2010/02/02(火)00:47
百貨店の生存権
そして08年の世界金融危機。消費の潮目が大きく変わり、売上高が前年比で一気に10%強下げた百貨店が続出。氷河期となりやっと目を覚ましたが遅かった。
小売業は危機が叫ばれながらも本当に危機が表面化するまで潜伏期がきわめて長い。
小田原評定を決め込んでいた百貨店に選択肢は限られる。消費者が変わっているのに自らの変化を怠った帰結は明白だ。今のような経営をしている百貨店に生存権はないだろう。街や駅前の顔でもある百貨店に郷愁を抱く消費者もいるが、そんな人ですら店の前を素通りする。街が百貨店を求める必然性は薄まっている。
(日本経済新聞 朝刊)