テーマ:戦争反対(1187)
カテゴリ:ロシア
ИТАР-ТАСС通信より。
これでようやく、兵士への給料の遅配も無くなり徴兵制廃止への動きも加速し耐用年数を過ぎた兵器の更新も行い、皆でウォッカが飲める筈・・・こんな大幅増額が出来るのも、原油価格が高騰しているおかげです。(ロシアは石油輸出国) さて、これで日本の周辺国(中露韓朝台)は軒並み軍拡(或いは核兵器開発)を行っているわけですが、日本だけは防衛予算が前年比マイナスとなっています。・・・要するに日本だけが軍縮しても誰も付き合ってくれない、それぞれの国にそれぞれの事情があるわけです。そして軍事バランスは相対的なものなので、他国の軍事力に合わせなければ均衡が崩れます。 ・・・故に、近い将来、日本も軍事力拡大競争に付き合う事になるでしょう。それを阻止する為には周辺国と軍縮協定を結ぶ他はありませんが、現状ではどの国も聞く耳なんか持たないでしょうね。 「話は変わって、【日記】2004/08/12の続報です」
「あら、秋葉市長も抗議文送っていたんですね~」 「当たり前ですっ!!」 「それらの抗議に対するロシアの返答が来ました」
「・・・え?」 「さすがはロシア。無かった事にする気アル」 「貴方を、勇み足です」 「ちょ、ちょっと待ちなさい!! これって本当にロシアの言い分が正しいわけ?」 「さぁ?」 「ちなみにロシアが臨界前核実験を行っていると報じたのは、毎日新聞です」 「・・・なんだか誤報臭い気がしてきたわ」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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近年の極東の軍拡には目を見張るものがあります。
それに対し、日本は「軍国主義の復活だ」と文句を言う中華系と韓系の、ただで出来る策略にはめられて、縮小・・・ 寂しい限りです。 (2004年08月14日 07時34分39秒)
いっそ日本もババーンと50兆円ぐらい・・w
この人たちって勇み足だろうが何だろうが、ロシアに抗議文を送るなら、同じように北朝鮮のミサイル実験の報道にも反応してるんでしょうかね? (2004年08月14日 19時48分52秒)
big_sidさん
>この人たちって勇み足だろうが何だろうが、ロシアに抗議文を送るなら、同じように北朝鮮のミサイル実験の報道にも反応してるんでしょうかね? ----- その人達は『人工衛星打ち上げ実験だ!!』と言ってましたよ。三陸沖にミサイルが着弾した時も。 (2004年08月14日 23時31分07秒)
どうも御無沙汰しています、こちらでは初めまして、GUMBYです。
>日本も軍事力拡大競争に付き合う事になるでしょう 米国以外との国家も含めた多角的な安全保障体制、防衛力の強化、両方とも私も賛成なのですが、何かどっちも難しそうですねえ。 前者に関しては憲法その物を改正し、集団自衛権を肯定しなければなりませんし、後者に関しては、目先の年金に熱心な国民感情を考えますと、防衛予算「ごとき」を増額するのに、何処まで賛同が得られるか。 一度痛い目に遭えば、ベクトルの方向が変わる可能性もありますが、その場合、再起できるかも怪しいですしねえ。 (2004年08月16日 01時32分59秒)
GUMBYさん
>米国以外との国家も含めた多角的な安全保障体制、防衛力の強化、 >両方とも私も賛成なのですが、何かどっちも難しそうですねえ。 ----- ええ、そこでもう一つの選択、「アメリカとの軍事同盟強化」が残っているわけです。 ・・・これではいけない、という人も多いでしょうが、軍事予算を増やさずに危険に対処したいのならそうせざるを得ない。 もし日本がアメリカ以外の国と同盟する場合、石油の輸送ルートを確保する上で地理的に重要な国or海軍力強国である必要があります。 シベリア油田からのルートを確保する場合、ロシアとの連携が必要です。日露の関係が良好ならアンガルスク~ナホトカ~新潟のルートにそうそう手を出せる国は無いでしょう。しかし両国には領土問題があります。 中東からのシーレーンを確保する場合、必要となるのは海峡、そしてインド洋。つまりASEAN各国とインドとの連携です。 結局のところ、中国と軍事同盟を結んでもなにもメリットが無いんですよね。核兵器ならロシアやインドも持っているし。 (2004年08月16日 03時16分41秒)
JSF様
>ええ、そこでもう一つの選択、「アメリカとの軍事同盟強化」が残っているわけです。 この点についての疑問はありません。二国間条約を継続するにしろ、多国間防衛関係を構築するにしろ、法整備等々を明確化し、日米軍事協力をより実際的なものとすることは、公共の福祉の観点からしても、妥当と思われます。しかし・・ >・・・これではいけない、という人も多いでしょうが、軍事予算を増やさずに危険に対処したいのならそうせざるを得ない。 この点に疑問が残ります。日米同盟強化を実現した場合、現状以上に海外へ自衛隊が派遣されるケースが増加するでしょう。その場合、部隊運用や根拠地整備等々を考えれば、防衛予算増額は避けられないのではないでしょうか。 個人的にはどの方向であっても、何らかの形で防衛力を強化するならば、現行よりの予算増額は避けられない、と考えています。 >結局のところ、中国と軍事同盟を結んでもなにもメリットが無いんですよね あの国と関係を持つというのは、軍事面に限らず余りメリットは見込めない気がしますがね(苦笑)。私も日米安保強化、多国間安保条約の構築は、完全に対中同盟を意図して書いています。 (2004年08月16日 03時45分01秒)
GUMBYさん
>この点に疑問が残ります。日米同盟強化を実現した場合、現状以上に海外へ自衛隊が派遣されるケースが増加するでしょう。その場合、部隊運用や根拠地整備等々を考えれば、防衛予算増額は避けられないのではないでしょうか。 ----- ではドイツを例に取りましょうか。 今までドイツはNATO域外派兵をしてきませんでしたが、これから積極的に域外派兵を行うつもりです。そして同時に、ドイツ軍の兵力数削減、軍事費削減を行う気です。 ttp://obiekt.hp.infoseek.co.jp/peacemaker/draft_2.html#germany これが何故可能なのかというと、ドイツはEUとの軍事協力を強化するためです。 同様に、日本もドイツと同じような方針を立てられる筈です。 (2004年08月16日 03時52分49秒)
>日本もドイツと同じような方針を立てられる筈です
確かにドイツが同様の製作を打ち出しつつあることは、一応存じています。その是非については何とも申せませんが。 しかし我が国とドイツでは、戦略環境が全く異なります。ドイツが周辺に同盟国を多数持ち、それまで真面目に防衛力を整備してきたのに対し、我が国周辺には、駐留する米軍を除けばまともな同盟国もなく、自衛隊や保安庁自体の規模も十分ではなく、なおかつ無防備な長大な海岸線を、仮想敵国に曝しているという地政学上の問題があります。 この点、一概にドイツと同様の政策が立てられるかと言うことについて、私は深刻な疑問を抱いています。何故、あれ程陸上防衛に固執したドイツが、海外派兵を行えるようになったか、その理由から再考する必要があるのではないかと。 (2004年08月16日 10時58分09秒)
GUMBYさん
>しかし我が国とドイツでは、戦略環境が全く異なります。 はい、ただしそれを言い出せば全く同じ戦略環境にある国などそもそも存在しません。ちなみにこの日記はロシアの軍事費大幅増を伝えています、そしてロシア軍の増強はドイツにとっても脅威の筈です。 でもドイツは軍事力を削減しつつ域外派兵に乗り出します。 >我が国周辺には、駐留する米軍を除けばまともな同盟国もなく 戦力的にアメリカ軍では不足ですか? 十分だと思いますが。 >自衛隊や保安庁自体の規模も十分ではなく 周囲の国が軍拡を続ける中、自衛隊の規模を拡大できない場合は日米同盟強化、という話の流れの中で「規模が十分でないから問題だ」と言い出すのは意味がありません。それは前提の話ですから。 >なおかつ無防備な長大な海岸線を、仮想敵国に曝しているという地政学上の問題があります。 その地政学上の弱点は『海に囲まれている』という地政学的に非常に重要な利点を持ってお釣りが来ます。 >何故、あれ程陸上防衛に固執したドイツが、海外派兵を行えるように >なったか、その理由から再考する必要があるのではないかと。 理由は簡単、今までNATOの盾であったドイツは、ようやく自らの盾(ポーランド、バルト三国)を手に入れたから。 この辺は『徴兵制復活?』でも述べています。 (2004年08月16日 13時12分48秒)
