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GINZA BE☆SEE

7 PCオレンジのパソコンよもやま話

~PCオレンジのパソコンよもやま話 その2~

【Mac Book Air ってどうですか?】

文 / 長尾卓哉 text= TAKUYA NAGAO
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 Appleという会社があります。
 この会社が製作・販売しているパソコンがMacintoshです。
 最近では、Macという名称になっていますね。Macの正式名称がMacintoshではなく、MacはMacです。
 Appleが昔販売していたパソコンはMacintoshですが、最近販売しているパソコンはMacです。決して「Macの正式名称はMacintoshなんだぜ」と通ぶらないよう注意しましょう。通ぶるのであれば「Macは昔、Macintoshっていう名前だったんだぜ」が正解です。

 さて、今回の話題は、Mac Book Air です。

 Mac Book Air を説明するにあたり、どうしても避けて通れないお話があります。
 それは、Appleという会社の性質です。


<Appleはパソコン業界にスタイルを持ち込み、Microsoftはパソコン業界に技術促進を促した>

 Appleという会社はかなり特異な会社です。
 その事業形態を詳しく書くと、2000文字ではまるで足らないため、今回もざっくりと説明します。
 Appleの特異さは「スタイリッシュというだけでパソコン業界を生き残ってきた」事にあります。※1
 Windowsパソコンは、世界中のあらゆるパソコンメーカーがその筐体を作っています。そしてWindowsというOS(オペレーティングシステム)はMicrosoftが作っています。その2つを別々に組み合わせてできているのがWindowsパソコンです。
 一方Macの場合は、パソコン本体もそのOSであるMacOSXもAppleが作っています。
 これがどれくらい特異であるかは、NECのPC-98シリーズを思い出せば分かるでしょう。昔、NECはPC-98シリーズというほぼ日本独自仕様のパソコンが存在しました。
 Windows98のCD-ROMはIBMPC用とNEC PC-98用の2種類存在したくらいです。
 しかし、20年ほど前には日本中のほとんどの会社に導入されていた PC-98シリーズは、既に跡形も無く消え去っています。※2

 一方Appleは1977年に「AppleII」を発売して以来、紆余曲折はあったにせよ、現在に至るまで生き残っています。この凄さはとても一言では表せません。
 しかし敢えてその原因を一言で表すなら「スタイリッシュだったから」と言えるのではないでしょうか。そして、現在でも「かっこいいのはマック」ですよね。


<Mac Book Air の潔さ>

 Mac Book Air は、実は現在販売されているノートパソコンの中では、かなり特異な部類に入ります。どれくらい特異かをあげてみましょう。
1.入出力端子が、USB端子1つ/ディスプレイ出力/ヘッドフォン端子、しかない。
2.バッテリーが交換できない(大容量バッテリーオプションも無い)。
3.CD-ROMなどの光学式ドライブがない(USB外付けドライブオプションはある)。

 1がどれくらい特異かを比較するには、Windowsノートパソコンを見れば分かるでしょう。通常のノートパソコンでUSB端子が1つしかない機種は存在しません。普通USB端子は2つ~4つほどついています。それ以外にも一般的に、PCカードスロット(もしくはExpressCardスロット)、LANポートがついており、場合によってはマイク端子、FireWire(IEEE、i-link)端子が付いています。

 一番驚くのが、インターネットをするための有線LAN端子が存在しないことです。そんなノートパソコンは過去にも例がありません。買ってからびっくりしないように注意したいところです。(無線LAN機能はあります。)

 2のバッテリーも特異です。一般的なノートパソコンの場合、バッテリーは取り外しが可能であり、大容量のものに交換したり、予備を購入する人もいます。またバッテリーは経年劣化が激しいので、数年でバッテリーだけ買い換える人もいます。

 しかし、Mac Book Air のバッテリーは本体に内蔵されているので交換ができません。

 3はいわゆるワンスピンドルパソコン※3と呼ばれるジャンルのノートパソコンになりますが、Mac Book Air が初めて買ったパソコンだった場合、DVD映画はどうやってみればいいの?と、途方にくれるかもしれません。(答え:外付けドライブを購入しないと見れません。)

 これほどざっくりと機能を限定したパソコンを販売できたのは、それがAppleという会社だからです。スタイルを追求した結果、と言えばそうでしょうが、こういった思い切った製品の販売は、他のWindowsパソコンのメーカーにはできません。

 そしてそれを決断できるのが、AppleのCEOスティーブジョブスなのです。
 スペースの都合上、CEOスティーブジョブスのお話は、またの機会に・・・。


<Mac Book Air は「買い」ではないのか?>

 機能拡張が少ないことが、そのまま製品のマイナス要素につながるのでしょうか?

