には、彼女の座像があった。 晩年は、足でも悪かったのだろうか、 少しかばうような、横座りの姿だった。 写真及び記事の複製・転載を禁ず。 【トド短信】 いつもと違って、ネコにもパソコンにも関係ないことを 書いてしまった。 マザーは、道で死にかかっている老人を拾い、病人の腐った膿を洗い、 ゴミ箱からウジのわいた乳児を助け出し、本当に地味なことを ずっとやり続けた。 世話をしていたヒンズー教徒が亡くなった時は、ヒンズーのしきたりに従って、 弔いをした。 キリスト教を押しつけることは、決してなかった。 ノーベル平和賞などで、世に知られるようになったのは、その半世紀も後のこと。 とても、筆者ごときには、まねすらできそうにない。 わずかな寄付が、関の山だった。 【ダウンロードページ】 ・楽天日記専用バックアップツール、バーニャン3号のサンプル版、 「バーニャン・ミニ」のダウンロードはこちら。 ・にゃんタグのサンプル版は、このページの中段付近。 ・バカネコ・ビューアのダウンロードはここ。 1日1票! ブログランキング↓ ![]() ネコでもわかるPC講座はこちら → バカネコ講座 悲惨なキャンセル事情 バカネコ講座 バカネコソフト バカネコ村 爆笑ガイド 猫砂の研究 パソコン購入費用の削り方 現物の投下位置 ずぼらなアクセスアップ ページを読みやすくする方法 バーニャン・ミニ 楽天日記のバックアップ にゃんこのコスプレ テキストリンク下線の消し方 楽しめるアフィリ 己を知れ 自分のPCを知る バカネコ・ビューア バーニャン3号 にゃんタグ・フルバージョン 文字カウンタ 【楽天トラベル】 画面右上「日記リンク追加」をクリック、「◎追加する」ボタンを押すとこの日記がリンクできます。 このサイトの新着記事の通知をご希望の方はご利用ください。 |
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