花嫁の父
私の叔父さんのお話です。もう亡くなって10年になります。とてもきれい好きで、お部屋もお庭もきれいに手入れをされていました。子供は長男、長女の2人。私にとっては従兄,従妹にあたります。従妹○○ちゃんをとても可愛がっていました。目にいれても痛くない程に。小さい頃からの写真を部屋じゅうに飾ってありました。もちろん叔父さんが飾るのです。どの写真も可愛く撮れています。印象的だったのは、3才頃のものだったでしょうか。従妹と同じ位のキューピー人形を抱いた写真で、目がくるくると大きくキューピーさんと一緒です。その従妹○○ちゃんが化粧品会社に勤め始め、社内で彼氏が出来ました。毎日のように家に彼氏を連れてきていましたっけ。叔父さんも叔母さんもすっかりお気に入り。3年位お付き合いの後結婚する事になりました。結婚式を終えた日の事です。「○○がお嫁に行った~、○○がお嫁にいった~」って、ポロポロ涙を流しておお泣きしている叔父さんを見ました。もうこの世の終わりと言わんばかりの悲しみ様なのです。その時花嫁の父ってこんなにも悲しいのだろう、と思ったのでした。余談ですが、知人のご主人様の事です。女の子がうまれたとたん、オギャーを言うか言わないのにです「誰にも嫁にやらん!!」ですって。女の子のパパになったとたん、こんな思いになるのでしょうか?