姉歯とヅラ、僕らとヅラ
姉歯氏ついに逮捕で、彼はヅラを脱いだ。かねてから、彼の風貌については職業上、必要なことなのだと私は解釈していた。建築士はセンスがよくあらねばならぬ。髪形もめがねも、ベンツもBMWも、商売上の小道具だと思う。彼はヅラを脱いだことで、建築士としての自分と決別した。坊主にしたことは正解だったと思う。ニューモードの姉歯を見て、世間の人は好意的に評価した。おおむね似合っているとの評価である。男性としてのセックスアピールも向上したようだ。これまで細心の注意を払いながらヅラとつきあってきた姉歯そして大勢の仲間たちは拍子抜けすることであっただろう。私は現在のアンチエイジングの流行に懐疑的である。人のコンプレックスに忍び寄るビジネスが繁盛し、飽食の我らはまことになさけない。いいじゃん、禿げでも白髪でも。デブでも。私自身、禿げである。ここで画像を公開しようかと思ったが、面倒なのでやめた。私は7~8年前よりベリーショートという髪型だ。いちどやってみたら女性軍に好評で、私も気に入った。もうムースも櫛もドライアーもいらない。軽く、茶色のカラーをつけたら、雰囲気が明るくなった。すべての薄毛に効き目があるわけではなく、私の場合はこれがよかったということ。髪にコシがなく、いわゆるネコっ毛なのだ。長髪にしたらベタッとくっついてキモい男ができあがるであろう。たけしも所ジョージさんも同様の処置をとっている。短髪にカラー、コレ最強。私の見たところでは、小堺一輝も含めて、みな、ヅラ(プロピア方式)だと思う。ごく短いヅラってイメージしにくいのだな。私は禿げが侵攻しても、ヅラはやらない。メンテに耐えるだけの神経を持ち合わせていないので。生き残った毛が犠牲になるのも嫌だ。世の女性は若禿げを除いて(これはかわいそう)禿げそのものを嫌がってはいない。対処の仕方に問題があり、バーコードといった往生際の悪さが嫌われるのである。イタリアの女性の多くは禿げ頭にセックスアピールを感じるというデータもある。全国の禿げ諸君は、悩む前に短く刈り込んで、パリっとしたシャツを着て外へ出るべし。おしゃれな禿げはダサ坊よりもずっとモテるよ。