ピーターの「日本株1000億円の運用モデル」です。
2009年1月14日(水)1000億円ぐらいのファンドでぱっと頭に浮かんだ銘柄に投資してみたという想定で書いて見ました。こういうのを見たことがない人に参考になれば幸いです。2009年のテーマで「環境」だとか「再生エネルギー」だとか、すでに上がっているものは入ってません。証券会社をいじめてるパナソニックなども入れてません。こういう会社の株は絶対上がらない。僕がイギリスで運用してたとき一回もプレゼンテーションに来なかった。広報活動のいいかげんなマキタのような会社は絶対入れない。去年の初めから僕の会員は誰もソニーは買ってないでしょう。W録と言いながら、ストレートに二つのチャンネルを録画できないソニーも幹部が辞めるまでは推奨しないでしょう。日産も薦めたことはないですね。今のゴーンの次にいる社長が辞めて受付の美人秘書を並べるのを止めるまでは推奨しないでしょう。オバマ期待の相場はもう終わったのかもしれないけど、最近の上げから「下げ」に入ったとこで、そこから2009年の運用競争が始まると想定して、そのときに世界のプロがどんなファンドでどんな銘柄を組み込んでいけばいいか。プロの勝負銘柄、勝負ファンドを会員全員に紹介しましょう。もうしばらく待ってくださいね。以下は2009年1月11日(日)会員全員への臨時配信のメルマガの1部分です。「オーバーウェート」や「アンダーウェート」の意味を理解するために書いたのですが、個人投資家が自分の銘柄を選ぶ時に、少しは参考になるのではないかと思います。証券会社のアナリストが言う「オーバーウェート」や「アンダーウェート」は個人投資家にはあまり関係ありません。あれは機関投資家向けの言葉です。でも今日は「オーバーウェート」や「アンダーウェート」の意味を理解するために、練習してみましょう。下の表について:東証33業種の右どなりにある数字は2009年1月6日引けの東証1部時価総額合計に占める33業種の時価総額の割合です。TOPIX index を上回るパフォーマンスを上げるにはどうしたらいいか、プロのファンドは日夜勝負してるわけです。 業種の実際の時価総額ウェートよりも大きく資金を配分するならそれはオーバーウェート。実際よりも小さく配分するならアンダーウェートです。わかりやすくするために、実際に 時価総額ウェートのとなりに配分してみますね。仮に1000億円のファンドなら、全体を100%としてそこから配分します。投資する銘柄数は普通40銘柄から50銘柄への集中投資がいいのかなと思います。銘柄数が100銘柄から200銘柄にしちゃうと運用の効果も水っぽく薄れてしまいます。相場が上昇トレンドに入ったと判断するときは、銘柄数を絞って40銘柄ぐらいに。相場が下落トレンドに入った時は銘柄数を増やして60から70銘柄ぐらいがいいかもしれません。相場と個別銘柄への過信はひどい結果になるのが常です。で、あまり考えないで配分してみますね。 (今回は練習です)---------------------------------------------------2009年1月6日引けの東証1部時価総額合計の業種別ウェート。左の数字と右の合計数字が同じならマーケットウェートと同じということに。右の合計が大きいなら“オーバーウェート”と言い、小さいなら“アンダーウェート”と呼びます。水産 0.11% (日本水産 0.1%)鉱業 0.41% (住友石炭 0.4%)建設 2.26% (積水ハウス1.5%, ショーボンド 1.5%) オーバーウェートに。食料 3.45% (JT 3%, 山崎パン 2%)繊維 0.92% (日清紡 2%)紙パルプ 0.52% (日本紙 3% )化学 5.49% (信越化学 3%、富士フィルム 2% 、日立化成 3%, 日産化学1%) オーバーウェートに医薬 5.07% (武田薬 3%、テルモ 3%、東和薬品 2% 科研製薬 1%) 強気。石油 0.78% (新日本石油 2%)ゴム 0.59% (ブリヂストン 3 %) ガラス 0.99% (日本板硝子3%)鉄鋼 2.49% (日本製鋼 3%)非鉄 1.05% (古河電工 3%、住友金属鉱山 2% )金属 0.63% (東京製綱 3%)機械 4.13% (ダイキン、山武、THK, SMC, ファナック)電気 12.08% (東芝、エルピーダ、村田製作所、ヒロセ電機、日本電産、日本電波、 ユニオンツール, 電気興業)輸送 7.61% (トヨタ 3%、ホンダ 2%、デンソー 3%)精密 1.16% (ニコン 3%, キャノン 2%) だいぶひどいオーバーウェート。 その他製品 2.80% (日本写真印刷 5%)電力ガス 6.53% (東京電力 3%、沖縄電力2%、東京ガス 3%)陸運 4.62% (JR東日本 3%、東武鉄道 2%)海運 0.70% (商船三井 3%)空運 0.60% (なし)倉庫 0.29% (なし)情報・通信 6.85% (NTTデータ 3%, 日立ソフト2%, 日本オラクル 2%)卸売 4% (三菱商事 3%、 東京エレクトロン 5%) 小売 4.06% (ユニクロ、しまむら、ユニチャームペットケア)銀行 10.78% (三菱UFJ銀行 4%、みずほ 3%、セブン銀行 2%、中央信託 2%)証券 1.39% (大和証券 3%) 保険 2.70% (T&D 3.5%)その他金融 0.83% (クレディセゾン 2%)不動 2.39% (地所 3.5%)サービス 1.71% (ソネット・エムスリー 3%)-----------------------------全部合計したら 100%超えてしまいそうですね。 時価総額での比率に対して電機セクターや機械セクターの配分がだいぶ大きくなってしまって”やや過激なポートフォリオ”になった理由は二つ。1)かなり下げているの次一番ハデに買われそうなセクターであること。2)景気が回復したときには東証1部全体の経常利益の合計からみた 電機と機械セクターの利益合計は25%ぐらいになる傾向があること。 それを考えると20%以上の資金配分しても合理的かつ問題ないという考え方。海外の機関投資家は1年、3年、5年のパフォーマンスを考慮して運用します。 短期の下落はあまり気にしてないです。下がれば買い増しすればいいですから。次回、2009年のテーマを考えて、真剣に銘柄を決定し、配分してみましょう。大事なことは東証33業種でどれか一つ銘柄を選ぶとき、自分はどれを選ぶべきかをいつも考えてみるのがいいですね。プロの運用担当者はこの景気サイクルの現在位置。為替の位置。収益への影響。来年のテーマ、個別企業の相対的魅力、需給見通し。自分が買いにいったとき、プロは売ってくるのではないかとか。自分が売り切ったあと、プロは買ってくるのではないかとか。ユニクロの相場が終了したら次はどの銘柄にプロはシフトするかとか。自分が買ったあと株価が下落した場合、他の投資家は買ってきそうな銘柄かどうかなどなど。。いろいろ考える材料はいっぱいあります。