TO JSF様
今回は字数オーバーしてしまったので、二回にわたってお返事したいと思います。 >そしてロシア軍の増強はドイツにとっても脅威の筈です。 >でもドイツは軍事力を削減しつつ域外派兵に乗り出します。 先ほども申し上げましたが、ドイツの場合、周辺にNATOの同盟国が多数存在しています。 つまり、我が国と異なり、多国間集団安全保障体制を敷いているわけです。 又、多数の予備役が存在し、民間防衛も我が国よりは余程発達しています。 更に言えば >ようやく自らの盾(ポーランド、バルト三国)を手に入れたから。 仰るとおり、ドイツは地政学上の自らの楯を、きちんと確保しています。 一衣帯水で仮想敵国が存在している我が国とは、余りに条件が違うのです。 >戦力的にアメリカ軍では不足ですか? 十分だと思いますが。 少なくとも、陸上戦力に関してはあてに出来ません。 沖縄の海兵隊は訓練部隊ですし、米本土から部隊を来援させるにしても、 月単位で訓練、編成、輸送の時間が必要です。 現在のように、他方面に兵力が拘束され、米国での本土防衛の関心が高い状態では、 尚のこと陸上部隊の来援を望むのは難しいでしょう。 空海軍についても、昨今のイラク戦争のように、国際情勢の流動化次第によっては、 我が国に十分な兵力が、稼働状態で駐留している保障はありません。 この点については、日米安全保障条約を双務的なものとして、 ある程度確保することは期待できるでしょうが。 ですが近年、米国が極東から兵力を減少させつつある状況では、この点も楽観できないでしょう。 (2004年08月16日 22時20分28秒)
>その地政学上の弱点は『海に囲まれている』という
>地政学的に非常に重要な利点を持ってお釣りが来ます それは、周辺水域を有効に監視し、必要とあれば目標を阻止する明確な権限と能力がある場合です。 現在の有事立法の責任所在の不明確さ、平時の海の守りを担当する海自巡視船の更新の停滞、 有事の内海航路護衛を受け持つ地方隊と航空集団の減勢を考えると、 私はこの点について、非常に懐疑的にならざるを得ません。 護衛艦隊が有事には米海軍TFの護衛に拘束され、 更には海外派遣の恒常化により、近年は平時から非常に疲弊していること、 日本海側に無防備かつよく整備された港湾が多数存在していること、 内海航路を利用する船舶数を考えると、民間船舶などを用いた上陸作戦を行われた場合、 少なくとも第一派上陸の阻止は不可能ではないか、と私は考えています。 そして、陸上戦力と警察力、法整備が極めて不十分であり、 民間防衛等の危機管理体制が事実上存在しないに等しい我が国に於いては、 第一派が上陸した段階で(勿論、事前潜入した工作員等とも連動するでしょう)、 敵はその意図を我が国に強要できる、 少なくとも相手にそう考えてしまう余地を与えかねないのではないか、 私としてはそう考えています。 (2004年08月16日 22時21分44秒)
長くなって申し訳ありません。
実は先ほどになって思い出したのですが(というかこんな基本的なことを忘れてるのは恥ずかしいことですが)、ドイツの場合、加えてEUという経済共同体の元に周辺諸国と結ばれ、通貨さえ共有化しているという背景事情もあります。 ドイツが思い切った軍縮と海外派兵を推進できるのは、この様に後顧の憂いを、経済面からも徹底して無くしてきた、努力の積み重ねの成果と考えることも、出来るかもしれません。 ・・でも羨ましいですよね、本当に。周辺諸国の過半が信頼の置ける同盟国で、同じ経済共同体の仲間だというのは。何故我が国の周辺には、政治的に信頼の置ける国が皆無なのでしょうか・・orz (2004年08月16日 22時57分33秒)
>仰るとおり、ドイツは地政学上の自らの楯を、きちんと確保しています。
>一衣帯水で仮想敵国が存在している我が国とは、余りに条件が違うのです。 ドイツは冷戦時代、国家が二つに分かれ最前線となっていました。それが今や東欧という盾を得ました。 今のドイツの東欧に相当するのが、日本にとっての海です。日本は最初から盾を得ていました。 >それは、周辺水域を有効に監視し、必要とあれば目標を阻止する >明確な権限と能力がある場合です。 それは憲法改正するまで何を言っても始まりません。戦力的な増減を論議する以前の問題です。そしてここで論議しているのはそもそも軍事費の増減の話でした。つまり論点がずれています。法整備がなければ有効に活用できないと言うのであれば、どれだけの戦力を保有しても同じ言を繰り返し言う事になるでしょう。 >米国が極東から兵力を減少させつつある状況では、この点も楽観できないでしょう 私は逆に、だからこそ増援が得られやすいと考えています。アメリカが極東どころか欧州からも兵力を引き揚げて本国に置こうとするのは、望む時に必要な戦力を送りこむ為にあるのですから。 >米本土から部隊を来援させるにしても、 >月単位で訓練、編成、輸送の時間が必要です。 それは敵も同じです。敵勢力が日本侵攻を行う際に準備を始めて、いざ侵攻するその瞬間まで気付かなかったなんてことは有り得ない。そしてアメリカ軍の訓練、編成、輸送の時間は仮想敵国よりも早い。気付くのが遅れても致命的なロスタイムにはなりにくい。 >少なくとも、陸上戦力に関してはあてに出来ません。 そんなことは冷戦時代から変わりが無いでしょう。常駐戦力は2個師団+α。日本周辺は欧州戦域とは戦闘の様相が全く異なります。陸上戦力は後から増援を送ればよい。そして空母戦力は常駐1隻。湾岸の時もイラクのときも常駐1隻は確保されました。 (2004年08月17日 00時57分35秒)
>少なくとも第一派上陸の阻止は不可能ではないか、と私は考えています。
揚陸地点を自由に選べるという戦略的奇襲を行える立場である攻撃側が、後先考えずに戦力を1ヶ所に集中して損害も省みずに上陸を仕掛けてくれば、現状の2倍の数の護衛艦と支援戦闘機があろうとも第一波の洋上阻止は不可能です。 着上陸されるでしょう。以前のYAMAZAKURA演習で5個師団が福岡に上陸して東進した場合、1ヶ月間戦闘は続き岡山まで攻め込まれ、その後に反撃して奪回するという図演結果があったと思います。 >ドイツが思い切った軍縮と海外派兵を推進できるのは、この様に >後顧の憂いを、経済面からも徹底して無くしてきた、努力の積み重ね >の成果と考えることも、出来るかもしれません。 というよりは、ドイツの海外派兵はほぼ完全にEUの意思として、EUの権益を守る為に(それがドイツの権益を守る事に繋がる)派遣されます。故に派兵はEU諸国と完全に一体化するので、一国辺りの戦力数が減っても全体の数は十分なまま、という算段があるからです。 >・・でも羨ましいですよね、本当に。周辺諸国の過半が信頼の置ける同盟国で、 >同じ経済共同体の仲間だというのは。何故我が国の周辺には、政治的に信頼の >置ける国が皆無なのでしょうか・・ 欧州諸国はお互いに何度殴り合ったでしょうか? 彼らは血みどろの殺し合いを何百年どころか千年単位で行い、占領し、占領されを繰り返した歴史の上に今の欧州共同体があります。 日本とアジア諸国もあと何十回か殴り合えば相互理解が深まるかもしれませんね。 (2004年08月17日 01時14分48秒)
あと一つ言っておきますが、私は『アメリカとの同盟を強化しておけば軍縮しても大丈夫』と言うつもりはありません。
周辺国が軍拡を続ける中、日本一国だけは軍縮を続ける、そして多国間同盟が認められないというならば日米同盟強化以外に選択儀は無い、と言う主張です。 理想は日米同盟強化&日露連携強化&インド・ASEAN連携強化&防衛予算増額で中国に対抗。 (2004年08月17日 01時21分49秒)
>つまり論点がずれています。法整備がなければ有効に活用できないと言うのであれば、
