今着る着物と今準備する着物 9月編
9月に着る着物と、9月に準備する着物■ 9月に着る着物について9月に入りますと、着物は、単衣の時期となります。なお、浴衣は盛夏のものという印象がありますが、9月に入ってもお祭りや盆踊りはあります。もちろん、お召しいただいて結構ですよ。□ 単衣の着物休日、平日問わず、着物生活を実践してらっしゃる方を除けば、単衣の時期の着物というのは、6月と9月で、年に2,3回、お袖を通す程度になるかと思います。「もったいない。」と思うか、「贅沢~」と満足するかは、皆さんの感じ方次第ですね。ただし、シルクウールや、綿、綿混の着物は、この限りではありません。もう少し長い間お召しいただけるので、「もったいない。」派は、絹物以外をご選択されるのも良いかも知れません。一方もちろん、王道は、絹物。8月に準備する着物の項でも、記載しましたが、糸の細い生地は、すこしべたつき感があります。ざっくりした生地感の紬等が、単衣にあってるかも知れません。紬糸入り 大島紬三勝 シルクウールIKS モルフォツイルなお、絹もので、単衣の仕立て上り品というのは、なかなか無いので、この時期手持ちが無く、どうしても着物を着たい。ということになれば、綿や綿混の仕立て上りという選択肢しか無いかも知れません。なんでも早めに準備されるのが良いですね。基本的に、着流しでも結構ですが、羽織を着るのであれば、絽や紗、9月も遅い時期なら、単衣の羽織もOKです。陣羽織なんかもあります。個人的な感想ですが、呉服屋さん、メーカーさんの男性は、陣羽織を羽織ってらっしゃる方が多いような気がします。帯は、普段締めている角帯を使えます。長襦袢は、絽か、麻が一般的です。襦袢は、盛夏と変わりませんが、半衿は、塩瀬、精華の衿を選びます。私は、夏から引き続き、襟付きの肌襦袢にステテコの「うそつき」スタイルです。賛否両論あるかも知れません。私も、正式な席には、ちゃんと長襦袢着ますけど、普段は「わかってるけど、気軽に着るためです。」と、言い訳します。(笑)■ 9月に準備する着物について10月からは、いよいよ衣替え。袷の時期となります。10月から5月までお召しいただく着物となりますから、どっかで少し良いものを誂えたいと思ったら、袷が良いかも知れません。(貧乏根性丸出しのコメントです。。。)和達人アンサンブル 仕立て上りの着物「和達人」が人気です。正絹の着物、羽織で(裏地はポリエステル)、各6色。組み合わせ自由で、25通りの組み合わせ。サイズも6種類と、かなり幅広いです。さらに価格も、アンサンブルで36000円と至れり尽くせりの品。入門編として、かなり重宝するお品です。前述の通り羽織も個別で購入可能ですので、長着、着物を別々に買ったり、追加したりも可能です。なお、注意点が一つ。染めのタイミングにより、同じ色を指定しても微妙に色が異なる場合がございます為、長着、羽織を同色で揃える場合は、一緒にご購入いただくことをオススメします。清峰 こちらは、反物からお仕立てする紬です。プレタでは身巾が合わない、裏地も懲りたい。という場合は、この清峰でお仕立てされるのが良いのでは無いでしょうか。価格も比較的手頃です。お仕立てオプションで選択すれば、47000円で長着(もしくは羽織)が誂えられます。色が豊富ですので、お好みの組み合わせが選べます。また、羽織を単衣にすることも可能です。越路紬 少し贅沢な紬です。見た目は、ほとんど御召です。かえって話をややこしくするようですが、セミフォーマルな場所にも来ていける着物とご理解下さい。光沢のある高級感あふれる素材で、どこへ出て行ってもおかしく無い着物です。こういう生地で着物を仕立てるのであれば、裏地もしっかり考えたいですね。披露宴でもお召しいただけます。(※注1)いろいろと重宝する着物です。大島紬アンサンブル 誰もが名前は知っている、「大島紬」です。大島紬は、価格が高いという印象があるかも知れませんが、横双(絣が緯糸のみ)であれば、比較的お求め易いお値段で手にいれられます。夫婦絣と言って、羽織、着物で別の色で仕立て出来る品もございます。(現在欠品中)一度は、お袖を通していただきたいお品です。やっぱり、袷の時期になってくると、着物の選択の巾がグ~ンと広がります。これに、木綿、シルクウール、ウール等が、お召しいただけます。これらは、9月に引き続き単衣でお召しいただきますので、ここでは、詳細を割愛させていただきます。(ウールは次月ご説明します。)また、羽織は、前半は単衣、後半は袷でお仕立てされるのが良いかも知れません。この季節は、冬と同じ着物を着ますので、袷が良いような気もします。注1該当の商品ページにも記載していますが、厳密には、「紬」になります。ただ、見た目はほとんど御召に近いことから考えれば、これを披露宴に来て行って、注意されることはまず間違いなくありません。一方で、格下の着物では、他の出席者に失礼に当たるとお考えであれば、お召しになるのは避けた方が良いです。最終的には、ご自分の判断、気持ちです。