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音の棲む場所より

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2008.03.11
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カテゴリ:舞台を創る
というわけで、舞台は「うみねこ島のみなと」です

第4場 うみねこ島の港 B イカマル
イカマルイカマル君 ♪いつかマリン号に乗りたいな

「波間ぬう かもめたちひらり  はねあがる 魚はきらり
 おひさまは てらすのさ    のんびりと ひるのうみ
 うみねこ島の うみ      鳥みたいなふねが  おひるね
 うみねこじまのみなと」


サンゴロウ、センター影段から壇上へあがり、船を港に泊める風にやってくる。
イカマル、立ち上がって大きく手を振る。

イカマル 「おーい。」
    サンゴロウ、イカマルに目をとめる。イカマル、サンゴロウに駆け寄る。
イカマル 「おーい、サンゴロウさーん。」
    サンゴロウ、イカマルから目をそらして、帆を気にするようにしながら答える。
サンゴロウ「よーう、イカマルか。」
イカマル 「おかえりなさい、親分。波はどうでした?」
サンゴロウ「しずかなもんだったよ。帰りに、ちょっと雨にふられた。
      霧は、たいしたことないよ。」
    イカマル 壇上に登り、奥の下(船)を見下ろすようにして
イカマル 「へえ、いいなあ、この船は。すごくのりごこちよさそうだなあ。
      カジキじいさんのウミガメ号なんかとは、ぜんぜんちがいますね。」
サンゴロウ「ウミガメ号も、りっぱな船じゃないか。」
サンゴロウ「古いタイプの漁船の中じゃ、いちばんだとおもうがね。」
イカマル「うーん、そうかなあ。でも、あれ、時代おくれですよ。スピードも出ないし。」
    イカマル、少し手を止めて、うっとりとマリン号を見回す。
    サンゴロウはイカマルの方には目もくれず、階段を下りてゆく
イカマル「ぼくは、このマリン号みたいなのがほしいなあ。」
    イカマル、勢いよくサンゴロウの方を振り向いて、目を輝かせながら言う。

イカマル役:小5 多分もう今では声は完全に変わったでしょう。可愛かった~♪

そしてその後サンゴロウは親友の医者ナギヒコから重大事件を打ち明けられます。
ミュージカル「体験」としては「曲中ゼリフ付きナンバー」という、
難関でもあり山場でもあったところのひとつ。ナギヒコ役:中3でした。
(曲中ゼリフ:曲のリズムのなかできっちりでも感情をこめてセリフを言うこと)


第6場 病院前の浜辺 夕暮れ時 (ネムリ病 B)

(ナンバー前奏入って)
     立ち上がり、腕を組み、少しうつむき加減に切り出すナギヒコ。
ナギヒコ「眠り続ける 何日も何日も やがてやせ衰えていき 死ぬこともあるんだ…」
サンゴロウ「眠り続けるから『ネムリ病』か…」
    あごに手を当て考え込むような仕草を見せるサンゴロウ。
    ナギヒコ、うつむいたままボソボソと、しかし少しせっぱ詰まった様子で続ける。
    サンゴロウもうつむき加減で聴いているが、ナギヒコの方を向いて訊く。
サンゴロウ「原因はわかっているのか?」
    ナギヒコ、首を横に振り、
ナギヒコ「わからない。そして、こいつは、伝染するんだ。」

サンゴロウ「わからないのか…薬はあるのか?」
    ナギヒコ、うつむいたまま。サンゴロウ、少したたみ込むように。
ナギヒコ「ガラス貝から作るんだよ その薬は」
    ナギヒコ、ため息をついて両手を額に当てて続ける。
ナギヒコ「ところがだ…もう、ずいぶん長いこと、ネムリ病は出なかった。
     ぼくも、ついうっかりしていたんだ。
     しらべてみたら、病院にある薬で、つかえるやつは、五十人分がやっとなんだ。
     あとは古くてだめになってる。」
サンゴロウ「それだけでたりるのか?どうしてもっと用意しておかないんだ?」
     サンゴロウ、少しナギヒコを責めるように。ナギヒコの顔をしっかり見て。
ナギヒコ「そうなんだよ。
     もしも、万一だが、病気が島ぜんたいにひろがるようなら、とてもたりない。
     あたらしいガラス貝がいるんだ。
     ねえ、サンゴロウ、ガラス貝って、どこでとれるか、知ってるか。」
サンゴロウ「いや、おれは貝がらしか見たことがないな。」
     ナギヒコ、一段と声を低める。

ナギヒコ「キララの海に…」
サンゴロウ「キララの海に…」
サンゴロウ「そこにしかない… キララの海にしか…」
ナギヒコ「キララの海にしかないんだガラス貝は…」
ナギヒコ「頼みたくない こんな危ないこと でも君にしか頼れない」


(曲の終わリ)サンゴロウ&ナギヒコ ♪ネムリ病にはガラス貝だけ

サンゴロウ「なるほど…そういうことか。」

というわけで、うみねこ島の希望を一身に背負って海にでることになったサンゴロウを
待ち受けていたもの、それは・・・・・

次回に続く・・・・(笑)


ト書き(演技のための説明)が多いことにお気づきですか?
その演技すべてが「音に乗って」「振りとして」行われる必要があるのです。
ひとつ手順が狂うと、本当にたいへんです!! みんなでしばしフリーズしたり(笑)
ここの小道具もそうとう議論を重ねたものでした。
「かわいたようなサンドイッチを食べようとするナギヒコ」
「飲み物をすすめる←入れ物はなに?」「うみねこ島のカップの形って?」などなど・・・
というわけで、まずは籐のバスケットにカヴァーをかけて
「サンドイッチがあるらしい形」つまり、実際はないけれどこんもりとさせて
手を出すふりをすることでクリア。食べながらセリフを言うなんて子供にはまずムリです。
カップはスズのワイングラス、ビンはイタリアワインのビン(音夢鈴自前・・・涙)
「船乗りってどうやってピンをつかむの?カップをつかむの?」
「では医者は?でも『うみねこ島の医者』なんだけど」・・・いちいちたいへん。
パイレーツオブカリビアンなんかを見て、みんなで研究、試行錯誤・・・。
ところで、ぼかしてあるので見にくい上に、さりげないのでわかりにくいんですが
サンゴロウの衣装、本当に素晴らしく手がこんでいます。
サンちゃん役(高2女子です♪)によると「着心地バツグン!」だそうです。
ベルト代わりのサッシュは「らしさ」をだすために手で裂いてあったり、
かっこよく襟が立つように、針金をいれて工夫されていたり。
あぁ、そうそう~♪
音楽ですが、さすがにオケをいれるわけには行きませんので録音ですが、
フルオケだったり、シンセ&弦 シンセ&ホーン、マルチパーカッションなどなどなど・・
思いっきり「本気」「真剣勝負」な作品だったのでございます(自画自賛 笑)。





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Last updated  2008.03.11 21:25:18
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