>どれだけの戦力を保有しても同じ言を繰り返し言う事になるでしょう。 この点は確かに、予算、戦力の増減とは別次元の問題でしたね。失礼しました。 >今のドイツの東欧に相当するのが、日本にとっての海です。 この点については海を障害と見るか、侵攻のための通路と見るかの違いなんでしょうか。 これは防衛側の視点、つまり最悪の事態を想定した視点として考えるのですが、船舶というのは低コストに、大量の物資と人員を輸送できる手段です。そして一旦海洋に出てしまった船舶の捕捉、追尾は厄介です。特に内海航路を無数の船舶が航行している現状を考えると、容易ではないでしょう。 その意味では集中投入も怖いですが、私としては寧ろ、攻撃側の優位を用いた、複数ヶ所への同時上陸の方が脅威ではないか、と考えています。この場合、主攻軸や当該輸送船舶(民間船舶を用いた場合は特に)の見極めが難しく、同時に複数方面の我が陸海空戦力が拘束される、という点が厄介です。仰るとおり、向こうに上陸の決心がある場合、艦艇と航空機が倍あっても、上陸はほぼ確実に為されるでしょう。 >それは敵も同じです。敵勢力が日本侵攻を行う際に準備を始めて、 >いざ侵攻するその瞬間まで気付かなかったなんてことは有り得ない。 米軍と他国軍の編成、輸送の時間については、確か軽装師団(25Dかな?)で96日ほどだそうです。ここの所は法整備を抜きにしても、湾岸戦争の時のように政情判断から、気付きながら侵攻を許してしまうケースもありますので、正直どうすべきか迷います。 只、陸上防衛に関しても米国の協力を仰ぐ場合、部隊展開を迅速化するため、安保条約の改定などにより、本土にも事前装備集積所を設ける必要があるかもしれません。この場合、かなり部隊展開時間の短縮が見込めます。 (2004年08月17日 02時59分49秒)
>常駐戦力は2個師団+α。日本周辺は欧州戦域とは戦闘の様相が全く異なります。
>陸上戦力は後から増援を送ればよい。 ええ、異なります。只、長大な海岸線と、それに沿って多数の港湾、都市、重要インフラが立ち並んでいることを考えると、防衛側の観点からすれば、陸上戦力の必要量は、欧州程かは分かりませんが、かなりのものとなるのではないでしょうか。 私が日米同盟を強化するなら、重装備を事前集積して欲しいと考えていること、海洋が要害となりうるか迷う理由はこれなんです。我が国の沿岸部には、余りに多数の重要施設、都市、そして国民が生活しています。そして上陸しうる場所が多数あると言うことは、それだけ直接我が国民の生命、財産が戦火にさらされる可能性が増大すると言うことではないか、と。 正直なところ、先のYAMAZAKURAの想定状況でも、戦争の勝敗の帰趨は兎も角、その課程でどれだけの人命、財産の損害が出たのか、という点について、かなり恐怖を覚えています。そして仮想敵がその点に着目した着上陸作戦を行うのではないか、とも。 故に私としては陸自の増強を、それが不可能ならば可能な限り迅速に、同盟国の重装備の陸上戦力を誘致し、安易な着上陸の意図を未然に阻止できれば、と考えています。それがひいては空海戦力運用の自由度を高めることにも繋がると考えるのですが、如何でしょうか? >彼らは血みどろの殺し合いを何百年どころか千年単位で行い、 >占領し、占領されを繰り返した歴史の上に今の欧州共同体があります。 この点については、安易な発言だったかもしれません。 只、多国間相互の安全保障体制を構築している彼等と、四方を仮想敵国に囲まれ、同盟国が海を隔てた米国以外存在しない我が国との現状に、余りの落差を感じ、つい・・。 (2004年08月17日 03時01分52秒)
>日米同盟強化以外に選択儀は無い、と言う主張です
>理想は日米同盟強化&日露連携強化&インド・ASEAN連携強化&防衛予算増額 その点は了解しました、私も同感です。只、強化と一言に言っても色々あります。 出来ればJSF様の想像している、日米同盟強化のイメージをお教え願えないでしょうか。 個人的には ・憲法改正による防衛庁、自衛隊の権限強化 ・それに伴う集団自衛権の肯定、陸上防衛も含めた相互防衛条約の締結 ・空海のみならず、重装備陸上戦力駐留、及び装備事前集積所の建設 ・指揮通信、兵站の一層の促進 ・地方自治体への、有事の際の米軍への協力の義務づけ こんな所を想像しています。ある意味、冷戦時代の韓国に近い形になるのでしょうかね。 只、この場合、予算額増加防止が可能か、米国から必要なだけの戦力を引き出せるか、分からないところがありますが・・。 最後に、長文に関わらず、丁寧なお返事有難うございました。 (2004年08月17日 03時04分22秒)
GUMBYさん
>海を障害と見るか、侵攻のための通路と見るかの違いなんでしょうか。 どちらか片方と思うからいけません。 海は要害にして通路です。通路とは? 海峡です。 日本はユーラシア大陸東端から太平洋に出る通路である事は間違いありません。その意味で日本は山国スイスよりも平野国ベルギーに意味が近い。しかしイギリスを見れば分かるように、あんな狭い海峡一つ隔てるだけで大陸からの干渉を殆ど受けずに過ごす事が出来ます。 今までの歴史が示して来ました、島国である英国、日本は、大陸から攻め込まれる事よりも大陸へ攻め込むことの方が多かった。(そして大陸への干渉は多くが失敗した) >複数ヶ所への同時上陸の方が脅威 戦力の分散であり、第一波の被害は集中方式よりも確実に大きくなるので、陽動目的以外では基本的に行うべきではありません。特に仮想敵国を韓国や中国に設定すると揚陸ポイントはある程度限られて来ます。そこから更に分散すれば、むしろ防御側の迎撃はやりやすいでしょう。防御側が1箇所に集中できる戦力は限られているが、敵が分散して攻めてくるならそれぞれにそれなりの戦力を差し向ける事ができます。 仮に相手がロシアの場合でも、北海道と新潟に同時揚陸する作戦案は優秀と見なされるでしょうか? 恐らく企画すらされないでしょう。冷戦期、ロシア極東艦隊が膨大な数の船舶を有していた頃ですらそんな作戦計画は想像すらされていません。 (2004年08月17日 08時43分44秒)
>我が国の沿岸部には、余りに多数の重要施設、都市、そして国民が生活しています。
相手が後先考えずにやって来た場合、第一波の阻止はどれほどの装備があっても阻止は困難です。故に、第一波揚陸地点の被害は必ず発生します。 >正直なところ、先のYAMAZAKURAの想定状況でも~中略~ >そして仮想敵がその点に着目した着上陸作戦を行うのではないか、とも。 私が仮想敵なら、「戦略目的が敵に恐怖を与える事」だけであるならばあまりにも手間の掛かりすぎる上陸作戦など選択しません。ましてや制海権を維持する事が困難な中での揚陸作戦は常に全滅の危機を孕んでいます。私ならリスクの少ない弾道ミサイル攻撃を選択します。上陸作戦を選択する以上、それは占領を目的としたものでなければ意味がありません。 >故に私としては~中略~それがひいては空海戦力運用の自由度を >高めることにも繋がると考えるのですが、如何でしょうか? それは基本的に今まで通りです。 >日米同盟強化のイメージ サンディエゴからハワイへ空母戦闘群前進配備(決定済み) グァムへの航空戦力集中強化(決定済み) 嘉手納への航空戦力集中強化 下地島の軍事基地化、有事の際の日米協同使用 在日米軍と自衛隊の情報共有化促進 >ある意味、冷戦時代の韓国に近い形になるのでしょうかね。 韓国は自軍の指揮権までアメリカ軍に委託していますから(今も)、そんなものではないでしょう。 (2004年08月17日 09時27分58秒)
>あんな狭い海峡一つ隔てるだけで
何時の時代の英国をさすかにもよりますが、現代に於いては、対岸に国境線、もしくは同盟国を置く防衛戦略に成功しているからではないかと。これは戦前の日本も、台湾と朝鮮を確保することにより、ある程度実現していました(満州への過度の介入は、仰るとおり明らかな失敗ですが)。 逆に、現在の日本が島国故に、周辺の大陸諸国から干渉を受けていないかと言われると、疑問に感じます。北朝鮮による邦人拉致及び密貿易の繰り返し、中国による排他的経済水域への干渉などもありますし。 結局、海を要害とするにあたっては、対岸に国境線もしくは同盟国の存在が必要不可欠であり、それが存在しない場合、これらは侵攻経路と化す、という認識に至っているのですが。 >防御側が1箇所に集中できる戦力は限られているが、敵が分散して攻めてくるならそれぞれにそれなりの戦力を差し向ける事ができます。 反面、分散上陸してくる場合、意図が読みづらく、民間船舶などを用いられた場合、識別が困難です。その場合、空海による捕捉、阻止は困難となります。又、敵は上陸にあたり、事前浸透させた軽歩兵や弾道弾を併用し、我が陸上戦力の拘束と空海基地の一時的無力化も図ります。戦闘水域が設定しにくい第一派に限れば、分散上陸は成功すると見て、ほぼ間違いないのでは。 因みに、同時着上陸を図るとするならば、陸自配備密度の濃い北九州は陽動に止め、陸自の密度が薄い山陰や、舞鶴などの近畿日本海側が選択されると、考えられます。前者は関門海峡というキーポイントを押さえられますし、後者は海自3群根拠地や原発群を抑えられ、なおかつ京阪神都市圏へ距離が近いという利点があります。 (2004年08月17日 15時12分20秒)
