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お で ん 家  へ よ う こ そ !!

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子育てハッピーアドバイス part 2



この記事は『子育てハッピーアドバイス ~自己肯定感をはぐくむ子育てを考える~』の連作となっております。
出来れば、子育てハッピーアドバイス ~自己肯定感をはぐくむ子育てを考える~ part 1 と合わせてお読みください。




4.子どもにとって一番大切なのは、自己評価
  ・「どうせ」という子
  ・叱っていい子といけない子



では、なぜこの「自己評価の低さ」という事が子ども達の心配な症状や問題の根っこにあると言えるのか?


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子どもの心が成長していく上で、1番土台になっているのが、「自己評価・自己肯定感」です。

わかりやすく言いますと
「私は存在価値がある」
「大切な人間だ」
「必要な存在だ」
「生きてていいんだ」

もっと平たく言うと
「私は私でいいんだ」

こういう気持ちの事を、自己評価・自己肯定感と言います。
こういう気持ちの土台が築かれるのが、だいたい0歳から3歳くらいです。

要するに
お母さんに抱っこしてもらったり
おっぱいを吸わせてもらったり
ヨシヨシしてもらったり

そういう事を通じて
「自分は大切な人間なんだ」
「生まれて来てよかったんだ」
という気持ちを、育んでもらいます。


そういう事を土台にして、初めて可能になるのが「しつけ・生活習慣」です。

要するに
「朝起きて、夜寝る」
「服を着替える」
「トイレに行く」
「自分の物と人の物の区別が付く」
「順番が守れる」
こういう事が、だいたい3歳から6歳にかけて、身に付きます。

更にそういう事を土台にして、初めて可能になるのがいわゆる「勉強」です。
これが6歳ぐらいからです。

ですから、それまでに小さい時に自己評価をしっかり育んでもらって、その上でしつけ・生活習慣を身に付けた子どもは、だいたい6歳・7歳ぐらいになると、いろんな事に対する好奇心が出てきます。
そういう時に、勉強を教えてもらうと、非常によく身に付く。

そういう意味では、6歳・7歳から小学校が始まるというのは、合理的なことなんです。


今までの教育論・子育て論というのは、あんまり自己評価・自己肯定感というのは問題にしませんでした。
ある意味で、こういう物は出来てて当然、あるのが当たり前、という前提でなされてきました。

そういう子どもに「何を教育するのか」「何を育てるのか」となった時に、それは、しつけ・生活習慣であったり、勉強であったり、という事で

今までの教育論・子育て論は
「子どもにしつけ・生活習慣をどう身に付けさせるか」
「勉強をどう取り組ませるか」
という事に関わっていた訳だし

また、子どもに何か問題が起きた時には
「それはしつけがなされていないからだ」
と昔の人は必ず言った訳です。


ところが、今、いろいろな心配な症状を出す子どもたちを見てみると、前提であったはずの自己評価がしっかり育っていない、あるいは傷ついている、ボロボロになっている、という子が少なくないのです。


そういう子の話をよくよく聞いてみると
「自分なんて存在価値ない」
「生きてる意味ない」
「いらない人間」
「自分なんかいない方がまし」
という風に、思っている子がほとんどです。

そういう自己評価が低い子どもに、しつけとか勉強を教えようとしても、なかなか身に付きません。
それどころか逆に、そういう事を言えば言うほど
「既に低い自己評価を、更に下げてしまう」
「既に傷付いている自己評価を、更に傷付けてしまう」
という事になります。


よく子どもの中で
「言えば言ほど、逆効果」
「叱れば叱るほど、悪循環」でよけいに悪くなる
という子がいますが

そういう子は、表面的には
「勉強をやる気がない」
「ルールを守らない」
そういう事のように見えるけれど、実は土台の自己評価が低くなってしまっているのです。

だから、しつけ・勉強が身に付かない。
ところが、表面的なところばかり、ガンガン叱られる。
そして更に、自己評価が低くなる。
という悪循環になってしまいます。


ですから、「言えば言うほど逆効果」になっている子どもには、この子の問題は、そういう表面的な事ではなくて、「土台から低くなっているのではないかな」と気付いてやって、もう一度、土台から育て直す必要があります。

