2008/07/09(水)10:36
涙するキティちゃん。
先日、歩いていたらパークアベニュー沿いというオフィス街に、なんとも場違いな(失敬)キティちゃんが佇んでいました。正確にはキティちゃんたちです。ちょっと傾いたキティちゃん(後に判明しましたが、ぜんまい仕掛けなので傾いていたようです)、3mくらいのメロディーちゃん、"Fountain"というタイトルのミッフィーちゃんとキティちゃんのブロンズ像が置かれていました。このパブリックスペースには以前キース・へリングの作品も見かけたことがあるので、よく使われているのかな。
丁度歩き疲れていたので、友達と人間ウォッチングしながらしばし休憩。ミッフィーちゃんと記念写真を撮る人、キティちゃんに見守られながらミーティングをしているビジネスマンや忙しそうに携帯で話している人などいろいろです。
これらの作品はNY生まれの彫刻家Tom Sachsの作品でした。どんな作品を他に使っているのかな・・と思って見ていたら "The Prada Toilet "といってプラダのロゴ入りのトレイや、"Tiffany Value Meal"といってティファニーのロゴやティファニーブルーで作られたマクドナルドのバリューセットなど。先月まで"Animals"と題した個展が開かれていたようで、ここには自然史博物館に吊ってあるシロナガス鯨(94ft;約28.7m)を模した作品も展示してあったそうです。
いかにも既成概念や既製品を敢えてくずしてトム・サックス風にするのが彼のオリジナリティーのようです。記事によると、自然史博物館の鯨同様、キティちゃんにも長年"merchandising icon"(キャラクターの象徴)として関心を示していたようです。しかも「無の境地」も感じていたとか。それはあながち嘘ではなくて、一緒にいた友達によるとキティちゃんに口が無いのは、見ている人の感情によってキティちゃんの表情も変わるから・・だそうです。その時々のいろんな雑念の惑わされてキティちゃんの表情は見る方によって変わるけど、キティちゃんはいつも菩薩の心で見守っている・・ということでしょうか・・。
■Lever House
390 Park Ave (bet 53rd & 54th Sts)
~9/6