>相手が後先考えずにやって来た場合、第一波の阻止はどれほどの装備があっても阻止は困難です。故に、第一波揚陸地点の被害は必ず発生します。
そうです。相手が決心し、強行した場合、少なくとも第一派揚陸は確実に為されます。私が手段が何であれ、陸上戦力の強化を重視する理由は、ここにあります。我が方が各管区に有力な陸上戦力、出来れば機甲化、機械化された戦力を有し、敵が着上陸に成功した場合でも、他方面への侵攻を許さず、短期間に殲滅するという意図を発すれば、これは何よりの抑止力となると考えるのですが。着上陸を阻止できないが故に、上陸戦力を陸上で阻止、殲滅しうる能力が必須ではないかと。それがひいては被害局限に繋がると考えています。 >「戦略目的が敵に恐怖を与える事」だけであるならばあまりにも手間の掛かりすぎる上陸作戦など選択しません。私ならリスクの少ない弾道ミサイル攻撃を選択します。 敵は対日戦争を決心した段階で、相当に何らかの形で追いつめられ、これらのリスクを覚悟している可能性が強いと考えられます。そして陸上戦力による国土への侵攻は、弾道弾等の投射と異なり、直接我が国民の生命財産を脅かし、生活を破壊し、我が国の為政者に向こうの意図を強要しやすくなる利点があります。 間欠的に降り注ぐ弾道弾と、直接都市部に侵攻してくる歩兵とでは、どちらが恐ろしいかは言うまでもありません。その占領が一ヶ月程度であったとしても、我が国の政治経済は致命的な損害を負うでしょうし、国民の間に広がる混乱は(無論、弾道弾、軽歩兵の併用も含め)収拾がつかないレベルにまで、拡大するでしょう。 私としては、敵の理性に期待し、そんなリスクの大きな手段を採るはずがない、という考えには賛同できません。有事にあたって、敵は戦略兵器を除く、全ての手段を用いてくると考えるべきではないかと。 (2004年08月17日 15時15分52秒)
>それは占領を目的としたものでなければ意味がありません。
そしてこれも、ある意味我々の主観です。相手が常識に従って戦争を仕掛けてくるとは限りません。というよりは、イラクにしろナチスにしろ、または大日本帝国にしろ、戦争を仕掛ける側というのは、往々にして常軌を逸しているケースが少なくありません。我が国の都市部の脆弱性に着目し、比較的短期間でも国民の生命財産を直接脅かし、国内レベルでの混乱を引き起こせば、我が意図を強要できると判断する可能性も、当然あり得るわけです。逆に言えば、何れの防衛方針を採るにしても、仮想敵にこの様な誤断を起こす余地をなくすことが、必要となるでしょう。 >それは基本的に今まで通りです そこが難しくなっています。何しろ陸自は、元来から必要最低限以下の規模であったところに、重装備の三割削減という制約が課されました。これは空海基地の防備、即ち空海戦力運用自由の確保に、大きな支障を来していると考えられます。陸自が都市部や重要インフラの防衛にも投入されることを考えると、尚のこと困難な事態ではないかと。 >日米同盟の強化 故に私としては、地方自治体等による米軍への協力の義務化と同時に、米軍による日本国民の生命財産の安全確保協力も、そこに加えて欲しいと考えています。これらを実行するための陸上戦力の増強も。今後、日米同盟を強化するにあたって、自衛隊の海外派遣を恒常的に行うのであれば、その代償として、米国に陸上戦力の提供を要求し、国民生活の直接防護への協力を求めるべきでは、と考えています。 >指揮権 こいつは失念していました。仮に陸上戦力提供を求めるならば、その指揮権もある程度、こちらに委譲して貰うことも要求する必要がありましたね。因みに規模としては、機械化歩兵2個師団程度の増援は欲しいと考えています。 (2004年08月17日 15時26分08秒)
GUMBYさん
>何時の時代の英国をさすかにもよりますが、現代に於いては、 >対岸に国境線、もしくは同盟国を置く防衛戦略に成功しているからではないかと。 時代時代によって違います。フランスが敵であった時代は、ことのほか長かった筈です。その期間中にイギリスは大陸に攻めこんだことはあっても攻めこまれたことは無かった。第2次世界大戦でも、ドイツは上陸できなかった。 >これは戦前の日本も、台湾と朝鮮を確保することにより、ある程度実現していました 台湾は大陸戦略について関係無し。むしろ海洋戦略の為。 >逆に、現在の日本が島国故に、周辺の大陸諸国から干渉を受けて >いないかと言われると、疑問に感じます。北朝鮮による邦人拉致 >及び密貿易の繰り返し、中国による排他的経済水域への干渉などもありますし。 私は疑問に思わない。そんなものは本格的侵攻ではない。そして隠密特殊作戦は程度の差こそあれ、完全に防ぎきるのは不可能。これは韓国の民間人が大量に誘拐されている事実からも分かる筈。厳戒体制を敷いて、発見次第速撃沈の体制を取っていても誘拐は成功している。 中国の調査船云々に関しては法の問題とやる気の問題。あの程度の船なら本来、海上保安庁だけで処理できる筈。これを疑問に思うなら論争の主題がまたずれてくる。 (2004年08月17日 18時15分37秒)
GUMBYさん
>結局、海を要害とするにあたっては、対岸に国境線もしくは同盟国の >存在が必要不可欠であり、それが存在しない場合、これらは侵攻経路 >と化す、という認識に至っているのですが。 不要。 イギリスはフランスと喧嘩していた時でも攻めこまれていないし、ドイツがフランスを掌握していた時も守りきった実績がある。 もう大陸にコミットする必要性を感じない。海峡は掌握すべきだが、対岸の大陸へ自分達の防衛線を張る等と言う戦略は100年前の古ぼけた理論。そして日本はは過去同じ事を二度やって失敗した(1300年前と60年前)。同じ事を繰り返す必要を感じない。 海が侵入経路、だから何か。 相手がこちらより圧倒的な海洋戦力を保有しているならそれは大変な脅威だが、そのような対象は現在アメリカ海軍以外存在しない。 (2004年08月17日 18時17分01秒)
GUMBYさん
>戦闘水域が設定しにくい第一派に限れば、分散上陸は成功すると見て、ほぼ間違いないのでは。 分散上陸方式は集中上陸方式よりも迎撃側にとって好都合。 何故なら揚陸ポイントを自由に選択できる攻撃側は戦略的奇襲を行なうことが出きる。それ故に防御側は、攻撃側が集中させる戦力に対し、たまたま敵攻撃ポイント付近に居た戦力しか防衛線に投入できない。そして局地的に攻撃側が数で優位に立つことになる。防御側がその場で投入できない戦力は遊兵となり、敵第一波迎撃戦では戦局に関与できない事になる。 これに対し戦力分散方式は第一波揚陸ポイントが複数になる。つまり防御側は敵攻撃ポイント付近に存在する兵力が多くなる。会敵する防衛側部隊の数が、集中方式よりも確実に多くなる。すなわち局所的優位性が集中方式よりも薄れてしまう。防御側は遊兵の数が少なくなり、有効な反撃が行える。 攻撃側が集中方式、分散方式のどちらを取るにしても・・・防衛側は兵力を分散して待ち構えざるを得ない。1箇所に戦力を集中したら攻撃側は必ずそれを避けて攻撃してくるし、哨戒用の兵力も割かねばならない。つまり防衛側戦力は程度の差こそあれ、分散配備されている。 分散配備されている防御側に分散同時攻撃を仕掛けるのはハイリスクノーリターン。 (2004年08月17日 18時33分08秒)
GUMBYさん
>私としては、敵の理性に期待し、そんなリスクの大きな手段を >採るはずがない、という考えには賛同できません。 私は敵の理性に期待してなどいない。むしろそんな無謀な行動を取ってくれるなら好都合、とすら考えています。 明確な戦略目的も無く、ただ暴れ回る事を目的に手間の掛かる大規模上陸作戦を仕掛けてくる敵。 手段と目的を取り違え、戦争のなんたるかを勘違いして無用に戦力をすり減らす。そんな敵は放っておいても自滅するだけ。恐らく実行すれば敵の保有する海洋戦力はほぼ全滅させられるし、上陸部隊も壊滅する。 相手に与える打撃と、こちらの受ける被害(民間含めて)を比較すれば、こちらがかなり有利な差し引きなんじゃないですかね・・・相手も民間船舶を総動員しないと取れない作戦ですから。(そして間違い無く3分の1以上が沈む) (2004年08月17日 18時50分08秒)
GUMBYさん
