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2005年02月10日
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テーマ:戦争反対(1193)
カテゴリ:日本
松代大本営の保存をすすめる会「平和資料館きぼうの家」へ直接訪問されたベルナドット隊長(仮名)さんの詳細報告をここに記します。(一連の騒動の発端



「平和資料館きぼうの家」訪問詳細報告 [松代大本営と「悲劇の朝鮮」

報告その1     ベルナドッド隊長(仮名)さん

 本日(2/9)の15:00、「きぼうの家 松代大本営の保存をすすめる会」を訪問してきました。対応していただいたのは幹事の島村さんという方で、非常に丁寧に対応していただきました。この点に関しては特に銘記し、改めて島村さんにお礼を申し上げたいと思います。

 島村さんは戦争体験者だそうで、リタイヤ後にこの会の運営に携わっておられるそうです。やはり実際に戦争を体験された方の御発言には重みがあり、私も気持ちを改めてお話をさせていただきました。以前の書き込みで会の所在地が「木造二階建ての一般家屋」と御紹介しましたが、この建物は篤志家による寄付なんだそうです。この「きぼうの家 松代大本営の保存をすすめる会」の他にも4~5団体の活動の拠点として使われている、とのことです。

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 まず挨拶の後、JSF.さんの冒頭の記事と「米国自民党」氏の投稿に目を通していただきました。
そのときにチュリ刑の写真のプリントアウトと、その刑罰が李氏朝鮮で実施されていたものであることも説明しました。島村さんは、この写真は初見だそうです。

この時点で「この文章(を発表した事に対して)で、こちらとしては訴訟その他の法的処置は考えていない」とお返事を頂くことが出来ましたが、その後も所謂「松代大本営」の工事に関して色々と興味深いお話をお伺いすることが出来ました。

この工事に関しては現在も不明点が多く、その点に関しては率直に島村さんも認められていました。原因としては

 ・敗戦の混乱
 ・(創氏改名による)日本名での資料しか残っていない
 ・朝鮮戦争により半島側の資料が散逸

などをあげられました。(2005/02/10 01:28 AM)

報告その2     ベルナドッド隊長(仮名)さん
それでも工事の規模に関しては、本人および『家族』(←チェックしておいてください、後で触れます(笑))などの証言の他に

 ・周辺住民への聞き取り調査
 ・学校などの記録(チェックその2(笑))
 ・東部軍の、工事の上級関係者だった複数の元軍人への聞き取り調査
 ・賄い部隊の記録
 ・西松組、カジマなどの工事関係会社の資料
 ・(今風に言うなら)交代シフト配置などの資料

などから、「全体で10,000人強、うち朝鮮人が6,500~7,000人」という推測がされています。これについてはある程度信頼性のある数字と見てよいと思います。
つまり作業の主力は朝鮮人だったわけで、当然、事故で死傷した労働者も朝鮮人が多かったというワケですね(^^;

 さて、先ほどチェックしておいた『家族』です。上記した理由により割合その他についての不明点は多いようですが、この工事で働いていた朝鮮人には、相当数の自主的な渡航者が含まれていました。家族連れで松代にやってきて工事に携わった朝鮮人も多数いたそうで(故に、「学校の記録」が資料になるわけです。作業者の子供の転入の記録が残ってるわけですね。そのほかにも「朝鮮人の子供と一緒に遊んだ」等の証言もあるようです)、この中には現場での親方的立場にいた人や土木技術者も多く含まれていたとのことです。証言をされたチェ氏も、松代大本営工事で働く前に日本に渡り多くの土木・建設工事に携わっていたそうで、発破なども(もちろん「門前の小僧~」方式ではありましょうが(^^;))扱えるいわば「土木技能者」だったそうです。
(2005/02/10 01:30 AM)

報告その3     ベルナドッド隊長(仮名)さん
上記のような点を総合すると
「敗色が濃くなり成人男子の労働力が払底した日本において、朝鮮人を中心とした労働力を利用して工事が進められた。(トップレベルはともかく)現場レベルの指揮者や土木技術者/技能者も朝鮮人を多く用いたが、単純労働力は徴用者によって補完していた」
ということになると思います。
これでチュリ刑についても説明できます。おそらくこの行為が行われたのは、現場指揮も朝鮮人によって行われていた集団なのでしょう。何せ大本営工事です。軍部や元受の工事会社からのプレッシャーは相当なものであったことは容易に想像できます。そんな中でこのようなリンチが行われてしまった、という可能性については、島村さんも「可能性としては十分にありうる」とおっしゃっていました。

 さて、それで、肝心の工事における死者の数ですが……。

わかんないそうです(^^;

いや、ドきっぱりと言われました、名前のわかってる死者は四人しかいないと。とにかく資料が無いそうで、証言すら「トラックで死体を火葬場に持って行ったらしい」とかいう噂レベルしかないので、この点については本当にわからないそうです。

