最初の「月間社会保険労務士」
社会保険労務士・ESトレーナーの礒谷(いそがい)です。今日は多くの会社で仕事納めだったようですね。サラリーマン時代は総務ということで、打ち上げの準備で最終日は毎年忙しくしていました。今年は事業主ということで、仕事納めも関係ありません。年明けまでに来年の営業展開の準備、経理構築をやらなければなりません。年末も正月も休みなしですが、来年が実質上の初年度になりますので、時間を取ってじっくり構想を練ろうと思います。さて、先日登録してはじめて全国社労士会の機関紙「月間社会保険労務士」が届きました。あらためて開業社会保険労務士になったんだな、と実感がわきます。その中の、山梨県会の伊藤一男先生の「ロマンティストのマーケット観」という随想がとても印象的でした。伊藤先生は、現在奥様と2人で山梨県八ヶ岳の南麓、標高1,260メートルにある自宅事務所で開業されています。東京に本社がある通信機器メーカーを52歳で早期退職され、平成7年に横浜市で開業されたのち、6年前に終の棲家と決めていたところを離れ、地縁・血縁のない山梨に生活の場を移されたそうです。「これら大きな転進にもかかわらず、結果として多くの先輩、仲間の方々と親しくお付き合いをさせていただき、また大いなる自然の恵みの中で生活できる現在の境遇に、この上ない感謝と幸せを感じているところです。」という文章から、伊藤先生が地縁・血縁のない山梨でご苦労を重ねながらもビジネスの面でも、私生活の面でも非常に成功されて満足のある日々を送っていらっしゃるご様子がうかがえます。また、社会保険労務士のマーケットについて、こう語っていらっしゃいます。「統計的に数値化されたマーケットの規模は、果たしてマーケットの実相を表しているものなのでしょうか?私の思うところ否です。少し観念的に聞こえるかもしれませんが、お客様本位の自分なりの社会保険労務士像を明確にイメージし、それを実現したいという強い願望と自己研鑽を継続していけば、"自分を必要とするお客様は必ず現れる!"。自分が、主体的にそのような環境を作り出せるという信念があれば、マーケットは希望の広がりを持つことになるのではないでしょうか。」世代は異なりますが、私も地縁・血縁のない長岡に移り開業したばかりです。長岡での開業については自分なりに検討を重ね勝算があって決めたことではありますが、もちろん計算できない部分が多くありました。最終的に背中を押したのは、やはり出向時代の良い思い出、「長岡の町が好きやねん!」という思いが決め手でした。今、地縁・血縁のない長岡で勝負をはじめようという時に、最初の月間社会保険労務士にこのように私と同じような境遇で地方に移り、成功された先輩の随想が掲載されていたことに、運命的なものを感じた・・・といえば、ロマンティストにすぎるでしょうか?とにもかくにも勇気付けられた随想でした。山梨の伊藤先生にはぜひいつかお会いして、今回の随想にあった「終の棲家と決めていた場所を離れるについて、大まじめに私なりの根拠と必要性があったのです」という部分について、先生の想いをお聞きしたいと思います。