>そしてこれも、ある意味我々の主観です。 >相手が常識に従って戦争を仕掛けてくるとは限りません。 相手が手段と目的を取り違えて、目的が手段化してしまった作戦を取るならそれはそれで好都合ですよ。 敵さんは戦略目的を見失っているわけですから、敵側の戦略的勝利は有り得ません。 >我が国の都市部の脆弱性に着目し、比較的短期間でも国民の生命財産 >を直接脅かし、国内レベルでの混乱を引き起こせば、我が意図を強要 >できると判断する可能性も、当然あり得るわけです。 一時期、韓国で流行った仮想戦記小説で『ソウル市民を人質に取る』戦争計画を題材にしたものがありましたが、それと同レベル、いやそれ以下の作戦案です。 なぜならばその作戦案も『相手が自分の都合の良い様に動いてくれたら良いな』という前提での作戦です。防衛側が徹底抗戦を選択した瞬間に瓦解するでしょう。そして相手が要求を飲まないからといって戦力を追加投入し続ける事も困難、敵首都の占領も困難、占領地域の維持も困難・・・ならば抗戦の意思があるだけで防御側は勝てます。そして攻撃側は投入戦力の大半を失います。 『比較的短期間でもよいので敵本土を侵攻しよう』という戦争は、懲罰戦争(と中国が称する)・・・中越戦争に似た感じですが、これは陸上なので中国軍はすぐに引き揚げることが出来ました。 しかし揚陸作戦では脱出不能になる可能性が高くなります。ならばそれは防衛側であるこちらにとって美味しい。 ・・・中越戦争型の紛争が日中間であるとしたら、艦艇同士の小競り合いか小島を巡った攻防程度なら十分に予想できます。 (2004年08月17日 19時03分14秒)
GUMBYさん
>そこが難しくなっています。何しろ陸自は、元来から必要最低限以下 >の規模であったところに、重装備の三割削減という制約が課されました。 重装備は減っても、常備人員数が数千名単位で増えます。 重装備に付いては、想定が全盛期のソ連ではなくなったので、これはこれでしょうがないでしょう。幸いにして74式戦車は使い続けず、新型を調達するという話なので大きな問題にはなりません。ロシア軍の目から見たら羨ましい限りですよ。 >これは空海基地の防備、即ち空海戦力運用自由の確保に、 >大きな支障を来していると考えられます。 重装備削減はそれらと全く関係が無い。 >陸自が都市部や重要インフラの防衛にも投入されることを考えると、尚のこと困難な事態ではないかと。 やはりこれも重装備云々と関係が無い。 >故に私としては、地方自治体等による米軍への協力の義務化と同時に、 >米軍による日本国民の生命財産の安全確保協力も、そこに加えて欲しいと考えています。 地方自治体の協力要請は日米安保条約に基きそのまま実行可能、米軍による日本人保護はその場で協力要請すれば済む事。今更加える必要を感じない。 >自衛隊の海外派遣を恒常的に行うのであれば、その代償として、 >米国に陸上戦力の提供を要求し、国民生活の直接防護への協力を >求めるべきでは、と考えています。 本末転倒。 戦力が足りないから日本に派兵を要請するのであって、日本に張りつかせる兵力があるならそれを使う。 だからアメリカ本国から機動的に投入できるような体制作りをしていればそれで良い。 >因みに規模としては、機械化歩兵2個師団程度の増援は欲しいと考えています。 1個師団と1個空母戦闘群で十分でしょう。あとは空軍で。 (2004年08月17日 19時19分10秒)
>明確な戦略目的も無く、ただ暴れ回る事を目的に手間の掛かる大規模上陸作戦を仕掛けてくる敵。
まあこの場合、目的に関してはかなり曖昧に括っています。最悪、敵はこれだけの行動に出ることが可能であり、その場合、これだけの損害が出る。そして最悪の事態に至っては、どの様に損害を局限するか、ということを目的に防衛力は整備されるべきではないかと。私が相手の目的ではなく、能力に備えるべきではないか、というのはそう言う意味で書いてみました。 >手段と目的を取り違え、戦争のなんたるかを勘違いして無用に戦力をすり減らす。 そして手段と目的をはき違え、最終解決手段として戦争を選ぶ国家というのは、歴史上けして少なくはありません。特に経済的に追いつめられ、軍事力だけが余っている国の場合は。嘗ての我が国はまさしくそうでしたし、将来、中国や韓国がそうならないという保障もありません。 >なぜならばその作戦案も『相手が自分の都合の良い様に動いてくれたら良いな』という前提での作戦です。防衛側が徹底抗戦を選択した瞬間に瓦解するでしょう。 私も攻撃側の立場に立つならば、そう考えます。ですがこの場合、防衛側の視点から考えているもので。逆に考えれば、今の危機管理のない国情を考えれば、徹底抗戦を貫徹できる保障もないのです。現在の日本国民に、他地域の惨状を見せつけられ、その上で相手が「停戦の用意がある」と言い出した場合、徹底抗戦に何処まで賛同できるでしょうか。 >そんな敵は放っておいても自滅するだけ。恐らく実行すれば敵の保有する海洋戦力はほぼ全滅させられるし、上陸部隊も壊滅する。 ええ、純粋に軍事的に見れば、最終的に上陸部隊は壊滅するでしょう。空海軍力も大きく消耗し、その再建には長い時間がかかる事となるでしょう。 しかし・・・ (2004年08月17日 19時29分41秒)
>相手に与える打撃と、こちらの受ける被害(民間含めて)を比較すれば、こちらがかなり有利な差し引きなんじゃないですかね
この点は、残念ながら同意できません。我が国の都市及びそれを支えるインフラが、災害や犯罪に対し極めて脆弱であり、民間防衛も事実上存在しない現状で、直接国土が戦火に見舞われた場合、その損害は洒落では済まないものとなります。恐らく、死傷者や国内難民の数は十万単位で発生するでしょうし、国富の損害も、数億や数十億円単位の損失ではとても済まないでしょう。当然、その後、日本が豊かな国家として存立し続けられる保障もありません。 私としても最終的に軍事的な面で敗北する、国家その物が滅亡する可能性が小さいという点では、JSF様と同意見です。只、相手が常に理性に沿った行動を取るとは限らないこと、そして相手が常軌を逸した場合、現状の防衛力では、たとえ戦争に勝てたとしても、余りに国民の生命財産の損害が大きくなりすぎるのでは、という点を懸念しているのです。 (2004年08月17日 19時33分13秒)
>重装備は減っても、常備人員数が数千名単位で増えます。重装備に付いては、想定が全盛期のソ連ではなくなったので、これはこれでしょうがないでしょう。
常備が増えたことは喜ばしいですが、元々仮想敵国を定めずとも18万が必要な状態では、やはり不十分な事に変わりはないでしょう。又、90式や新戦車の能力に疑問はありませんが、余りに数が少ない場合、投入できる局面が限られてしまうとも考えられます。 市街戦でも戦車は有効な兵器であること、重装備が増えるほど、友軍の犠牲が減らせる事を考えれば、幾ら何でも冷戦時代の半数までというのは過小ではないか、と懸念する次第です。都市部やインフラ、空海基地の防衛に影響を及ぼすのではないか、と書いた理由はそうした次第です。 >地方自治体の協力要請は日米安保条約に基きそのまま実行可能、 確かに現状では要請可能ですが、法的拘束力がないのです。阪神大震災の時のような、自治体と自衛隊、米軍、救難関係との齟齬を無くすためには、法的拘束力を設けるのが確実ではないかと。 >戦力が足りないから日本に派兵を要請するのであって、日本に張りつかせる兵力があるならそれを使う しかしそれを言いますと、我が国の防衛力も、本土を防衛するのに十分か疑問な状態でして。部隊常設が不可能であったとしても、装備事前集積などにより、可能な限り重装備な部隊を迅速に展開できる体制が必要かと。後は・・ >1個師団と1個空母戦闘群で十分でしょう。あとは空軍で せめてその1師が訓練部隊ではなく、完全編成の戦闘部隊であることを願いたい所です。現在の第3海兵は訓練部隊であり、即時戦闘投入が可能な状態ではありませんし。空軍に関しては仰るとおり、グアムと沖縄に兵力を集中して貰うしかないでしょうね。 (2004年08月17日 19時54分36秒)
>攻撃側が集中方式、分散方式のどちらを取るにしても・・・防衛側は兵力を分散して待ち構えざるを得ない。
成る程、それは道理ですね。山陰や近畿日本海側のように、防備の薄い箇所に集中投入すれば、確実に抜けるでしょうし。YAMAZAKURAで5個師団が上陸し得たのも、理解できました。 只、以前軍事板の現職らしきコテハン氏(HNは伏せます)によると、敵上陸は複数箇所から行われる、とあったのでそういうものか、と捉えていたのですが・・・これは、現行の専守防衛体制の場合、と解釈するべきなのでしょうかね。只、12旅団や13旅団のように、極端に重装備を削減されてしまった部隊が守る地域も、複数あることを考えると、陽動、助攻の意味での上陸はあり得ないでしょうか。 (2004年08月17日 20時20分00秒)
