今日は、前から少し気になっていた「マルチコンタクトレンズ」というものを試してみた。いわゆる遠近両用のコンタクトレンズだ。名前だけ聞くと、なんだか最新技術の塊みたいで、かなり高価なものを想像していたのだけれど、実際に調べてみると意外とそうでもない。思ったよりずっと手頃な値段で手に入るらしい。
正直なところ、最初は「そんなに安くて本当に大丈夫なのだろうか」と少し疑っていた。遠くも近くも見えるなんて、都合のいい話だし、もっと特別な装置みたいなものを想像していたからだ。
実際につけてみると、なるほど、これはなかなか不思議な感覚だ。遠くも見えるし、近くも見える……と言えば確かにその通りなのだけれど、どちらも「完璧にクリア」というわけではない。なんというか、どちらも少しずつ譲り合っているような感じ。遠くを見るときも、近くを見るときも、「まあ見えるけど、ちょっとだけ曖昧」という中間的な視界になる。
これが、いわゆる“慣れ”が必要というやつなのだろう。
脳がどの距離の像を優先するかを自然に選ぶらしいのだけれど、まだその仕組みにこちらの頭が追いついていない感じがする。文字を読むときには少し意識して焦点を合わせる必要があるし、遠くの看板を見るときも、ほんの一瞬「よいしょ」と調整する感覚がある。
つまり、一言で言うと、かなり中途半端なつけ心地だ。
もちろん悪い意味だけではない。遠近どちらもそこそこ見えるというのは、考えてみればかなり便利ではある。ただ、メガネのように「かけた瞬間くっきり!」というわけではないので、これは少し練習が必要そうだ。
人間の目というより、脳のトレーニングに近いのかもしれない。
数日使っているうちに慣れてくるのか、それとも結局普通のコンタクトに戻るのか。まだ自分でもよく分からないけれど、とりあえずもう少し付き合ってみるつもりだ。
もしかすると、数週間後には「もうこれなしでは無理」と言っているかもしれないし、逆に「やっぱり中途半端だった」と結論づけているかもしれない。
とりあえず今日のところは、「未来っぽいけど、意外と人間くさいレンズだった」というのが正直な感想だ。