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仙台・宮城・東北を考える おだずまジャーナル

2006年07月12日

 
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カテゴリ:東北
朝のNHKラジオ(11日)で、盛岡の岩手公園の名称について今地元で盛り上がっているとのレポートがあった。

盛岡に生まれた私は(ウソです)、岩手公園は縁が深い。街の真ん中にある城跡の公園で、中津川沿いの市役所、県民会館、公会堂などの施設からも近く、ホッとするスペースだ。秋田市の千秋公園、山形の霞城公園なども、外周の濠とあわせて市街地のオアシス的で大変良いと思うが、生まれ育った(またウソ)盛岡だけに思いも格別だ。啄木や賢治のゆかりの地でもあり、高橋克彦さんの小説にも登場する。また、山川恵里佳さんがスカウトされたのは、ここでお母さんと鳩にエサをやっていた時だ、と以前に何かで聞いたこともある。

岩手県生まれの(本当です)私には、盛岡城跡の岩手公園として馴染んでいるので、今更改名と言われても特に必要は感じない。盛岡市のサイトで市長記者会見を斜め読みすると、開園100年を機に、盛岡を強くPRする意図のようだ。わからないではない。本年度予算の発表資料に、岩手公園開園百周年記念事業費15百万円、という新規事業も見えるが、これに引っかけて盛り上げようというのだ。

 ■関連記事(岩手日報HPから)渦巻く賛否 岩手公園「改称」(06年5月24日)

この手の議論は、だいたい賛否がかみ合わず決め手がなく、最後は言い出した人など政治プレイヤーの利害得失をうまく調整するか逆に決裂するかして、決断に至る。折衷案が出せるなら政治的には収拾できるとも言えるが(例えば「燕三条駅」)、長い目で意味があるかどうか。

かみ合わないのは、次のように書き出してみれば、よくわかる。
 ○改名推進派 → 盛岡を表す方が良い。
 ○名称保持派 → 長年親しんでいる。
なお次のように書けば、一応かみ合って見えるが、これは二の次のリクツに過ぎず、これだけで禅問答しても始まらないことも、これまた明瞭。
 ○改名推進派 → 名は体を表す。
 ○名称保持派 → 名前より中身だ。

名称として盛岡と岩手のいずれが良いかは、まさにセンスの問題。歴史的には「岩手」が早く、「盛岡」は南部氏が入来して従来の不来方を改称した(訓読みを同じくする「杜陵」とも表記)のだろう。「仙台」と「宮城」の関係も、基本は似ているが、だけど、古いからといって「岩手」にすべしという問題では、もちろんない。
「盛岡」派は、藩名こそ中身や伝統を表すのであり、廃藩置県のタイミングでたまたま採用された郡名には中身がない、と反対するだろうし。そして今度は「岩手」派が、百年で十分に馴染んだ、というだろう。かみ合わない。

私が思い出すのは、宮城フィルハーモニーが仙台フィルと改称したこと。一般にはたいして問題にはならなかったが、私は一人で勝手に憤慨していた。理由は単純で、ワザワザ大を小にする必要を感じないことと、石巻の人はどうなるの、ということ。
オーケストラは都市とともに在るべきだから、というのが公式発表のリクツだが、何も長年親しんだ名称を変えるまでもない。本当は指定都市に移行し、また楽団の財政支援の主力となった仙台市の意向だろう。
ちょうどその頃だが、パリーグの南海の球団撤退で、近鉄バファローズが名称に「大阪」を入れるかどうかが話題になり、近鉄ファンは全国区だから、という理由で見送られた。東北の片隅でラジオ大阪の電波を拾って近鉄を応援していた私には、涙の出るような嬉しい話だった。何年か後、南海の撤退で、99年に「大阪」を冠することになるのだが。

たかが名前とも言えるし、名前こそ大事とも言える。噛み合わない。お利口な一般論で申し訳ないが、人々や社会のためにどういう政策を必要とするのか、その一環として改名も意味を持つかどうか、という常識的議論をしてほしい。

谷藤盛岡市長は、「岩手公園」という正式名称は残しますから、というようだが、とにかく改名させるために考えた便法のようにも聞こえ、ちょっと浅ましい。

こちらにも、頑なに歴史的名称にこだわる市長がいる。便法はダメだというようだから、堂々と一貫しているとも言えるが、市長は全体を見渡す立場にある。一意見にこだわるようにしか見えない。






Last updated  2006年07月12日 06時33分19秒
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おだずまジャーナル@ Re[1]:船岡と海軍火薬廠の歴史(その3)(10/16) 公僕さんさん、コメントありがとうござい…
公僕さん@ Re:船岡と海軍火薬廠の歴史(その3)(10/16) 以前駐屯地で勤務した者です。素晴らしい…

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