GUMBYさん
>、直接国土が戦火に見舞われた場合、その損害は洒落では済まないものとなります。 無差別戦略爆撃を受けるよりはマシです。そして我が国は無差別戦略爆撃と核攻撃を経験した国でもある。それともスターリングラード攻防戦のような攻城戦を想定しているのですか? >当然、その後、日本が豊かな国家として存立し続けられる保障もありません。 存続し続けられる。大阪も名古屋も東京も健在ならば。福岡が一時的に都市機能を喪失しても日本そのものは機能する。しかも核攻撃を受けるわけでもないなら復旧も容易。 >相手が常軌を逸した場合、現状の防衛力では、たとえ戦争に勝てたと >しても、余りに国民の生命財産の損害が大きくなりすぎるのでは、と >いう点を懸念しているのです。 警戒すべき『敵の常軌を逸した行動』とは大量破壊兵器の使用のみ。他はどんな攻撃であろうと通常の戦闘行動。 敵勢力が自らの損害を省みずに捨て身の揚陸作戦(1回こっきり)を行うという、史上類を見ない行動を取るのであれば・・・それはこちらも被害が出るだろう。出るだろうが後は続かない。 相手がこの戦法を取る限り、第一波を防ぐにはどれほどの戦力があっても足りない。ならばそのまま抗戦すればよい。抗戦を続ければ相手に補充が無い以上、最終的には必ず勝てる。 (2004年08月17日 21時49分18秒)
GUMBYさん
>現在の日本国民に、他地域の惨状を見せつけられ、その上で相手が >「停戦の用意がある」と言い出した場合、徹底抗戦に何処まで賛同できるでしょうか。 その程度でね、国民が抗戦の意思を放棄するなら。どれだけの戦力があっても敗北するでしょう。するとやはり憲法問題と同じく、今までの話の流れとは次元の違うものとなってしまいます。 国民が自衛隊を信頼し、自衛隊が国民を信頼しなければ本土決戦で勝てる筈が無い。 この場合の想定では、敵勢力が自らの損害を省みずに捨て身の揚陸作戦(1回こっきり)を行うという、史上類を見ない行動を取ってくるものとします。つまり徹底抗戦といっても、何年も何十年も戦うというレベルの話ではない。長くても1ヶ月でケリがつく戦争です。 それも我慢できないようなら負けてしまえばいい。どれほどの戦力があろうと勝てないでしょう。すなわち反戦平和と言う名の思想戦略に負けた、ということで。 (2004年08月17日 21時49分55秒)
GUMBYさん
>元々仮想敵国を定めずとも18万が必要な状態では、>やはり不十分な事に変わりはないでしょう。 何十年前の試算ですか、それは・・・ >しかしそれを言いますと、我が国の防衛力も、本土を防衛するのに十分か疑問な状態でして。 そのカバーに米軍がある。そういう話ではなかったのですか? 何の為の後方予備戦力なのです。アメリカは世界で同時2箇所の大規模紛争に介入可能です。 >YAMAZAKURAで5個師団が上陸し得たのも、理解できました。 ああ、あれは「どうやって上陸したのか?」という経緯をすっ飛ばして「とりあえずこれだけの兵力が上陸してきたよ」という想定からスタートした図演です。 (2004年08月17日 22時10分41秒)
>無差別戦略爆撃を受けるよりはマシです。
そんな遠い記憶に基づく度胸など、今の日本国民に期待するのも酷でしょう。因みにこの場合、民間の被害が甚大なものとなるとした理由は、仮想敵国にCやKを設定したことにあります。この両国の軍隊は、規律の高さで知られた軍隊ではなく、反日感情も相当なものです。ヴェトナム戦争当時の韓国軍や、国民党と共産党同士の内戦などの事例を考えますと、特に民間人への暴行、殺傷及び都市での略奪行為は、相当なものとなるでしょう。その意味ではスターリングラードと言うよりは、大戦末期のベルリンや満州の方が近いかもしれません。 >存続し続けられる。大阪も名古屋も東京も健在ならば。 先のYAMAZAKURAですと、福岡から岡山まで攻め込まれています。上陸兵力にもよりますが、事前潜入した軽歩兵(ゲリラ)による陽動、攪乱行動も含めると、被害を受ける都市は二つや三つでは済まないでしょう。そして上で述べましたとおり、CやKの軍隊というのは、少なくとも対日戦争に関しては、スターリンに「全てを奪え」との許可を与えられたソ連軍と同等に危険な相手ではないかと。あの阪神大震災でさえ、完全な都市復旧には五年以上かかっていることを考えますと、復旧が容易とはとても。そりゃNUKEで攻撃された場合よりは、確かにマシなんでしょうが。 >警戒すべき『敵の常軌を逸した行動』とは大量破壊兵器の使用のみ。 言い出した当人が言うのも何ですが、21世紀になって我が国への大規模着上陸侵攻、及びそれによる意思の強制というのも、充分常軌を逸しているとは思いますよ。なればこそ自衛隊が対処すべき、最悪の事態として据えた訳ですが。本音としては大量破壊兵器、有り体に言えば核を使用された場合も想定したかったのですが、これについては核不拡散防止条約等に調印している以上、米国に依存するしかないとの結論に達しました。 (2004年08月17日 22時45分56秒)
>その程度でね、国民が抗戦の意思を放棄するなら。どれだけの戦力があっても敗北するでしょう。するとやはり憲法問題と同じく、今までの話の流れとは次元の違うものとなってしまいます。
うーん、その程度・・・・ですか。私としてはこれは心理的なものである以上、法整備の不備よりも根深いものであり、それ故ファクターからは外せない、と考えたのです。勿論・・ >国民が自衛隊を信頼し、自衛隊が国民を信頼しなければ本土決戦で勝てる筈が無い。 これが当たり前です、正論です、当然な事なのです。それは重々承知しておりますし心から同意します。しかしながら、戦後半世紀以上に渡り醸成されてきた、戦争と軍事への無関心と忌避は、余りに大きなものがあります。 本音を申し上げますと、私は今の日本が本土防衛戦争を戦える国だとは思っていません。それだけに、敵の着上陸を、核の使用以外で如何なる場合にも抑止するため、特に陸上戦力の増強が必須だと考えています。後は・・・それで稼いだ時間の間に、心理面や民間防衛なども、何とかしてもらうしかないでしょうね。同時に行えればベストですが。 >何十年前の試算ですか、それは・・・ 逆に言いますと、何十年前の戦訓であろうと、何十年前の試算であろうと、普遍的に通じる場合もあります。少なくとも、米国以外に同盟国が存在せず、周辺に変わらず仮想敵国が複数存在しているという点では、自衛隊発足当時と何ら変わらない物ではないか、と。 (2004年08月17日 22時50分09秒)
>そのカバーに米軍がある。そういう話ではなかったのですか? 何の為の後方予備戦力なのです。アメリカは世界で同時2箇所の大規模紛争に介入可能です。
空海戦力に関してはその通りなんですが、一番欠乏している陸上戦力の予備が、現状で何処まで期待できるか・・・・。何しろ現役兵員数の4割近くを、イラク統治に拘束されてる状態ですし。それこそ上の2個師団+αが来てくれるかも怪しいかと。なればこそせめてその1~2個師団だけでもと、事前集積所等という妄想が飛び出したわけですが。 >ああ、あれは「どうやって上陸したのか?」という経緯をすっ飛ばして「とりあえずこれだけの兵力が上陸してきたよ」という想定からスタートした図演です 成る程、そういう状況設定で開始されたのですね。覚えておきます。しかし近年、CやKがRORO船やLSTの建造に熱心なことを考えますと、師団規模戦力上陸の可能性も、あながち否定できない気がします。特に阻止が難しく、又、向こうがそれに賭けているであろう1波上陸の場合は。 只、1波上陸地点が北九州ならば、まだ良かったかもしれません。あそこは完全編成の4Dがいますし、8Dの増援も見込めます。それでも門司、呉を通り越し、岡山まで入り込まれていますが・・・・逆にこれが舞鶴等だった場合、かなり厳しいこととなったかもしれません。あそこは京阪神地方に近く、陸自の配備密度も薄く、それこそ2個師団程度でも容易に到達されかねません。無論、小松基地も同時に攻撃対象となるでしょうし。 (2004年08月17日 22時55分03秒)
GUMBYさん
