「障害者アート」日韓フォーラムの情報
■「障害者アート」日韓フォーラムpotentialポテンシャル ~発見されていない可能性~日時 2005年3月13日(日)13:00~18:00(受付12:30~)場所 奈良市男女共同参画センターあすなら 大会議室 (地図 http://www4.kcn.ne.jp/~asnara/acusesu.htm)日本と韓国における障害のある人たちのアート活動について報告します。また、韓国におけるICT(情報コミュニケーション技術)を通した教育支援の最新事情についても紹介します。●新しい教育・文化のアプローチ 今、障害のある人を支える教育・福祉サービスが大きく変化しています。なかでも障害のある人が生涯を通じて自己実現をはかりながら成長し、社会の関わりのなかで豊かに生きていくために、新しい教育や文化のアプローチが求められています。 このようななか、障害のある人たちが自らの能力を十分に開花させながら、社会参加する手段としてアートの可能性が注目されています。アートの力をいかして障害のある人たちの生きる力を高めるということが、世界的な潮流となりつつあります。私たちは、このような障害のある人たちのアート活動をさらに発展させていくためには、たがいの知恵や情報を交換しあい、それを支える社会基盤を整備することが大切だと考えています。 そこで、日本と韓国における障害者アートがさらに発展し、日韓の文化交流がより深化していくために、両国の取り組みを紹介し、学びあう「『障害者アート』日韓フォーラム」を日本と韓国で開催します(韓国ソウル市では2004年10月に開催されました)。 今回のフォーラムでは、教育や文化を通し、障害のある人がどのように成長していくか、そのための社会的なサポートはどうあるべきか、それによって社会はどう変わってゆくのか、について考えます。とくに今回は韓国における最新のICTを通じた支援についても紹介します。 みなさまのご参加をお待ちしています。●プログラム▼13:00~13:10 ごあいさつ播磨靖夫(財団法人たんぽぽの家理事長/エイブル・アート・ジャパン常務理事)▼13:10~14:10 講演 [60分]「韓国における障害者福祉と教育」 イ・ヒョジョン(パラダイス福祉財団専任研究員)韓国では、1970年以降障害者福祉に対する関心が高まるようになった。とりわけ、1990年代以後、ノーマライゼーションの理念にもとづいた統合教育の流れは、韓国の福祉全般に大きな影響を与え、発展し続けている。韓国における障害のある人のライフスパン(生涯周期)ごとの福祉サービスと教育サービスについて論じるとともに、現在の課題について報告する。「テクノロジーを通じた支援」 ジョン・ウンヨン(パラダイス福祉財団研究員)パラダイス福祉財団は1994年の設立以来、障害のある子どもに関する全般的な教育、治療、福祉の向上を目ざして、支援事業を行ってきた。また、ITをいかし、障害のある子どもや家族向けの教育用ソフトウェアの開発、配布や、障害のある子どもの治療、教育、リハビリに対する情報共有とコミュニティ形成をサポートする障害関連ポータルサイトの運営を行っている。最新のオンラインネットワーク事業、また専門家に対しての教育などについても報告する。▼14:10~15:10 報告1 [60分]「文化アクセスとソーシャル・インクルージョン」▽視覚障害のある子どもたちとアーティストの共同プロジェクト~Another Way ofSeeing オム・ジョンスン(韓国視覚障害者芸術協会副会長)韓国視覚障害者芸術協会では、1997年の設立以来、視覚に障害のある人たちが芸術の才能を発揮できる機会を提供し、さまざまな文化活動に参加することをサポートしてきた。視覚障害のある子どもとのワークショップ、さわることのできる本づくり、美術館での展覧会「Another Way of Seeing(もう一つの見方)」などについて報告する。▽アクセシブル・ミュージアム・プロジェクト 太田好泰(エイブル・アート・ジャパン事務局長)近年、日本においては視覚に障害のある人たちの美術鑑賞は、触って鑑賞するだけでなく、みえる人とみえない人が一緒にことばで鑑賞するという取り組みが行われている。これは、鑑賞の本質やコミュニケ?ションの本質にも迫る新しい方法として、注目を集めはじめている。東京を中心に活動する「ミュージアム・アクセスグループMAR」の活動を報告するとともに、鑑賞や美術館のあり方を考える。▼15:20~16:20 報告2 [60分]「パフォーミングアーツの可能性」▽愛を積んで世の中へ~知的障害のある人の音楽活動 ムン・ミョンヨン(知的障害者施設エドックの家・カリタスベルクワイア演奏団コンダクター)エドックの家・カリタスベルクワイアは知的障害のある20歳から40歳、総勢19人で構成されている。1997年に社会心理リハビリプログラムの一環でハンドベルに取り組んだのをきっかけに今では定期コンサートを国内外で開催している。練習やコンサートを通し、ハンドベルを学ぶだけでなく、社会性や共同生活の能力をいかにして育んできたかを報告する。▽エイブルアート・オンステージ~日本における舞台芸術の新しい取り組み 岡部太郎(財団法人たんぽぽの家スタッフ/エイブルアート・オンステージ・ガムランプロジェクト事務局)障害のある人だけでなく、誰もが自己表現しながら、豊かな社会をつくっていくことをめざす「エイブル・アート・ムーブメント」。2004年からは障害のある人の舞台芸術を支援する「エイブルアート・オンステージ」がはじまった。全国で展開されているパフォーミングアーツを通した市民の新しい協働について報告する。▼16:20~17:20 報告3 [60分]「新しい価値の提示」▽みえること・みえないこと~「where are you?」暗闇のなかの展覧会を通じて イ・ヨンチョル(ケウォン造形芸術大学メディアアート学科教授)2003年にマロニエ美術館で開催された暗闇のなかの展覧会「where are you?(あなたはどこにいるか)」では、彫刻家、画家、建築家、音響デザイナー、コンピュータープログラマーなど42人のアーティストや学生が参加し、視覚障害のある人との協働を通して展覧会を実施した。展覧会を通しての出会い、また見ることの価値と意味を振り返りながら新しい価値観について報告する。▽地域のなかのアートセンター~たんぽぽの家アートセンターHANAの試み 柴崎由美子(社会就労センターたんぽぽの家・プログラムディレクター)2004年5月にオープンした「たんぽぽの家アートセンターHANA」は障害のある人の表現活動の場だけでなく、地域のあらゆる人に開かれたコミュニティアートセンターである。障害のある人が自分らしい生き方を実現するための施設の新しいかたちとして、また地域に開かれたアートセンターの理念、運営について報告する。▼17:20~17:50 質議応答 [30分]▼19:00~21:00 交流会(たんぽぽの家アートセンターHANAにて)主催 財団法人たんぽぽの家共催 パラダイス福祉財団助成 財団法人日韓文化交流基金協力 エイブル・アート・ジャパン●参加費一般 2,000円大学生以下 1,000円交流会費 2,000円※事前にお申し込み・ご入金が必要です。当日ご精算の場合は500円増となります。 ●申し込み方法1) 最寄りの郵便局より参加費をお振り込みください。 郵便振替 01080-6-7812 加入者名 財団法人たんぽぽの家2) 下記の申し込みフォームの内容を、Fax、Eメール、ハガキ、電話などでお知らせください。3) とくにご連絡等はいたしませんので、当日はそのままお越しください。●お問い合わせ・お申し込み先財団法人たんぽぽの家〒630-8044 奈良市六条西3-25-4Tel:0742-43-7055 Fax:0742-49-5501Email:ableart@popo.or.jp