ぶるどっぐロンディ&にゃんこの部屋

2010/10/30(土)03:59

歌舞伎~ にゃは!

着物が好き!(38)

1Fの店舗が明け渡し命令により出て行った。一安心して先日歌舞伎を観に。 1階に降りたら工事関係者が「え!え"~!」と変な声を上げた。 普段はジーンズとT-シャツばかりだけど・お芝居観に行く時くらい和服で行きたい。 「見違えました!失礼しました!」だって・・普段は化粧無しのスッピンだけど・・ 私は舞台仕事の経験があるから『化ける』!5分で妖怪・10分で着付け・・イヒヒ!歌舞伎を観るからと言って其れが特別な事とは思わないでほしい。 ただ日本人なら少なくとも宝塚より一度は伝統芸能をその目で見てほしいと思う。私は「宝塚」の何処が面白いかが判らない。確かに外人向きではあるが・・ インテリ層の米国人には宝塚より歌舞伎をお勧め(英語版の解説イヤホンあり)私が初めて歌舞伎が面白いと思ったのは幾つの時だったか?引き抜きを見た時で 出し物はなんだったか忘れましたが一瞬に役者の衣装の色が見事に替わった事に 吃驚した記憶が有ります(「引き抜き」観客の目の前で瞬間的に衣装を替える演出)是が不景気の今 リストラ対象で引き抜かれる・・何とも民主党が憎らしい。 お~っと・今回は政治の話は止めておきましょう。(くしょ!)         左から助六・土蜘蛛・弁慶歌舞伎から現代用語として使われている言葉は多い。其れに気付くだけでも良い。 別に和服じゃ無くジーンズでもOKなので気楽に観て欲しい。 イヤホンを借りればポイント説明が聞ける。舞台の進行に沿って今 浄瑠璃で 何を語られたかとか役者の仕種が何を意味するか等・・今でも使われている多くの言葉が歌舞伎から由来している事も 「知らないよりは知っていた方が断然良い」と私は思います。大向う:常連客が屋号の「成田屋」「音羽屋」「成駒屋」とか屋号や「待ってました」 などのかけ声をかけ舞台を盛り上げる。掛け声はタイミングが判って居ないと 恥をかく・決まりがあるので知らない内はかけない方が良いです。舞台から一番遠い向こう桟敷の後方の席から声をかけていた掛け声を「大向こう」 と言い転じて常連客や歌舞伎通の人達の事を意味するようになったもので現代なら 例えば「このプレゼンは大向こうをうならせる案になるな。グッドジョブ!」等と言う。黒子(くろこ)縁の下の力持ち:正しくは くろご と言う (ほくろ と同じ表記だけど) いやぁ 今回の成功は黒子のお陰ですよ 等と陰で支えて呉れた人に感謝したり・・黒幕(くろまく) 緞帳を降ろさず場面を替える為に一旦黒い幕で舞台を覆い木(チョン)でサット場面を 替える事・転じて判らぬ所で蠢く(うごめく)輩を称する様になり「政界の黒幕」等 と使われるでしょ? あ~!今はアイツの顔は思い出したくない!話を戻しましょ・・「まねき上げ」歌舞伎では「立(たて)」が 中心役者 第一人者の意味を持ちます。 劇場の正面玄関上に役者名をずらりと書いた看板が並べられますが是が まねき。この「まねき看板」は並べる順序が決まっていて江戸時代から一座の座頭は何処・ 立て女方は何処・端役は何処に・・等と厳しい決まりがあります。 重要な役を務める立役(主役)の看板役者を「一枚目」二枚目・三枚目と続く。 歌舞伎の役柄の分類で「やつし」「濡れ事師(ぬれごとし)」の位置が右から二枚目だった事 女にもてる色男 美男役 カッコ良い役を演じる花形役者の「まねき」の位置が右から二枚目 と決まっていて是が二枚目の語源。ひょうきんな役を演じる役者は右から三枚目。誰?今 座頭を ざとうって読んだ人?勝新じゃないのだから歌舞伎では 座頭は ざがしらと読んでくんなまし・・イヒヒ 歌舞伎のまねき看板は勘亭流と言う独特の書体で書かれ中に中にと丸く曲げて 書きこまれる。