>因みにこの場合、民間の被害が甚大なものとなるとした理由は、仮想敵国にCやKを設定したことにあります。 相手がチャイナやコリアでなくても、ロシアでも同じ事でしょう。戦場以外での暴れ振りはむしろ中韓を凌ぎます、それは歴史が示しています、別に恨みが無くとも奪い尽くし殺し尽くし火を付けるのですから。そして冷戦時代、日本はソ連を仮想的としていました。結局のところは相手が中韓だろうと想定内です。 >言い出した当人が言うのも何ですが、21世紀になって我が国への >大規模着上陸侵攻、及びそれによる意思の強制というのも、充分常軌を逸しているとは思いますよ 上陸作戦自体は別に常軌は逸していない。 ただし制海権を握り続けられないことを覚悟した上で、第一波のみの上陸で敵本土へいきなり乗り込む、という戦術は常軌を逸しているというより自殺攻撃に近い。自衛隊が現有戦力で釜山を占領する方がはっきり言って楽。 >なればこそ自衛隊が対処すべき、最悪の事態として据えた訳ですが 最悪の事態というか、最終的に勝つだけなら簡単なので別に最悪の事態でもない気がする・・・あとはどれだけ被害を極限できるかという話。 (2004年08月17日 23時10分25秒)
GUMBYさん
>私としてはこれは心理的なものである以上、法整備の不備よりも >根深いものであり、それ故ファクターからは外せない、と考えたのです。 国民がやる気ないなら滅べばいいじゃない。民主主義は多数決ですよ。 その時は平時からの敵の浸透戦に負けたと言う事です。戦う前から負けているなら、戦っても負けるは道理。故にそうならない様に平時から努力する必要があります。 >本音を申し上げますと、私は今の日本が本土防衛戦争を戦える国だとは思っていません。 専守防衛とは即、本土決戦です。日本が本土決戦を戦えない国なら、滅ぶしかありません。 >米国以外に同盟国が存在せず、周辺に変わらず仮想敵国が複数存在 >しているという点では、自衛隊発足当時と何ら変わらない物ではないか、 ソ連が南侵してくる可能性は大幅に減っています。 >逆に言いますと、何十年前の戦訓であろうと、何十年前の試算であろうと、 >普遍的に通じる場合もあります。 通じる場合もあれば通じない場合もある。特に試算の類は、予算獲得の方便として使われる事が多いので試算方法そのものを検証する必要がある。係数が少し変わるだけで結果が大幅に変わるんですよね・・・ (2004年08月17日 23時18分56秒)
GUMBYさん
>何しろ現役兵員数の4割近くを、イラク統治に拘束されてる状態ですし 3割ちょっとですが・・・ >事前集積所等という妄想が飛び出したわけですが。 弾薬集積艦で良いと思います。海洋国家の利点は最大限に活用すべきかと。 >逆にこれが舞鶴等だった場合、かなり厳しいこととなったかもしれません。 ああ、もうなんだか仮想敵が韓国で話が進んじゃってる。(w (2004年08月17日 23時28分10秒)
TO JSF様
>3割ちょっとですが・・・ あ、そう言えば最近になって15万程度に減ったんでしたっけ?完全に忘れてました。しかし、イラク統治、ますますどうなるんでしょうな・・・・・。何かアメリカがここまで対外政策で失敗したの、久しぶりに見た気がします。 >弾薬集積艦で良いと思います。海洋国家の利点は最大限に活用すべきかと。 RORO船ベースでありましたね、そういえばそんなのが。港湾の拡大が必要でしょうが、陸上に集積所作るよりはそっちの方が良いかもしれません。アルゴル級やシュガート級が舳先を並べた光景は、さぞかし壮観でしょう。・・・・陸自でも、北部から余剰兵力を再配置するときに、この手段使えませんかね(殴 >ああ、もうなんだか仮想敵が韓国で話が進んじゃってる。(w いやま、一番怖いのはCなんですが、Kも何をしでかすか分からない所がありますからねえ。正直な話、近い将来崩壊した北朝鮮が崩壊し、韓国がそれを抱え込んだ場合、その際に生じた不満や軋轢をこっちに向けてこないかなって。まさかとは思うんですが、上の賠償金(経済援助)問題なんかを見ても分かるとおり、南北共々こっちの想像の斜め上をすっ飛んでいく国なものでして・・・・・(w (2004年08月18日 00時18分36秒)
で、少々話を真面目な方向に戻しまして。先日から噛み合わない話に付き合わせてしまい、その点、まことに申し訳ありません。それで何故噛み合わないのか、どこで視点がズレているのか、私なりに整理してみました。
私の視点としては ・現在、民度や民間防衛などの不備から、本土決戦は困難 ・その場合、多大な犠牲が発生し、国民がそれに耐え、抗戦し続けられるか怪しい ・その点につけ込んだ、大規模侵攻の可能性も最悪あり得る ・しかしそれが民意とは言え、滅亡するのも「ばばあお断りだ」と ・その状況で本土決戦の根幹の陸自を削られるのは勘弁 ・ならば陸自を中心に増強を開始し、その間に民意と民防、法の整備を待つ ・日米同盟は勿論重要だが、本土防衛の根幹が陸である以上、ある種副次的なものとして認識 それでJSF様の視点としては・・・ ・本土防衛にあたって、国民と自衛隊相互の信頼は当然 ・民意としてやる気がないならば、滅亡もやむを得ない。犠牲も覚悟すべき。 ・当面は日米同盟を主軸とし、海外派遣にも積極的に参加 ・有事に際しては、犠牲を覚悟しつつも、本土残留部隊で抗戦し、米軍増援を待つ ・我が方に不退転の意思がある場合、最終的な勝利は可能 ・又、その様な意思の発露は安易な侵攻に対する抑止ともなる と、大体こんな所で纏めてみたのですが、如何でしょうか。 もしもこれが間違っていなかったら、正直な所、鶏が先か卵が先か、という気がしてきました。結局の所、何処から手を付けるかの違いで、ここまで続いてしまったのかもしれません。只、これだけ不備(予算不足、民意の不足、法整備の不足等々)がありますと、どれかからと言うよりは、如何に同時に手を付けるかを考えた方が良い気がしてきたのですが・・・どうでしょう? (2004年08月18日 00時36分01秒)
GUMBYさん
>と、大体こんな所で纏めてみたのですが、如何でしょうか。 ええ、大体そんなものじゃないでしょうか。 ただ、民意が継戦意欲を失っても自衛隊は闘い続けるでしょう。今から30年前をピークとする左翼全盛時代、国民が自分たちを裏切るかもしれないという強迫観念は常にあった筈です。そして当時の主敵はソ連。今はまだ良い方です。 ただし、本土決戦は困難と言い続けるのであれば専守防衛は放棄するしかないでしょうね。いくら防衛戦力を強化しても第一波の着上陸を防げない事には変わりがありませんから。 予防攻撃・・・敵が侵攻準備を始めたと断定されたとき、“こちらから出向いて敵侵攻部隊集結地点を先に叩く”事ができれば洋上阻止も楽になります。ただし予防攻撃は侵略行為です。 (2004年08月18日 00時57分31秒)
参考までに
■ イージス起源 http://d.hatena.ne.jp/keyword/%A5%A4%A1%BC%A5%B8%A5%B9%B4%CF?kid=7423 むかーし、むかし、まだ冷戦が華やかなりし頃、ブラックジャック(ラムP、Tu-160?)はおろか、バックファイア?(Tu-22M?)の実体すらよくわかってなかった頃のことじゃ。 NATOの中核アメリカは、政治的・経済的な理由から、ヨーロッパにワルシャワ条約機構?軍の攻撃をくい止めるだけの地上戦力を常駐させるわけにはいかなかった。よって、本当に第三次世界大戦?になったら、増援戦力は開戦後に大西洋を超えて送り込むことにしておった。じゃが、そうすると、増援船団は世界一のソヴィエト海軍の潜水艦や、ソヴィエト海軍航空隊の保有する長距離爆撃機の攻撃にさらされることになるのじゃ。もちろん空母機動部隊はこの両者に対抗できるのじゃが、数に限りがあるし、大量の爆撃機が一斉に対艦ミサイルを発射すると、艦隊側の処理能力を超える飽和攻撃(サチュレーション・アタック)になることがわかったのじゃ。 そこで米海軍は考えた。「だったら、それに対抗できるような強力な防空艦を作ればいいじゃん」 これがイージス・システムの開発理由なのじゃ (2004年08月18日 01時46分39秒)
返事遅くなりました、昨晩飲み過ぎてまだ頭がガンガンしてます・・orz
