2007/02/19(月)00:18
仕事で嘘をつくこと
先週、ミニゴリラという簡易型ナビゲーションシステムを買ったことを日記で述べた。店員が言うには、「シガーソケットに差し込めばいいので簡単です。私も大阪からこちらへ来たのですが、役立ちました。」とこの商品を説明した。そうか、これならシガーソケットにさせば、精密とはいわなくてもだいたいの用途は足りるのか、とそう思い購入した。がだ。少し考えれば私でも気づいたであろうが、ナビというものは運転中に動かしては危ない道具であり、事故防止のためにパーキングブレーキが上がっていないと動かないようになっている。セットするときに銅線を一本、パーキングブレーキの配線にかませなければならないのだが、その店員はこの点の説明をスルーした。私を機械オンチだと思って…。売りっぱなしのナビに泣いた人は、私だけではなかろう。私は機械に詳しいI君の助けを求めるほかなかった。私のクルマは、国産でないせいか、また慣れていないクルマということもあって、I君ですらそれなりに手こずった。
先週はカーステも新しくした。これはオートウェーブに工事を頼んだが、2万円も工賃をとられた上に、キーレスエントリーの配線をはずされてしまった。この仕事もI君に1万円で頼んでいたとすれば、おそらく完璧にこなしていただろう。普通の人ならばすぐに苦情を申し入れるところだろうが、現在の私は毎日の仕事で精一杯で、これ以上、ひと悶着するエネルギーが残ってない。よって泣き寝入りするわけだ。4月に車検があるから、その際に直してもらうか、というくらいに悠長に構えている。
それにしても、商売をする上でごまかしたり、嘘をつくという行為に良心の呵責を感じることはないのだろうか。もう10年もつきあいのあるディーラーのメカニックですら、こまかい嘘をつくことがあるのである。メーターの豆電球がひとつ消えたときに「電球は安いんですが、これを取り付けるのにはメーター全部をはずさなければならなくて、これは工賃が何十万もかかってしまうんです。それでやらないことにしました。」なんてことを言われてビビったことがあったが、その後、若い工員にたずねると「?」というリアクションで、どうも、メカニック自身がひとつの豆電球をとりかえるのにメーターをはずすという工程を行うのがめんどくさかったというのが真実のようであった。長いつきあいなのに、笑顔でこのような細かい嘘をつかれると、ここは日本なのかと思ってしまう。
仕事の日常で、些細な嘘をつくという行為は、彼らの業務を円滑にするために必要なことかもしれない。だが、私の仕事のように職業倫理がすべてのような仕事の角度からものを考えると、顧客を騙すという行為はもっとも許さざることだ。嘘も仕事のうちなのは水商売に限られる特権だと私は思うのだが。