2013/08/24(土)14:39
銀の匙 Silver Spoon #7「八軒、ギガファームへ」感想
アキが密かに悩んでいることに気づく八軒。
まだ自分の進路も見えないのに・・・。
「八軒、ギガファームへ」
あらすじは公式からです。
御影の家でのアルバイトの息抜きに多摩子父が経営するギガファームに
行くことになった八軒と御影。
果てしない一本道を車で走っていくとギガファームの看板が見えてきた。
そこに待っていたのは、八軒の想像を大きく超える巨大な農場だった!!
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アキの悩み事に親身になってあげる八軒クン。
アキの家族は良い人だから、話をちゃんと聞いてくれるだろう。
けど・・・肝心の八軒クンは自分の母から大量のメールが来ているのに
開きもしない。(電波が通じない、というのもあるけど。)
開いても、そっけない返事。
互いに歩み寄ることができなくなってしまうほど溝が今は深い状態なのだと、
彼の家庭環境のほうが心配で、寂しい気持ちになりました。(;;)
いつか息子が人の事を思い遣れる素敵な子に育ったと両親が分かる日が来るといいなあ。
進学校で良い成績を収めることが第一、それしか無いと考える両親の価値観を変えるのは
とても大変なことだと思うけど・・・。
御影家のアルバイトを始めて二週間、すっかり農場の男になった八軒クン!
お休みをくれると言われてもどこに行っていいのやら!?
遊べるところは1時間くらい車で走った100km先のイトーヨーカドー!?(ひー!)
多摩子の家がすごい!と駒場に言われていたことを思い出してアキの母に車で
連れて行ってもらうことに。
もちろん、アキも一緒で楽しそう♪
巨大なギガファームを目の前にして衝撃を受ける八軒クン!!!
衛生面の事はこの作品の最後に出る注意事項に繋がる部分ですね。
わずかな細菌が農場一つを潰し、家族、従業員を失業というどん底に
叩き込む・・・。
驚いたのは巨大さ、だけではない。
稲田家の強烈なDNA!!!
お兄さんは何とか逃れたわけですか。(笑)
しかし、強烈な父@大川さんと母@千和ちゃん!
早速、処分する乳牛を見て御影家と違うビジネスライクな姿勢に
違和感を感じる八軒クン。
おまけに英数ができる自分をここで働けと!?
脳内、ギガファームの事ばかりの多摩子を見て、アキとの違いを
八軒クンは感じる。
一人娘だから、という責任に縛られていないか?
多摩子も縛られているのでは・・と思ったら
「私はお金が大好きです!!!」
親でも許さない!?な下剋上娘!!!
「多摩子、恐ろしい子!!!」
歪みない子になってしまったものです。(^^ゞ)
それを見ていてふと表情を曇らせたアキに思い切って声をかけた八軒クン。
「オレで良かったら相談に乗るよ。」
自分のことだってままならないのに何やってる!?
頭を抱える八軒クンを見て
「馬みたいだよね。」
と、笑うアキ。
どういうところが?
その時、連絡が入って急遽、牛の出産に立ち会う事に!
逆子なので、足から出る子牛を引っ張り出す作業を手伝う八軒クン・・・
息をしていない子牛だったけど無事、回復!
感動の瞬間・・・
「グロい・・・。」
まあ、人の出産だって立ち会いとか無理なお父様もいらっしゃいますものね。(^^ゞ)
触れあう間も無く別々の部屋になる牛の親子。
初乳はあの子牛のために、と搾乳する多摩子。
乳は本来、あの子牛のためのものを分けてもらうのだ。
それは形が違えどアキも駒場の家も同じ。
哺乳瓶の乳を飲ませようとした八軒クンはうまく咥えさせることができない。
手荒な感じに見えた多摩子の扱いだけど、結果的には子牛がそれを”飲む物”と
認識できたことに八軒クンはちょっぴり感動♪
けれどこの子は牡牛。
種牛にならない限りは去勢されて、肥え太らされて、肉牛になる運命。
「牛丼!!!」
また名前を付けましたね。(^^ゞ)
合間に母親からのメールに八軒クンは返信するけどそっけない。
常盤から宿題お助けメールが癒しになるとは、余程、家族とは離れて
いたいんですね。
経済動物なんだから親しみなんか持ってはいけない。
けど、そこに愛が無いか、というとそうでも無い。
多摩子のお父さんは確かに子牛を生かすために必死だったし、多摩子も
哺乳瓶の使い方を教えて子牛を育てようとしている。
名前の事だってスモークチキン先輩は自分で答えを出せ、と言ってくれたし、
御影の家はなかなか家畜を手放そうとはしない。
「シビアだけど答えは一つじゃなくても
いいんだって言ってる気がする・・・。」
まだ八軒クンは酪農に携わり始めたばかりですものね。
美味しく育てるのもまた愛情。(^^ゞ)
馬を見ながら八軒クンはアキの悩みを問いかけてみる!
「私、本当はね、馬関係の仕事に就きたいんだ。」
けど一人娘の責任がある。
自分がやらなければ農場は絶えてしまう。
家族の期待に応えなければ、とも思う。
そういうところは八軒クンと同じ・・・と言うアキに「話せば分かってくれる家族がいる」、
「俺んちとは違う!」と八軒クンは否定する。
夢があるなら、それに向かって一生懸命になってる奴の夢がかなわないのは寂しい・・・。
自分と違って大きな夢があるんだから・・・。
馬と関わってるアキはとてもカッコイイんだから・・・。
自分の事がままならないのに、人の心配ばかりして。
「臆病だから周りが良く見える、仲間思い」の八軒クンをアキはだから
「馬みたい」と言ったのですね。
でも、その面倒くさい所が良い!
アキの言葉に舞い上がる八軒クン!!!
けど、電話だけなのに、アキ父の幻影が!?(笑)
いや、実体でした!
もう夏休みは半分以上過ぎた。
学校に戻れば豚丼との別れが待っている。
という事で・・・
八軒クンは気性が優しいから家族の期待に応えようと頑張って、頑張って
きたんですね。
けど、そこに注がれる愛情があったのかどうか。
感じることができなかったから彼は壊れそうになってしまった・・・。
逃げてエゾノーにやってきたけど彼の人に対する気持は壊れてはいなかった。
生来、”優しい馬の気質”を持っていたということですかね。(^^ゞ)
例えその先に悲しい運命が待っていても愛情込めて育て上げる。
仕事とはいえ、酪農家さんたちの覚悟と気持ちが伝わってくるエピソード
でした。
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