 本体にLAN端子が無いなんて信じられない、本体だけでDVD映画が見れないのは嫌だ、IEEE端子が無かったらDVDビデオカメラからパソコンに映像を移せない、と思った人たちは普通の Mac Book や、Windowsノートパソコンを買えば幸せになります。全部付いてますから。

 しかし、Mac Book Air に、それらのマイナス点をはるかに凌駕する良さを見つけられる人は、買っても後悔しないと思います。

 それが「軽さと薄さとかっこよさ」ですね。


<正直言って1台目にはお勧めしにくい>

 Mac Book Air には、最新の無線LAN(Draft11n)機能、MacだけじゃなくWindowsパソコン上のDVDドライブを利用できるリモートディスク機能、iPod touch で採用されているマルチタッチ機能などの最新機能があり、LANポートが必要なら、オプションでUSB-LAN変換ケーブルも手に入ります。

 自宅にメインパソコンがあり、モバイルとして Mc Book Air を使うのであれば、十分に活用できるだけの性能を持っています。
 しかし、残念ながら1台目のパソコンとして購入した場合、しなくていい苦労をしてしまうことになりそうです。
 インターネットにつなげるために、無線LAN対応モデムを追加で用意するか、USB-LAN変換ケーブルを買わないといけないですからね。


<まとめ>

 あまり Mac の悪いところは書きたくなかったんですが、Mac Book Air に関しては万人にお勧めできるものではないようです。

 インターネットのニュースサイトでの Mac Book Air レビューなどを読むと、各人それぞれが、Mac Book Air は手放しで褒められないなぁ、でも、あんまり悪口も書きたくないなぁ、という感情が見え隠れします。
 みんな Mac が好きなんだな、と感じ、その愛情こそが、Appleを支えてきた原動力の一つとなっています。

 少々苦労してでも、とんがったパソコンを持ちたい人は、Mac Book Air という選択肢はアリかもしれませんね。


※1:スタイリッシュというだけでパソコン業界を生き残ってきた
 実際はDTP関連の利用がMacintoshで定着したからです。とはいえ、なぜDTP関連でMacintoshの利用が定着したかにはもちろん理由があります。正しい色出力が可能なColorSync技術、見たままに正しく印刷できるWYSIWYG技術、早期PostScript印刷対応など、全てAppleの技術力があればこそです。また、それに伴い、Adobe社製品群の成熟、モリサワに代表されるたくさんの優れたフォント製品なども貢献しました。

※2:跡形も無く消え去って
 NECはPC-98シリーズの販売および修理業務はほぼ終了しました(補修用性能部品がある場合は別)が、PC-98のサポート業務および工場での使用を前提としたFC-98シリーズの販売は継続しています。
■FC-98NXシリーズ:製品一覧
http://www.nec.co.jp/fc/fcpro_series.html
■PC-9800シリーズ受注終了のお知らせ
http://www.express.nec.co.jp/care/pctechinfo/pc9800.html

※3:ワンスピンドル
 スピンドルとはモーター軸のことをいい、HDDしか搭載しないパソコンをワンスピンドルと言う。ツースピンドルの場合、CD-ROMなどの光学式ドライブが付いたもの。ゼロスピンドルというノートパソコンも存在し、その場合HDDではなくSSDなどを使用する。実は、Mac Book Air はこのゼロスピンドルとなる64GBのSSDを搭載するオプションが存在するが、その構成を選んだ場合本体価格は38万円を超える。
 SSD(Solid State Drive)とはいわゆるフラッシュメモリドライブのこと。USBメモリのイメージに近いが、HDDの代わりに使えるよう様々な工夫がされている。


文/長尾卓哉(ながお・たくや)
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■長尾卓哉プロフィール

岐阜県生まれ。パソコンをはじめ、写真・CG製作・料理・マジック・演劇・教育など多彩な才能を持つマルチ・タレント。子供から高齢者まで、どんな人にも使いやすいパソコン環境を世の中に構築していくことを志し、(有)PCオレンジを設立。パソコントラブルの出張サポートを中心に、人々にパソコン・ワールドを優しく説いていく活動を続けている。

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■先日のHeizイベントGCC創業式の時に来られていたゲストの方に何気に長尾さんを「すごい人ですよ~。パソコンのこと何でも知ってますから。」と紹介したところ、「・・そうなん・・ですか?」といぶかしげに顔を顰めた方がいました。長尾氏は彼を連れてHeizラウンジの設置パソコンのところへ行き10分ほどなにやら教えていました。帰ってきたゲストの方は私に一言、「あの方(長尾氏)ホントに凄いですねえ~・・」そうです。長尾さんはホントに凄いのです。
しかしwindows派の私ですが、この記事を読んでMACを買いたくなってしまいました。見直したというか。。ちなみにタイトルの「Mac Book Airってどうですか?」というのは私が数ヶ月前くらいに長尾さんに聞いた台詞と同じである。。。(編集部X)


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Heiz銀座広報誌【新価値通信BE☆SEE 第2号】



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