カテゴリ:読書
1905年にドイツで書かれたこの本は、難しいです。
でも、ただ、一つの言葉のニュアンスがつかめれば、 なんだか、現代社会を生きるヒントを得られるのではないでしょうか。 それは、「天職」という言葉です。 教会に閉じこもらず、世俗の中で、 それぞれの天職をまっとうしようと、 営利の追求を敵視しながら、黙々と働く、 プロテスタント(特にカルバン派、そしてピューリタン)の人達。 その人達が、牧歌的な社会、まあ、なあなあだった社会に、 厳しい競争をもたらす経済のメカニズム、 資本主義を根付かせました。 資本主義の中で生きるのは大変ですね。 競争、競争です。 競争がないところでは、腐敗が生まれますので、 競争自体は悪いことではありません。 でも、競争ばかりしていては、疲れてしまいますし、 何のために生きているのかなとも思ってしまいますね。 だからこそ、天職(一般的な「職」というよりも「役割」)を見つけ、 その天職をまっとうするために日々、一生懸命働くことが、 この現代社会で生きる上では重要なのではないでしょうか。 ミクロ経済学にも、独占的競争市場という考え方があります。 例えば、シャープは大型液晶、 パナソニックは大型プラズマというように、 それぞれが、それぞれの得意分野で勝負して、 初めて世界で勝ち残っていますね。 オンリーワンになることが重要なのです。 これからは、財もサービスも同じ物を 大量に売る時代ではありません。 したがって、人材も、均質化した人材を、 企業が求めているわけではありませんね。 自分は、何で勝負していくのか。 これが分かっている人は、 この一見、殺伐としている資本主義社会の中で、 生きる意義を、より感じることができるのではないでしょうか。 ![]()
Last updated
Apr 11, 2009 11:09:17 PM
コメント(0) | コメントを書く
[読書] カテゴリの最新記事
|
|