テーマ:戦争反対(1190)
カテゴリ:カテゴリ未分類
あえて、時系列を逆転させると全ての根元は「パレスチナ問題」であろう。
今回のイラク戦争の話である。 イスラエル建国にともなう中東戦争でイスラエル-アメリカラインの圧倒的な物質力に屈したアラブ社会が戦術として選択したのが敵国非戦闘員への攻撃である。 当時は「アラブゲリラ」とか「パレスチナゲリラ」とか呼ばれた。オリンピックでのイスラエル選手団への攻撃は有名である。 これが裕福なイスラム原理主義者の協力をえて、いわゆる「プロのテロリスト」が育成されることになり9.11に代表される現在に至る。 ただ、この「パレスチナ問題」複雑である。 まずあの土地(イスラエル)は元イギリス領である。 そしてイスラエル建国はヨーロッパにおける民族問題の解決という側面もあった。 欧米には反セム主義というユダヤ人排斥の思想がある。 これはキリスト教とユダヤ教を区別するため、差別化を行ってきたという歴史性に由来する。 それが、ヨーロッパでは深刻な民族問題となっていた。 これを空間的に解決しようとしたのがイスラエル建国の思想「シオニズム」である。 「イギリス領『パレスチナ』」にユダヤ人を精力的に入植させ、ヨーロッパから民族ごと「追放」しようとしたのである。(やっていることはヒットラーと同質である) その『パレスチナ』のアラブ系先住民がアラファトをはじめとする『パレスチナ』人である。 ただ彼等はもともとイギリス領に住んでいた人達であり、迫害されるまで自分達を『パレスチナ人』だと自覚はなかったそうである。そのうえ当初は資本力も技術力もあるユダヤ人を歓迎し彼等のもとで喜んで働いていたそうである。 ただ、建国後のユダヤ人による『パレスチナ人』への略奪行為は凄まじくあたかも中国大陸の旧日本軍である。 その結果何百万もの難民が発生し現在に至っている。 そしてイスラエルは難民キャンプへの攻撃(テロ)を繰り返し、エルサレムでは自爆テロが頻発している。 中東情勢はこういった「シオニズム」と「イスラム原理主義」の衝突軸に「ユダヤ資本」と「石油資源」がからむ非常に複雑な様相を呈している。 私はイスラエル建国は人類史上最悪級の失策であったと思う。 資本とエネルギーの結びつきを政治的に遠ざけてしまうのは、産油国、非産油国ともに不幸な事である。 たとえばイラクは世界第二位の埋蔵量を誇りながら国民はその恩恵をほとんど受けられていない。 アメリカのイスラエル離れがカギだとは思う。 しかし、アメリカ経済をユダヤ資本が席巻しているかぎり、それは無理なことである。 日本のアメリカ離れはもっと無理だろう。 経済のみならず安全保障まで握られているわけだから。 国益とは何だろう。 もはや、経済一辺倒の政策が国民の幸福につながるとは考えられない。 経済一辺倒とは企業一辺倒のことである。 国益とは国民が幸せな気持ちを味わうことである。 しかしながら、多大な税金を使って派遣された自衛隊が賞賛されて無償で人助けをしている人が非難される国である。 だが、彼等の示した精神性は世界に誇れるものであると思う。 現にパウエルでさえも評価している。 彼等の存在は国益にかなったものであると思う。 そういった意味では、彼等を精神的につぶしてしまった人達はどう責任をとるのだろうか? 「衣食たりて礼節を知る」 という言葉がある。 日本人は「衣食」はたりているのだから、そろそろ「礼節」を知るべき時である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 29, 2004 11:43:40 PM
|
|