その時には、しつけ・勉強の事は置いといて、
「あなたは大切な存在なんだよ」
「生まれて来てよかったんだよ」
「大好きだよ」
という気持ちを、しっかり伝えて、この土台を育て直します。

そして、そういう子はこの土台が育ってくれば、またルールを守れるようになるし、勉強の意欲も出てきます。

そういう事で、いろんな事の土台となるのが、
「自己評価・自己肯定感」なのです。


この自己評価が低くなって来た時に、たいていの子どもが使う言葉が「どうせ」です。
「どうせ、僕なんか」
「どうせ、私なんか」
「どうせ、無理」

子どもの口から、この「どうせ」という言葉が出てきたら、
それは「自己評価が低くなりつつあるサインだ」
という事で、ちょっと注意していただきたい。
いわゆる心のSOSのサインの1つです。
ですから、子どもが「どうせ」と言い出したら、しばらくは叱ってはいけないのです。


まあ、子どもを育てる時に、なかなか叱らない訳にはいかないのですが
子どものタイプによって、叱っていい子といけない子がいます。

まず、叱っていい子のタイプに2通りあります。

その1つは、「いい意味で自分に自信があって、何事にも前向きなタイプ」です。
そういう子は、ちょっと叱られても「自分のために叱ってくれたんだ」と思えますし、叱られる事でシャキっとしたりします。

もう1つ、比較的叱ってもいいのは、「元々、性格的におおらかで、のんびりしてて、細かい事にこだわらないタイプ」です。
そういう子は「こっちが一生懸命叱ってても、ヘラヘラ聞いてて、右の耳から左の耳へ流している、だんだんこっちがアホらしくなって来て、最後には一緒になって笑ってしまう」という得なタイプです。


次に、叱ってはいけない子、あるいは、叱るのに注意が必要な子のタイプにも2通りあります。

1つは、「非常に気が小さくて、臆病な子」です。
そういう子は、「ちょっと注意しただけで萎縮して何も出来なくなってしまう」「他の子が注意されているのを見てるだけで、自分が注意されている気持ちになって、何も出来なくなる」という事があります。

そういうタイプの子は、見ただけでビクビクしているのがわかりますから、実際にはそんなにガンガン叱られる事はないので、そんなに問題になる事はありません。

ところが、問題になるのは、叱ってはいけないもう1つのタイプの子です。
それは、「意地っ張り」で「頑固」で、「どうせ」とか言う可愛げのないタイプの子です。

そういう子は、実は人一倍ナイーブな部分があって、本当は傷付いているんです。
ところが、そういう事を素直に表に出せず、逆に「意地を張る、突っ張る、口ごたえする、非を認めない」という形で出してきます。

そういうのを見ると、こっちがどう思うかと言うと
「こいつ、ちっともこたえとらん」
「今度という今度、徹底的に叱りつけて、このプライドをへし折らないかん」
という風に、見ているだけで叱りたくなってきます。

ところが、そういう子は、実は人一倍ナイーブで、人の2倍・3倍と傷付いています。
その上に、

人の2倍・3倍叱られる
そして4倍・9倍傷付く
そしてまた反発する
すると更に叱られる
そして更に傷付く

という風に悪循環になっていきます。

ですから、そういうタイプの子は、あんまり頭ごなしに叱らない方がいい。
まず、「お前にも何か事情があるんやろ」という風に話を聞いてあげる。
その上で「わかったよ。でも、だからと言って、こういう事はしちゃあかんやろ」という風に教え諭す。

この最後のタイプの子が、よく使うのが「どうせ」という言葉で、これは自己評価が低くなっているサインなのです。




(Part 3へ続く)










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