※この文章をもって「松代大本営工事では死者は四人しか出なかった」というソースにはしないように!!
 一万人からが関わる、昭和10年代の技術で施行されるあの規模の土木工事で四人しか死なないなんてことはまずないはずです。

ただ、上記したように作業者の65~70%は朝鮮人でしたので、当然ほぼ同じ割合、管理側の人間も考慮すれば+αで朝鮮人の死者が多数を占めている事は当然の論理的帰結です。ということで、問題のWebPageの(朝鮮人の死者に関する)記述は、確かに間違ってはいない、とは言えます。
……表現については、多少疑問の余地が残るとは思いますがね(^^;
(2005/02/10 01:31 AM)

報告その4     ベルナドッド隊長(仮名)さん
 「強制連行」の表現についても、島村さんも(上記の、徴用を行う以前に多くの自主的な渡航者がいた、という点を含めて)大まかには実態を御存知でした。ですので、少なくとも朝鮮半島においては「日本の軍人が銃剣を突きつけて、首に縄をかけてトラックで……」というような事は無かった、ということでは見解の一致を見ました。ただし

 ・現場レベルで相当無茶な募集をかけた。その行為は国家権力の背景の元に行われた
 ・中国から連れて来た労働者に関しては、文字通りの「強制連行」だ。
  「日本の軍人が銃剣を突きつけて、首に縄をかけてトラックで」を本当にやった

という二点を考え、あえて「強制連行」という言葉を使っているそうです。この点に関しては議論の余地があるかもしれません。
※中国からの「強制連行」に関しては、恥ずかしながらあまり知識がありませんでした。詳しい情報があれば御紹介いただければ幸いです。

 一方、チェ氏は晩年、塵肺でかなり苦しまれたそうです。上記のような疑問点はあるにしろ、松代大本営工事にかかわった(朝鮮人を含む)多くの労働者が劣悪な作業環境下で置かれたこと、そのことで後に長い間苦しんだことに関しては、残念ながら事実のようです。この事は今回、多くの点に関して丁寧に御説明いただいた島村氏に敬意を表し、私の義務として皆さんにお伝えしておきます。

 また、「きぼうの家 松代大本営の保存をすすめる会」でも、決してチエソアム氏の証言を盲目的に信じているわけではない、というお言葉を頂きました。もちろん悪意をもって嘘をついているとは思っていないが、なにぶん何十年の昔のことだし量も多いので、記憶違いや証言の中で食い違う部分も確かにある、今回のチュリ刑の写真のような歴史的資料があれば是非紹介して欲しいとのお言葉を頂きました。
(2005/02/10 01:34 AM)

報告その5     ベルナドッド隊長(仮名)さん
 他の投稿でも書きましたが、今回御対応いただいた島村さんという方は非常に物腰穏やかで、『平和』活動家にありがちなファナティックな面はまったくありませんでした。解らない点に関しては率直に「解らない」と答えてくださいましたので、いわゆる『プロ市民』とは一線を画してもよさそうです。JSF.氏を初めとして、もし何か疑問点がありましたら、E-Mailなりで御連絡されてみるのもいいかもしれません。

 お話し合いの最後に「最近、朝鮮人/韓国人に感情的な反感を持つ人が増えている。北朝鮮との問題もあるが、今まで『日本人は悪いことをした、朝鮮人はかわいそうな人たちだ』という価値観が行き過ぎていた面があったのではないだろうか。その反動でこのような感情が生まれてきた側面もあると思う。このような感情的ないがみ合いを無くする為に、是は是、非は非として、昔あった確かな事実を調べていきたい」とお話ししたところ、島村さんから「まったく同感だ」とのお言葉を頂きました。


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 最後に、多くのお時間を頂き、非常に御丁寧に対応していただいた「きぼうの家 松代大本営の保存をすすめる会」の島村さんにもう一度御礼を申し上げ、皆さんへの御報告を終わらせていただきます。

(2005/02/10 01:36 AM)



私は1/29の日記において崔小岩(チエソアム)さんの証言に対し、「~あるいは真実だとしても朝鮮人同士で虐待していた証拠である可能性が高い」と述べました。そしてその事に対し、『きぼうの家 松代大本営の保存をすすめる会』の島村さんは「可能性としては十分にありうる」と仰られました。また、決してチエソアム氏の証言を盲目的に信じているわけではないとも。

・・・全ての平和運動家が、島村さんのような柔軟な考え方であるならば、とても素晴らしいだろうに・・・と思いました。



報告の追伸     ベルナドッド隊長(仮名)さん
報告その4にあった、四名の名前が解っている亡くなられた方ですが、全員、朝鮮人の方だそうです。その内一名の方は日本名でしか資料が残っていない為、未だに本名がわからない、とのことです。

今回の件は別にしても、異邦にて名も無く葬られた犠牲者の方の御冥福を心よりお祈り申し上げます。

(2005/02/10 01:41 AM)




犠牲者の冥福を。そして隊長と島村氏に敬意を。





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Last updated  2005年02月18日 00時58分00秒
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