おぼろ二次元日記

2013/04/05(金)07:10

新世界より  #17~25(最終話)「新世界より」感想

グイン・サーガ、ANOTHER・新世界より(47)

戦いは終わった。 新しい未来はどんな形でやってくるのだろう・・・。 「新世界より」 あらすじは公式からです。 サイコバスターを失った今、もはや悪鬼に対抗する手段は残されて いないかに思えた。 しかし、早季は幻影の中に現れた最愛の人物に導かれ、起死回生の 作戦を思いつく。 それは、呪力とそれにまつわる性質を逆手に取るような、思いも寄らない ものだった。 早季、覚、奇狼丸、野狐丸、そして悪鬼。 それぞれの思惑をはらみながら、人間とバケネズミの壮絶な戦いは、 ついに最終局面を迎える。 ******************************** ずっと溜め込んでいた「新世界より」の17話から最終25話までを 視聴しました。 前半は全人学級や倫理委員会が抱える秘密、後半はバケネズミとの 戦いがメインになって、専門用語が減った後半からアニメ派の私には 見やすい作品になったように感じました。 人間が今の体勢を保持するのにどれだけのものを捨て、どれだけのものを 虐げてきたのか。 見終わって感じたのは今期放映されていた「THE UNLIMITED兵部京介」と 「PSYCHO-PASS サイコパス 」との共通点です。 世界観、設定は全く違いますがどちらも二つの勢力のせめぎ合い、そして 徹底した管理社会がテーマになっていました。 異物を排除する。 多くの人間が生きていくにはそれなりの形、秩序と規則が必要です。 しかし、それに適応できない、または当てはまらないイレギュラーな 存在が現れた時、人はどうしてもぶつかり合ってしまうのですね。 相手を理解し、適応し、互いに順応していく事が”人である所以”だと 思うのですが、人はどうしても”獣”であることもやめられない。 つまり自分のテリトリーを守りたがるわけですよね。 そして自分の存在価値は勝敗の上で実感されることが多く、手っ取り早い わけです。 早季は神栖66町の枠からはみ出し、ミノシロによってもっと多くの知識を 得ることができた。 普通なら粛清されるところが富子さんの後継者に選ばれ、さらに経験を 積んでいくことになるのですね。 これは「PSYCHO-PASS 」で朱が社会を統括するシビュラシステムに同じように 選ばれ、まずシステムありきで考えを模索していくスタイルを認められたのと 同じだと思います。 早季も人格指数=サイコパスが濁らないのです。(笑) 早季と覚の周囲、1班の皆にはどんどん変化が押し寄せ、それが まさか最後のバケネズミとの戦いにまでつながっていくとは。 悪鬼・業魔・・・時折発生する、呪力が暴走した者は排除・隔離され、 周囲の人間は記憶を操作されて忘れていく。 普通なら仲間が処分されれば、不安や自分自身への恐怖で平常心を 保っていくことは難しいでしょう。 管理体制への不満も生まれるかもしれない。 瞬が処分されたその時から早季たちは顔も名前も思い出せなくなって しまう。 けれどちぎれた記憶の欠片が早季をずっと救っていくことになる。 早季の強い意志と時に想いはシステムを凌駕する・・・それで、最終回まで 早季は瞬の援護を受けて走り抜けることができたのかもしれません。 人の可能性と信じて。 システムにおびえながらも毅然と自分たちの道を歩いた守と真理亜。 二人には子供が生まれていたのですね。 なんとそれが人を脅かす悪鬼になって、バケネズミ=野孤丸の手に落ちていたとは。 周囲のコロニーを殲滅し、拡張していく野孤丸の野望。 軍事力はミノシロから得た知識と最終兵器の悪鬼の力によるもの でした。 村を襲撃する凄惨な光景。 悪鬼を封じるには東京に保管されているサイコバスターを使うしかない。 たどり着くまでがサバイバルでドキドキしましたね! チビミノシロが可愛い♪ それを扱う乾さん@鳥海さんは最後まで行けるか!?と思ったのですが 巨大生物の餌食になってしまいました。(あああー。) 何も起こらなければ神栖66町で平穏な社会を構成する一人になっていたのに。 暗闇を出て明るい日の光に当たる早季・・・新世界の風景。 