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ねこのきもち.ep12

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猫と兄ちゃん、そし… ちゅうみゅうさん

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2010年01月30日
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それはオカンが独身時代のことだから、今から五十年近く昔の話。
当時オカンは、有名な某陶磁器メーカーの和洋食器を、頒布会でコツコツ買っていたらしい。
もちろんその頃は、結婚後に陶磁器の里へ住むなどとは思ってもいなかったとのこと。
大皿や小鉢、カレー皿にケーキ皿。嫁入り道具にするため、買い揃えていたそうだ。
その中に一点だけ、不良品が見つかった。
急須の茶漉し部分が釉(うわぐすり)でほとんど塞がっており、お茶が出ない状態。
オカンは交換をお願いしようと思ったそうだが、結局そのまま持っていた。(理由は不明)
その後オカンは嫁に行き、せっかく買い揃えた食器は箱に入ったままで時が流れた。

「今さら交換してもらえないよねぇ」

買ったのは五十年近くも昔である。しかし、当時の箱に入ったままの未使用品。
ダメ元で、にゃおんはその陶磁器メーカーへ写真を添えてメールを送ってみた。
すると・・・
『ご迷惑をおかけして申し訳ございません』というお詫びと、交換に応じてくださるというお返事。
現在は和食器を扱っていないので、急須ではなくティーポットと交換だそうだが。

するとまた、オカンがこんなコトを云いだした。
「せっかく揃いの柄だし、急須も手元に持っておきたいねぇ」

先に代替のティーポットが届いた。
返品する急須を梱包する際に、にゃおんは手書きのお手紙を付けることにした。
『もし返品後に廃棄されるようでしたら、送り返していただけませんか?』と。

そして今日、急須が戻ってきた。
先方にしてみれば、メーワクな話だっただろう。
しかしオカンにとっては、若い頃に自分で買い揃えた思い出の品々なのだ。
この先、そう遠くない時期にオカンがウチに引っ越してきたら、
五十年のあいだ仕舞いっぱなしだった食器たちにも活躍してもらおう。
交換してもらったティーポットでお茶を入れ、オトンの思い出話でも語り合おうと思う。






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最終更新日  2010年01月31日 00時55分47秒
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