>予防攻撃・・・ただし予防攻撃は侵略行為です。 正直な所、予防攻撃が出来れば一番犠牲が少なく済みますね。只、やはり国内法のみならず国際法から見ても、侵略行為となるのでしょうか。旧西独は、東独地域まで討って出る防衛計画を策定していたと言いますが、この辺はどうだったのでしょう。やはり第一撃を受けてから、だったのでしょうか。 >本土決戦は困難と言い続けるのであれば 困難という考えは変わりません。同時に本土決戦が可能な状態に持っていくことにも、疑問はありません。只、軍事面を考える時に、その準備と並行して国際派遣の積極化が可能か、その点が心配なのです。 個人的には、本土決戦と海外派遣恒常化を同時進行するなら(この点、一番意見が異なる点かもしれません)、軍事力の面では、陸自の強化が最優先かと考えています。先程指摘されて気が付いたのですが、敵がどんな手を打とうと、こちらは均等に部隊を配備する必要がある事を考えると、特に。 私案としては、各管区に防御基点としての甲/乙編成師団を維持。従来の機動予備の7Dと1tkGを解体し、各方面にTKとFVを各2個大隊弱ほど装備した機甲化予備を配備、装備としては戦車900~1000台前後、火砲700~800門前後、FV200~300台程、人員数は16万強。これだけあれば、機動予備から海外派遣部隊を交替で抽出することも可能ですし、均質な陸上防衛を、国民生活に極度の負担をかけない範囲で行えたのではないか・・と考えるのですが、如何でしょう。問題とされるTKやFVの更新も、警備艦同様複数年度会計とすれば、解決できる目処も立つでしょうし。 え?北部から持ってきた装備を何処に置くって?そこで和製アルゴル級の出番ですよ。CやKが真似できないような、大型高性能RORO船をここは一つ(暴打 (2004年08月18日 13時57分12秒)
>民意が継戦意欲を失っても自衛隊は闘い続けるでしょう
自衛隊の欠点は士気が高すぎることにある、という言葉を思い出します。この点を空回りさせないためには、自治体中心の民間防衛と教育による意識浸透が急務なのでしょうね。近年、消防庁や交通機関でもテロ対策が意識され始め、自衛隊の存在が国民に多少認知され始めた今なら、チャンスかもしれません。 ・・一番手っ取り早いのは、国民の生命財産に極度の損害を及ぼさない程度に、都市部(特に首都圏)へ攻撃を受ける事かもしれませんけどね(ボソ >イージス起源 これは面白いものを有難うございます。その意味では海自がイージスを導入したことも、理に適ったことだったのかもしれませんね。EFには何が何でも、米国からの来援部隊とTFを引き連れてきて貰わないと困りますし。その為には是非とも、MDを中止してでも全DDGをイージス化し、特別会計予算を用いてでも最低6隻以上の大型ROROを購入。更にはRORO船の内海航路安全化のため、地方隊に人件費を増k(銃声 (EFを新世代艦だけで固めた3群編成にすれば、EFの能力を向上しつつ、RDに回せる人員も増えませんかねえ。勿論、任務の棲み分けをより明確化した上で・・・・以上、地獄からのGUMBYの妄言でした) (2004年08月18日 13時59分07秒)
GUMBYさん
>やはり国内法のみならず国際法から見ても、侵略行為となるのでしょうか。 はい、国連憲章にもそう書いてあります。 >やはり第一撃を受けてから、だったのでしょうか さぁ、資料を見てみないことにはなんとも。どの文献に書かれていましたか? >只、軍事面を考える時に、その準備と並行して国際派遣の積極化が可能か、その点が心配なのです。 ドイツは可能とし、実行中です。 >個人的には、本土決戦と海外派遣恒常化を同時進行するなら、 >軍事力の面では、陸自の強化が最優先かと考えています その主張は意味がありません。何故なら、他のどの選択を行っても『陸自を最優先で強化すべきだ』になってしまうからです。 そもそもの前提で予算が限られた場合で、という話の流れになっていた筈です。軍事費増額できるならそもそも苦労はなく、こんな話を続ける必要はない。 軍事費は抑制、陸上兵力は増やせ、海外機動展開出きる輸送力が必要、・・・では何処を削るんです? 優先順位を高いものを指定するなら、代わりに優先順位の低いものがどれなのかも指定しなければならない。それもせずに陸を増やせ、というのは意味がありません。 全部増やしたい、予算を増額しろという結論ならそれで終了です。 (2004年08月19日 00時15分06秒)
>はい、国連憲章にもそう書いてあります。
・・・基本中の基本でしたな(恥 >ドイツは可能とし、実行中です。 言いたくはありませんでしたが、これこそが最も無意味な主張です。ドイツ(そしてEU)と我が国の環境、条件の違いは、貴方自身が一番よく把握されている筈です。環境が同一な物は存在しない、というのは理由になりません。同一な物が存在しようがしまいが、環境が異なれば実行可能な行動は全く異なってきます。 >軍事費増額できるならそもそも苦労はなく、こんな話を続ける必要はない。・・・では何処を削るんです? ぶっちゃけMDでしょうね、英国でも豪州でもそっぽ向かれてしまった。あれは技術の改善とかそんなレベルで修正できるレベルの代物じゃありません。元々、アメリカ本土という、仮想敵から大洋一つ隔てた位置に存在する国を守るためのシステムが、一衣帯水の位置に仮想敵国が存在する国の防衛の役に立つかと言われれば、全く役に立たないわけで。それこそMDの為に空海の規模を倍にし、情報収集衛星を常時10基単位で飛ばせる、それだけの予算があるというのであれば、まだ話は別でしょうが。あれは日本の防衛全てにとっての癌です。 後は予算増額無しに戦力増加を図るのであれば、上で述べたとおり、会計方式を弄くるという手もあります。正直な所、MDを窓から投げ捨てて、複数年度会計の範囲を拡大できれば、防衛予算の増額無しでもかなりの戦力増強が可能でしょう。 >全部増やしたい、予算を増額しろという結論ならそれで終了です ま、それが本音ですし理想ですが、流石にそれは言いません。ですが、お互いの前提認識にここまでズレがあるとすると、ここらで止めるのがベターかもしれません。流れと趣旨を見ないで入り込んだ私が悪いわけですし。 何よりこれ以上続けるのもご迷惑でしょうし。その点は重ね重ね申し訳ありませんでした。 (2004年08月19日 01時46分11秒)
GUMBYさん
>ドイツ(そしてEU)と我が国の環境、条件の違いは、 >貴方自身が一番よく把握されている筈です。 はい。その上で言います。この日記の伝えるところは「ロシアの脅威の復活の兆し」である事。そしてそれはドイツにとって脅威であること。ロシア軍の主力は欧州方面に居るのですから。それでもドイツは戦力を減らすのです。 ドイツが減らすのだから日本も減らすべきという単純な言い方はしませんが、海外派兵するのだから軍事戦力を増やせという理論も間違っています。現実問題として海外派兵を推進しつつ戦力削減を行っている国があるのですから。 要は周囲の脅威レベルをどう見積もり、必要とされる戦力はどれだけなのかという問題です。欧州が戦力削減を行えるのは冷戦が終結したからです。さて、アジア方面は仮想敵国甲たるソ連は消滅しましたが仮想敵国乙、丙は現存しています。ですからドイツほど削減はできませんが、第一仮想敵国が消滅したのも事実です。 (2004年08月19日 02時09分18秒)
GUMBYさん
>ぶっちゃけMDでしょうね、英国でも豪州でもそっぽ向かれてしまった MDが削減できるならそれこそ苦労しない。あれはもう政治レベルで決定したもので、あれを無くせというのは軍事費の増減を論じるのとレベルは同じ。 するとやはり論点がアサッテの方向へ行ってしまいます。 ちなみにオーストラリアは(必要がないにも関らず)MD導入にやる気満々ですよ。ソッポを向かれたという話は聞きません。 イギリスは核抑止力を自前で持つ上、そもそも必要がない。ロシアが撃って来る可能性はソ連時代より激減しているんですから。 >元々、アメリカ本土という、仮想敵から大洋一つ隔てた位置に >存在する国を守るためのシステムが、一衣帯水の位置に仮想敵国 >が存在する国の防衛の役に立つかと言われれば、全く役に立たないわけで。 それはNMDとTMDをゴッチャにしている。 >あれは日本の防衛全てにとっての癌です。 高価な精神安定剤だと思ってください。 私も実戦で頼れるものとは思っていません。 ただ、国民への精神安定剤という意味での効果は十分に発揮するでしょう。 後は政治です。MDを推進していけば、何れはノドンの軌道頂点付近で迎撃できるシステムが欲しくなる。しかしSM-3では迎撃高度にも限界がある。THAADもPAC-3も迎撃高度は低い。イスラエルのアローにしても同じ事。 つまりGBIインターセプターに類するシステムが欲しくなる。キルビークルはTHAADやSM-3のものと共通にできるから、要するにロケットモーター部分が必要になる、その中身は・・・そう、大型の固体ロケットブースター。つまり弾道ミサイル。 (2004年08月19日 02時33分29秒) |