2020/10/04(日)05:53
従業員はお客様
従業員は身内、という感覚で接する組織が多いと思います。
内情をくんでもらい、無理をしてもらうのが当然という考え方の経営者もいるかもしれない。
しかし、私は従業員はお客様の一人でもあると思うのです。
業務にあたるとか給与を払う契約をするという意味では、「内輪の」人という
感覚を持ちがちですが、そういう人もお客様の一人。
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ふと、職場がオープンしたころのとある人のブログをみていたら
当時の写真がのせられていました。
3人の人がうつっていましたが、そのうち2人は私の知らない人です。
かれこれ、1年半くらい前のことだと思います。
その2人はきっと、辞められたのかもしれません。
その2人の人が、またこの職場(店舗)に来ることがあるのだろうか?
ふとそんなことを思いました。
もし、
働いている間に、その職場なり組織なりに良い印象を持っているなら
また、買い物に来ているかもしれない。
だがしかし、良い印象を持たずに辞めたなら、
ふたたびそこを訪れることはないのではないでしょうか。
別に
そこに来なくても、何かを買うなら
別の場所で買えばいいのだし、
こまることはほぼ、ないのでしょう。
組織に対する「悪い印象」は、そこが怖いように思うのです。
よく、「わが社のファンをふやす」みたいな
キャッチコピーを耳にしたりもします。
これは、いわゆる一般のお客様に「ファンになってもらう」みたいなイメージを
持ちがちですが、本当にそうでしょうか。
ファンとは…。
一度組織に関わった(雇用されたり)人がその後、ファンになるかどうか
がとても大きい様な気がするのです。
なぜなら
内情を知るということでさらに深い印象を持つようになるのではないか。
(それがよくても悪くても)
もし悪い印象をもって辞めるようなことがあれば
その人は、2度とそこへ近寄らないでしょう。
近寄らないどころか!
「あそこはね、こうだったのよ」
という話を周囲の人に話すのではないでしょうか。
言いふらすというよりも…
職を移るようなことがあれば、
次の就職先で面談のとき辞めた理由を聞かれるのは至極あたりまえのことで
そのときに、どこまで話すかはわかりませんが
少なくとも身近な人にだって仕事を辞めた理由など普通に聞かれるわけで
「ああ、まあね」などとお茶を濁す人もいるかもしれませんが
たとえば
組織の仕組みなり人間関係なり、なにかそういう理由で辞める人は
「憤り」みたいなものを抱えて辞めるなんてことは
普通にあることだと思うのです。
それを聞かれたら
「それがさぁ!!」
ってなりがちではあります。
関わった人が憤りを覚えるほどの情報は、他の人に伝わった時点で
「悪評」となって歩き出すのではないでしょうか。
「あの会社(店)ってね、こうなんだって…」という話は
聞き手が耳にし、また誰かに伝わり…なんてことは普通にあるかと思います。
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従業員が辞めない会社というのはあまりないでしょうし、
まったく不満を持たれないという職場もあまりなさそうな気がするので、
まったく評判が流布しないなどという確率は一般的には低そうな気もしますが
それでも流れていくその評判がどういうものなのか、というのは
その組織のその後に影響を与えていくものだと思います。
そういう意味での
「従業員はお客様」
まして、一般のお客様は外側を見ているのに対して
従業員になった人は中のこともしっかり見ている。
見ているだけではなく、職務のなかでそのあおりをうけている場合だってある。
中にいる人は、その時点でもお客様でもあるし
仮に辞めた後も、お客様のおひとりだという感覚をもって
たとえアルバイトだとか、パートタイマーだとか
そういう問題以上に、
その後もお客様になっていただけるかどうか
少し意識してもいいことかもしれない。
ふとそんなことをおもった朝です。