是は観客を劇場の中へ呼び込むという意味と余白を作らず隙間なく 書き込む事で客席が隙間なく常に公演中の大入を祈願したのがいわれとされます。「大根役者」と「千両役者」 大根は説明は不要ね。年俸1千両の役者のことを「千両役者」(千両は現代に換算 して約8千万円)と呼んだ。婚礼で新郎新婦入場時に時々かけられる言葉「よっ、ご両人!」これも元は歌舞伎 から出た言葉で千両役者が二人揃うとかかる大向こうからの掛け声。「積恋雪関扉(つもるこいゆきのせきのと)」常磐津の歌舞伎舞踊は「小野小町」 「大伴黒主(おおとものくろぬし)」「宗貞(むねさだ)」と3名の登場人物・この 大曲を演じるには相当の技が無ければ出来ず3名 皆千両役者で配役を固める。 3人が並んで見得を切った時に大向こうから声が掛かる「よ~っ!三千両~っ!」 (あ~諭吉君印刷機がアタシャ欲しい)だって8千万X3=二億四千万 欲しい!え?アナタも?そうですよね~ あ~宝くじ 買った事無いけど 買おうかな? 「ピンはね」「上前をはねる」事。江戸時代座元から役者に給金が直接支払われる事は 無く大抵奥役「(役者のマネージャー兼興行主)下で色々取り仕切るプロデユーサー代理)」 を通じて支払われており この奥役が役者の給金の約1割(ピン)程度を手数料として自分の 懐へ(はね)残金が役者に支払われたのが慣習で この言葉が今も残っている。 ピンキリも此処から出た言葉でしょうね。 柿落し「こけらおとし」 「柿(こけら)」というのは果物の柿( カキ )のことでは無い。 コケラとは屋根を葺くのに使う薄い板の事。 又 屋根を葺いたあとに残る「木片」も「こけら」と呼びます。 昔の劇場の屋根は「柿葺き(こけらぶき)」が一般的で劇場等が新築オープンすると 屋根や建築の足場に溜まった「木片<こけら>」を綺麗に落とし(大掃除)後に開場に 漕ぎ着ける訳で 今でもこけら落としの言葉が残りました。歌舞伎独特の舞台機構 花道能舞台に「橋掛かり(はしがかり)」と言って花道に似た作りがあり当然こちらの方が 歌舞伎より歴史は古く能の橋掛かりは人間界と幽冥界との「橋掛かりツマリ接点」と いう意味。 歌舞伎の花道が役者と観客の接点を意識して取り入れられたのとは 全く違う趣あり。但し共通点もあり花道の七三にある「せり」は続に「すっぽん」 とも呼ばれ ここを使うのは決まり事があり「すっぽん」から上がり降りするのは 『人間ではない』という決まり事が今もあります。忍者(歌舞伎では忍者は人間ではない解釈)幽霊 妖怪変化 怪獣などに限って この「すっぽん」から出入りする事が認められていて2000年の正月・国立劇場での 「忍夜恋曲者(しのびよるこいはくせもの)」で九世中村福助(なかむらふくすけ)扮する 「滝夜叉姫(たきやしゃひめ)」が「すっぽん」から出てきましたが此の時点で滝夜叉姫は 既に人間ではない(妖怪変化の類)だと分かる仕組みになって居るのです。 女は 化けるのじゃ~  明日に続く(字数制限の為)   本日のオマケ 食事前の祈りを捧げる犬 読者投稿ビデオ http://www.cnn.co.jp/video/1296.html朝食前の祈りを捧げる犬の姿を映した米CNNの読者投稿ビデオ。 飼い主のスティーブン・ボイドさんは、食事の前に感謝の祈りをささげるように 飼い犬のジェンゴをしつけたという。 祈りの言葉の中には「近所の猫を追い掛け回さないように、そして飼い主の 言うことをよく聞くように力をお貸しください」といったフレーズが交じっている:我が家のブルドッグは食欲の塊・・今からじゃトレーニングは無理です。

続きを読む

このブログでよく読まれている記事

もっと見る

総合記事ランキング

もっと見る