2007/02/20(火)03:35
鉄橋からジンセイを想う
おっさんだって、もう一回くらい、いい目に会いたいんだよ。
フィリピン人の尻を追いかけるとか、そういうことじゃなくてさ、
ホンライの胸のときめきがほしいのだ。
何がホンライだったかが、思い出せなくて、荒川を眺め、新川を眺め、
とりあえず船橋で途中下車してみて、ホンライ君を探して、夜の街に迷い込む。
そこではホンライとはかけ離れた立ちんぼの婆さんが話しかけてきたり、
武富士のティッシュをもらったりして、ホンライとはどんどんかけ離れてしまうのさ。
気がついたら3000円ポッキリ!の暗い店内で、ホンライの幸せを見失った
薄幸の女の顔を、下から100円ライターであぶりだして眺めるわけだ。
自尊心も人を信じることもすべての夢を失ったホンライ女であるはずの女のような女は、虚空をみつめてタバコに火をつけるのだ。
そんな女を眺めていると、もう何がホンライだったかどうでもよくなって、「飲みなおし」すらせずに女をその場においたまま、夜の雑踏に消えていくんだ。