ここは感動しましたねえ。 しかし、悪鬼とバケネズミとの戦いは最後の決戦を迎えることになる。 野心をもって人間にとって代わろうとした野孤丸とあくまでも人間に 仕えることで平穏を保とうとした奇狼丸。 悪鬼を引き付ける囮になることに臆する早季に犠牲の命のことを考えて 欲しい、と叱咤する場面はかっこ良かったなあ。 早季と覚の言動はなかなか共感できなくて・・・、でも本当は大多数の 人間の気持ちを代弁しているに過ぎないのでしょう。 何を犠牲にしても自分たちは生き残る、と無意識&無自覚に主張する 早季たちの悪意の無い言動が痛い・・・。(^^ゞ) 生殺与奪は人間にかかっている。 奇狼丸はそれを承知の上で、もしも自分が失敗したら女王だけは 助けて欲しいと頼むのですね。 命を懸けて何度も難所を潜り抜けてきているのに信頼を寄せきれない 早季と覚にがっくりきてしまう・・・。 でも、自分が同じ状況にいたらやっぱり自分と覚を優先するだろうなあ。orz 気が向けば今日は生きられ、明日、考えが変われば自分たちは 殺されるかもしれない。 まるで釈迦の掌の上で踊らされているようなバケネズミたちの 一生と存在意義。 野孤丸にはどうしても耐えられなかった。 切り札は真理亜たちの娘。 戦闘モードの覚に対して、なかなか心を決めきれない早季。 どうやら娘は自分が人間とさえ、思っていないらしい。 もしも自分が人間なのだと知ったら・・・。 鏡を見た後の衝撃の大きさ。 人は環境が違えば人であることを自覚せず、ここまで育ってしまうのですね。 愧死機構をバケネズミに向けさせるために奇狼丸を使うとはなんだか・・・ なりふり構わないですね。人間は・・・。 悪鬼を消滅させ、野孤丸のクーデターは終わった。 早季たちの両親も図書館の秘密を守りつつ散った。 富子さんの執念は野孤丸に見せしめとして叩きつけられる。 長い時間をかけて苦しみを与える。 「私は人間です!!!」 見かけはともかく知能も社会構成も作る事ができる。 呪力を持った人間を”神”と崇め、仕えていたけれど 呪力の有る、無いでこれほどまでに違う存在価値をつけ られるとは。 野孤丸ではない、スクィーラです! 浪川くん、渾身の演技が素晴らしかった! 早季は富子さんよりももっと先に進んでいたのだと思います。 だから自分たちを苦しめたバケネズミにも悪鬼にも心を寄せるような 言動をしたんでしょう。 ならば最期の情けを。 肉塊でしかなくなったスクィーラの命を絶つ早季。 そして、バケネズミがなんともともとは人間だったと知る事に。 呪力のある人間は自分たちの社会、生活を守るために呪力の無い人間を 完全に虐げてきたのですね。 「兵部」の早乙女博士の管理、が暴走するとこういう結末になるということですかね。 覚と結婚して子供ができて。 全人学級では全てが管理され、能力は愧死機構、恋愛感情はボノボ型の 感情が刷り込まれる。 未熟なうちは同性間の恋愛もOKでしたね。 ただパートナーを選ぶ時には異性の結婚相手の候補を。 (「PSYCHO-PASS 」で弥生たちが潜在犯だったのは同性愛、つまり次世代に 向けての生産性が無い行為をしたから?と考えています。) 親子の間の情が本物なのかも怪しい世界で、早季と覚は人として原点に立ち戻って 生きられる世界を知ったのかもしれません。 不浄ネコにもバケネズミにも注がれるものが人に向けるのと同じ愛情であるように。 作品から受け取れるメッセージは受け取れたのでは、と思います。 描写にはあれこれ言いたいですがいまさらですね。(苦笑) 人が何を犠牲にしても生き延びようとする本能を早季の中に 見たように思います。 スタッフ・キャストの皆さん、お疲れ様でした。 【送料無料】【コミック・書籍全巻セット】【ポイント3倍】貴志祐介「新世界より」全3冊セット ... 【送料無料】新世界より 五 [ 種田梨沙 ] fc2サイト記事はこちら♪ TB URLはこちら♪ http://kiraboshi714.blog55.fc2.com/tb.php/1143-4e7e5e1b

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