1372171 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

ヒロガルセカイ。

ヒロガルセカイ。

13

13.

煮えたぎるような怒りを隠しながら襖を開けました。
しかし居間にはアヤはおろか克己の姿もありません。
「おい」
付いてきた男たちにガンを飛ばすと
「克己の部屋は何処だ」
志信さんは自分で気づいていないようですが、苛立っているせいで・いつもよりも声が低いのです。
その分、響く声。
男たちは声を出せずに、別棟を指差しました。
「若頭の克己が、どうして大叔父から離れたところに部屋を持つんだ」
イライラが頂点に達します。
「オヤジサンは分家扱いですから」
克己をオヤジサンと呼んだことで、この男が克己の子分と知りました。
「あいつは子分も持つのか?分家だと、大叔父はご承知なのか」
「オヤジサンは欲が無いおひとです。親分もそれを高く評価されたのですよ」
「欲が無い?そんな人間は、お目にかかったことが無いな」
志信さんが携帯を取り出します。
でもアンテナが立ちません。
「妨害電波でも出しているのか、この家は!」
チッと舌打ちして、くるりと体を翻して離れを目指しますが・・

「志信さん・ここから先は行かせませんよ」
屈強な男たちに囲まれていました。
「どういうつもりだ」
「俺たちはオヤジサンの指示通りに動きます。あんたには従えない」
「大叔父の世話になりながら、恩を仇で返すか。とんだ間抜が揃ったな」
志信さんの眼に力がこもります。
「知らなかったでは済まさない。全員、木刀を背負わせる」
「あんたは親分じゃないからな」
ヤニ臭い男の息で、一気にボルテージが上がりました。
「よく言った。・・俺は機嫌が悪いんだ」



克己が股を割って指を滑らせてきます。
「アヤさん、もっと気持ちよくなれますよ?ほら、もっと脚を開いてください」
ぐいぐいと開脚させます。
「恥かしがらなくても。さっき・・あんなに見せてくれたのに」
今にもアヤの自身を銜えようとする克己の頭に・・・
ガツン!!と頭突きをくらわせました。
「・・・・いった~・・」
思いのほか、ぶつけた本人が痛かったようです。
「あ、アヤさん?」
克己が怯んだところに、ばちんと平手打ち。

「調子に乗るんじゃない!」

・・裸の高校生が言う台詞ではありませんよ。
「俺に触るな!何が奉仕だ、頼んでいない!」
呆然とする克己を跳ね除けて、「服は何処だ!」怒鳴るアヤ。
「服なら風呂場に置きっぱなしで、」
アヤはソファから飛び下りて、腿で留まっていた下着をはきました。
「なんでぴちぴちのパンツなんだ、趣味が悪い!」
憤慨しながらも、履かないと具合が悪いですからね。
パンツをはいた上にタオルを巻きつけます。
いかがわしい感じですが仕方ありません。
感じていたのは事実ですから、なんとしても治まらせないと・・!
ぴょんぴょん跳ねて落ち着かせようと必死です。

「苦しいでしょう、無理をなさらずに。5分で・・」
「いい加減にしろ!弄ぶなら、ほかをあたれ!」
ほぼ全裸に近いアヤですが強気です。
しかし猛獣のまえの生肉という状況に変わりが無いのですが。

「アヤさん」

ゴトン・・と音がしました。
アヤが目を凝らすと、それは黒くて鈍い光を放つ鉄で出来たオブジェに見えましたが。
「本物を見るのは初めてですか」
銃口を向けられて、初めてそれが何か悟りました。

そして、ここがヤクザの家だと思い出しました。

「あなたが欲しいんです」


→→脅しなの?そんなセックス許されるの?!

14話は 18禁です。ごめんなさい。

拍手





















© Rakuten Group, Inc.