2006.05.04

働かざるものを喰うべからず(その2)~仕事について~

(1)

●「夜」

18歳の時。二丁目のバーで働いた。
そこは、前から「お客」として通っていたところだった。
働いた理由は、挙げればきりがない。
でも極端なことを言えば「同性愛者として働けるところ」が
「バー」だと思ったからだった。
でも現実は全く違う。

二丁目は見渡せば同性愛者だらけだ。
レズビアンもゲイもいる。
そして「夜の街」だ。
ヤクザもいれば警察もいる。
いろんな人がいる。
「お客」として来る人も「お客」を待つ人も、
職業も人種も年代も色々だ。

異性愛者の中で同性愛者として苦労して働いた、
最後の金曜日に同性愛者として楽しいひとときを過ごすために、
お酒を呑み、食事をし、踊り、歌い、同じ同性愛者の中で朝を迎える。

商売はみな夢を売ることであり、
とてもシビアだと思った。
そして私には「同性愛者の夢」を売ることは出来ないと痛感した。

「同性愛者として働きたい」
「同性愛者の中で働きたい」
そう思うことはなくなった。
なぜなら、私は以前の病院でのバイトも「同性愛者として」働いていたと思ったし、
自分が「同性愛者として働くこと」をはき違えて考えていて、
「同性愛者の中で働く」ことを
異性愛者の中で働くことより「良い」と思っていたことが、
ただの「逃げ」であったり、
ある意味で一般社会で働くよりもシビアだと痛感できたことは、
二丁目でのバイトから、私は知った。
でもそれは知らなくても良いことだったかもしれない。
(続く)

(みかこ)

 



Youthライフヒストリー・スナップ

~◎「仕事」編~みかこ(その2)

■ 【ライフヒストリー・スナップとは?】誕生日が一日違い、同い年21歳のレズビアン・ユース(みかこ)とゲイ・ユース(しんご)がいろいろなテーマについて書くライフヒストリー。『QM』誌のレギュラー連載です。今回のテーマは『仕事』です。

『ライフヒストリー・スナップ』その他の記事を読む








TWITTER

Last updated  2006.05.04 13:58:14
コメント(1) | コメントを書く
[【ライフ・ヒストリー・スナップ】] カテゴリの最新記事