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2026.02.12
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テーマ:闘病記(2289)


2024年2月7日 水曜日 撮影


脊髄障害を抱えてから、排便は「出る・出ない」だけの問題ではなく、生活の中で最も大きなテーマの一つになった。便意の有無、筋力、移乗、姿勢保持、排便後の処理、そして失禁のリスク。どれもが「自分の体がどこまでできるのか」を毎日確かめる行為で、正直しんどいと感じる日もある。



しかし、こうして振り返ってみると、少しずつ、確かに前に進んでいることを実感できた。






■ 退院後の現在の排便動作



車椅子生活の私だが、現在以下の排便動作は自分で行えている。




    • 車椅子から立ち上がって手すりを持つ

    • ズボンとリハビリパンツを下ろし、便座へ移乗する

    • 排便後、再び立位を取って衣服をあげる

    • 手すりと車椅子の肘掛けを持って座位に戻る



退院後5ヶ月、下肢の状態に波はあるが、初期のころに2回だけ便座に届かず床に落ちたことを除けば、今は余裕を持って排便動作を行えるようになった。これは大きな進歩だと思っている。






■ 薬による排便コントロール



排便管理の大きな支えになっているのが薬である。




    • マグミット錠330mg:朝・昼・夕の毎食後に1錠

    • グーフィス錠5mg:朝食後2錠



マグミットは便を柔らかくし、グーフィスは腸の動きを促す薬。私の場合、マグミットを増やすと軟便や下痢になりやすいため、退院後は1日3錠に調整している。






■ 生活習慣による工夫



排便の調子には食事も大きく関わる。特に効果を実感したのは次の2つだ。




    • さつまいも

    • いちじく(姉夫婦が昨年8〜10月に毎週のように届けてくれた)



これらをよく食べていた時期は排便が非常に安定していた。






■ 出ない不安と坐薬の使用



体調によっては便が出ない日が続くことがある。3日目・4日目まで待てば自然に出る感覚はあるものの、翌日に通院や通所リハがある場合は「外で失禁したらどうしよう」という不安も出てくる。



そのため、必要に応じて前日に坐薬を使って排便を促すことがある。これは翌日を安心して迎えるための準備でもある。






■ 排便管理の経過(2024年6月〜現在)



● 2024年6月〜8月:紙おむつでの管理


びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の治療開始直後から下肢麻痺が進行し、排便・排尿とも自力での管理が困難になった。



6月25日(メモより)

朝4時前、浣腸後の残便を看護師さん2人がかりで処置してくれた。

ありがたい気持ちと申し訳なさの入り混じった時間だった。



7月27日(メモより)

大量の便の処置をしてもらった。こうして生きていくのだと思った。二人の看護師さんに感謝。



この頃から「肛門のあたりが動く感覚」がわずかに戻ってきた。



● 8月19日:初めての便座移乗(介助あり)


リハビリ病院で作業療法士の介助を受け、初めて便座に座ることができた。しかし排便のコントロールはまだ難しかった。



● 9月10日:紙おむつ → リハビリパンツへ


介助を受けながら便座での排便が可能に。



● 9月26日:大学病院に帰院


リハビリ病院で撮影した移乗動画を看護師に見せ、介助で排便ができるようになった。治療開始から3ヶ月、念願だった「便座で排便」が実現した。



● 2025年3月13日:完全寛解


治療が一区切りつき、身体機能の回復に集中できるようになった。



●3月25日:回復期リハビリ病院へ転院



●6月末:自立排便の獲得


手すりを使った立位保持が安定し、ズボンやリハビリパンツの上げ下げが可能になり、自己判断でトイレへ行けるようになった。



●8月21日 退院〜現在


退院後は便秘気味の日もあるが、便失禁はほとんどなくなった。体幹の安定、下肢筋力の向上が排便機能に良い影響を与えているように思う。






■ この1年7ヶ月の変化を医療的に振り返る



① 感覚の回復は神経再生のサイン


便意や肛門周囲の動きなどの微細な感覚は、仙髄(S2〜S4)の神経が担っている。最近の「わずかな便意」や「肛門の動き」は、神経の可塑性(つながり直す力)が働いている証拠だと感じている。



② 体幹の安定が腹圧を戻した


排便に必要な腹圧は、体幹・骨盤底筋・腹筋の安定が不可欠。リハビリで座位・立位が安定したことで、自然な腹圧が戻り、排便を押し出す力が強くなった。



③ 筋緊張(痙縮)の変化は回復過程の一部


ふくらはぎの張りや太ももの急な緊張は痙縮の一種だが、神経回復期には一時的に増えることがある。最近の体の反応は、そのプロセスの途中にいるように感じる。



④ 自律神経の回復も影響している


腸の動きは自律神経の影響を大きく受ける。治療の負担が減り、生活リズムが整ってきたことで、腸のぜん動が安定してきた。



⑤ 失禁が激減した理由



    • 直腸の感覚が戻り始めた

    • 骨盤底筋が働くようになってきた

    • 立位や移乗動作が安定し、排便後の処理がスムーズになった






■ 私なりの結論



排便管理は、今も生活の中で大きなウェイトを占めている。長時間便座に座り続けることもあるし、出ない苦しさもある。それでも、この1年7ヶ月を振り返ると、確実に回復の階段を登っていると感じる。



便失禁がほとんどなくなったこと、便座への移乗が自立したこと、腸の動きや便意の感覚が少しずつ戻っていること。どれも、以前の自分にはなかった変化だ。



排便管理は正直しんどい。しかし、身体は確かに回復しようとしている。その動きを信じながら、これからも無理なく、生活の質を高めていきたい。





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最終更新日  2026.02.12 13:16:25
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